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【分析】あの業界からなぜコンサル転職?:経験者の声600件超まとめ


次のキャリアが見える、転職サイト「ONE CAREER PLUS」がお届けする、特集「データで見る、コンサル転職」



日系大手で働いている方であれば、以下のようなフレーズを口にしていた同期が、数か月後にコンサルティング会社に転職していった、なんて光景を一度は目の当たりにしたことがあるのではないでしょうか。


  • 「年功序列で自分よりも仕事をしてないのに高い給料を貰う上司がいると感じる
  • 「新卒採用の時の聞いた、”若手に裁量を”の現実はそう甘くなかった
  • 「周囲の方の仕事への熱量がなく、自分の成長角度が下がりそうで不安だ


今回は、ONE CAREER PLUSにキャリアデータとして集まったコンサル転職経験者600件超の声から、ONE CAREER PLUS上でもよく相談いただく業界在籍者の方をメインに、コンサル転職に至った方の考えを業界別に整理・分析しました




コンサル転職検討者にとって「他の同業界の方ってどんな考えをしているのか?」という、素朴な悩みに答える内容になっています。


※1on1でのご状況に合わせた相談をご希望の方は下記より受付中です

【未経験からコンサルに挑戦!】コンサルの基本から、選考対策まで分かるキャリア面談 |ONE CAREER PLUS
「市場価値を上げるためにコンサルに転職したいが、そもそも選考通過できるのか不安…」「業務の難易度が高く、ハードワークな印象もあり、入社後に活躍する自信が無い…」コンサル各社の採用数増加、ポストコンサルキャリアの多様化などを背景に、未経験からコンサルキャリアを歩む方が増えており、冒頭のようなご相談が増えてきました。本面談では1万件以上の転職データを活用し、・コンサル選考の通過可否 / 選考対策方法・現職の経験が、コンサルでどう活きるのか・ポストコンサルのキャリア戦略など、転職活動〜その後のキャリア戦略まで、データをもとに具体的にご提案します。企業と求職者をよく知る第三者の視点からご自身の現在地を知ることで、キャリアのさらなる可能性が分かる貴重な機会ですので、ぜひご活用ください。【こんな方におすすめ】・コンサル業界の基本から知りたい方(選考フロー / 業務内容など)・これまでの経歴と今後の志向性から、コンサルへの適性を確かめたい方・コンサルに行った「さらに先」のキャリア(ポストコンサル)まで考えたい方・他エージェント経由でコンサルを受けているが、第三者目線でのアドバイスが欲しい方当日は、転職体験談などのキャリアデータと、あなたの情報・目標を踏まえ想定されるキャリアパターンや、具体的な求人例も必要であればご紹介します。キャリア面談の日程予約は下部よりお願いいたします。------以下、キャリア面談の詳細------【概要】・時間  :45min前後・実施方法:Zoom※自動返信されるメールのURLからご参加ください・料金  :無料※職務経歴書・履歴書などは不要です。もしお持ちの方は当日その場でご共有いただくとよりスムーズな面談が可能です。【対象】ONE CAREER PLUSの社会人会員※本枠での面談につきまして、学生会員の方はお受け致しかねます。ご了承ください。【応募方法】(1)本フォームに必要情報のご記入をお願いします。(2)ご予約後に送信されるメールに記載のURLからキャリア面談へのご参加をお願いします。【キャリア面談のポイント】中長期的なキャリアの可能性を広げるキャリアパス/求人をご提案いたします。[✔︎] キャリアの選択肢広げる企業が見つかる伸びている業界の傾向を踏まえ、自身の市場価値を高めることができる企業をご紹介します。[✔︎] 転職のさらに先のキャリアパスが見える転職したその先にはどんなキャリアの可能性があるのか、3000件以上の転職のデータを基に、キャリアアナリストがお答えします。
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【まとめ】600件超の転職データにみる「あの業界から、なぜコンサル?」


以下では、コンサル以外の5業界である「銀行・証券(金融)」「保険(生損保)」「メーカー」「商社」「大手IT・メガベンチャー(IT)」に「コンサル」を加えた、計6業界出身の転職者の転職理由をまとめました。また、転職先のファームを選んだ理由を「仕事内容」「ブランド・社格」「待遇」「カルチャー」の4分野で挙げてもらいました。



戦略コンサルへの転職経験者の「ファーム選びの視点」



ここからは、特集した業界別の転職実例データや転職経験者の声を詳細に見ていきます。



銀行・証券→コンサルなぜ?|経営者へのソリューションの幅に課題感も


よくあるケース:銀行・証券からなぜコンサル?



銀行・證券出身者の声を紐解くと、支店営業に配属される若手を中心に、金融商品の販売に帰着すること、融資以外の経営課題解決へのソリューションが広げづらいことなどへの、もどかしさを感じているケースが多いようです。(もちろん、銀行の中でも、より幅広いソリューションを提供しているケースは存在しており、あくまで配属や現在の仕事内容によって異なる点は断っておきたい。)


【転職実例データ】 ※一部抜粋


<銀行(メガバンク・信託銀行・地銀など)>



<証券>



【転職経験者の声】

ここからは、ONE CAREER PLUS上のデータ(転職体験談)から、観点別に転職経験者の声をご紹介します。


<1. 仕事内容での転職>


仕事内容に関しては、最終的には金融商品の販売になりがちな「コンサルティング営業」に対するギャップや、業界独特のスキルがメインでポータブルなスキルが付いているかを不安視するような声があがりました。


■三井住友銀行(法人営業)→アクセンチュア
採用時に聞いていた業務と乖離があり、20代のうちに自身の市場価値の向上が見込めなかった。新卒採用時には、銀行の法人営業は「自身が担当するクライアント企業の経営者と一緒に企業が抱える課題を解決していくコンサルティングのような仕事である」という話を聞いていたが、実際に法人営業を行ってみたところ、コンサルティング要素は少なく、むしろお金に余裕のある企業にお願いをして借りてもらうといった要素が強かった。また、業務の多くが定型化された事務処理を行うことであり、銀行以外で働けるようなスキルが身に付く見込みがあまりないと感じた。


■三菱UFJ銀行(アナリスト)→ボストンコンサルティンググループ
法人向けに戦略提案を行っていたものの、最終的な目的は金融サービスの提供であることから所謂「コンサルティング営業」に留まっており、顧客の本質的課題の解決に繋がっていないと感じていた。クライアントの真の経営課題を解決するために仕事がしたいと思い、戦略コンサルティングファームを志望。戦略ファームのなかでも、戦略を描くだけでなく実行への落とし込みまでサポートできるか、クライアントだけでなく日本全体を良くしたいという想いがあるか、といった観点で、ファームの価値観とのフィット感を重視した。


■大和証券(公開・引受)→ローランド・ベルガー
前職が金融機関ということで、企業をファイナンス面で支援することが中心だったが、戦略全体を捉えて、企業の成長を支援したいと思った。


■三菱UFJモルガン・スタンレー証券(個人営業)→ベイカレント・コンサルティング
先輩、上司、課長、支店長とどんなに上がっても支店にいるうちは同じ業務の繰り返しという点が嫌になり、早々に転職を考えました。



<2. ブランド・社格面での転職>


ブランドや社格に関しては、会社自体の安定性に加え、次の次のキャリアを見据えた際に箔がつくかどうかが重視されました。


■東京スター銀行(個人営業)→アクセンチュア
転職をする上で私が重視したのは、会社選び面では会社の安定性を最も重要視しました。仕事の内容としては、環境が変わっても変わらず市場で生き残れる力を構築できるかと言う面で考えた。


■三菱UFJ銀行→ボストンコンサルティンググループ
転職活動では次のキャリアにプラスになるかを重視した。



<3. 待遇・給与面での転職>


業界特性上、待遇を重視する声はあまり多くありませんでしたが、現職以上かどうかを重視したという声は一部の投稿で見られました。


■三菱UFJ銀行→デロイトトーマツコンサルティング
キャリア上の重視ポイントは、事業戦略・新規事業に関与可能か、年収(現職以上)、多様で優秀な人材が多くいる環境、社会課題解決に携われるかどうか(実績があるか)。


■野村證券(法人営業)→アクセンチュア
キャリアアップを考えるうえで、転職活動を始めました。前職には、待遇等で不満はないものの、漠然と自分の市場価値のようなものに不安を覚え、軽い気持ちで転職活動をしようと思ったのがキッカケです。


■SMBC日興證券(個人営業)→ベイカレント・コンサルティング
業界全体として毎年20%以上の成長率を維持しているコンサル業界を選択。中でも現在勤務している会社は成長率が高く、給与水準も高かった。



<4. カルチャー面での転職>


カルチャー面では、若手でも意見を述べる機会があること、尊敬できる人材がいることを重視する声が散見されました。


■三井住友銀行→アクセンチュア
支店や所属する部署によっても変わってくるとは思うが、「会社が言うことは絶対」というカルチャーを強く感じた。例えばクライアントに提案すべきでないと担当が感じる内容であっても上司が指示したならば提案しなければならず、提案しなかった場合は「反抗的」といった評価をくだされることがあった。そのため転職の際には社内での発言にある程度自由があること、業務の中で間違っていると感じたことに対して、手をあげて発言できる風土があることを重視した。


■三井住友銀行→船井総合研究所
銀行独特の上下関係や人間関係にうまくなじむことができず、ほかの人間ができている「サラリーマンらしい挙動」が自分にはできず、居心地が悪くなってしまった。同部署の同級生はみなそれが完璧にできており、出世コースも見えていただけに、もう1度自分の実力に見合った環境で1からやり直そうと決意した。

※参考)コンサル以外の関連キャリアパスはこちらもご覧ください




保険→コンサルなぜ?|得られるスキルのポータブル性を不安視する声も


よくあるケース:保険からなぜコンサル?



ショブローテーション制度が前提の中で、保険業界独特の業界慣習・オペレーション(例:保険金の支払い事務、代理店営業)でのキャリアも挟みながら、ゼネラリストとして育成していく方向性が、「将来も通用するスキルが身に付いているのか?」と不安感を持つケースが多く見受けられました。



【転職実例データ】 ※一部抜粋


<損保>



<生保>



【転職経験者の声】

ここからは、ONE CAREER PLUS上のデータ(転職体験談)から、観点別に転職経験者の声をご紹介します。


<1. 仕事内容での転職>


保険業界出身者は、仕事内容に関してジョブローテ制度により、やりたい業務、伸ばしたいスキルに関連した業務に携われないことへの課題感から転職した声が目立ちました。また、若手の裁量権が小さく、成長が鈍化していることに気付いて転職を決めたケースもありました。


■第一生命保険(法人営業)→デロイト トーマツ コンサルティング
日系金融機関のジョブローテーションを軸とした人材育成方針では専門的な力が身に付かないと考えたのと、キャリアの早い段階からよりストレッチした経験を積み、成長スピードを早めたかったため転職活動を始めました。前職では直近の異動前、新規拠点の設立などの営業企画を担当しており、企画系のキャリアを歩みたかったが、支社と本社を原則ローテーションするという育成方針により、配置転換されてしまいました。結果、本社では難しい業務ではありながら、成長を実感できていたものの、支社の業務ではインパクトのある仕事ができず、物足りなくなってしまったため、本格的に転職活動を始めるきっかけとなりました。 転職先の検討にあたっては業務内容と成長スピードを重視していました。業務内容は営業ではなく、戦略立案や企画系の仕事であること、入社時からストレッチした業務を経験でき、成長することができそうかという点から検討していました。会社を選ぶ際に重視していたことは、コンサル系を志望していたので、どんな案件を多く受注しているファームかという点と、優秀な方々と働いて刺激を受けたかったため、入社難易度が一定高い会社と考えていました。


■東京海上日動火災保険(経理・財務会計)→A.T.カーニー
前職では入社3年目で海外赴任を経験。日本人赴任者が少数の赴任先では、若手ながら会社のコア人材として幅広い業務に従事することができ、日々自らの成長を感じることができた。一方、2年の駐在期間を終えて帰任した先では、大きな部門のあくまでも一人の若手社員として、自らが満足する裁量を与えられず、成長曲線が大幅に鈍化していることを感じたため。 若いうちから大きな裁量を与えられ、仕事を通して自らの成長を感じられると共に、自分の市場価値を高められるような環境での勤務を望んだ。



<2. ブランド・社格面での転職>


ブランドや社格に関しては、市場価値を高める環境や、グローバルに働く機会があるかどうかが重視される傾向が見られました。


■東京海上日動火災保険(法人営業)→デロイト トーマツ コンサルティング
伝統的な大企業で人間関係・待遇ともにこれ以上ないくらい恵まれた環境にいたが、ゼネラリストの養成思考が強く、専門性や尖った武器が何一つ身に付いていないのではないかと、強い危機感を覚えた。スキルアップが主目的の転職であったため、経営戦略の策定など、専門的なビジネススキルでありながらどのような業界でも応用できること、かつ自身が経験したことのない領域であることを重視した。上記を踏まえるとコンサルが最適な選択と考えた。


■損害保険ジャパン(代理店営業・アライアンス)→ローランド・ベルガー
前職で代理店営業を行う中で、よりクライアントの本質的な課題の解決に貢献したいと考えるようになりました。また、自身の長期的なキャリアを考えた際に、次のポイントを重視。①グローバルに働く機会がある。②スキルを身に付けることで、会社に頼らず自律的にキャリアを築ける。③強みである深く考える力を活かして目の前の人の役に立てる。


<3. 待遇・給与面での転職>


待遇に関しては、前提として企業自体が成長していること、その上で中長期的に自身の年収の上昇も見込めるかを重視するケースが多くみられました。


■東京海上日動火災保険(法人営業)→デロイト トーマツ コンサルティング
コンサルティング業界を前提として、以下を3つを軸に企業選びを実施。①企業としての成長性、②企業として一定の育成制度(コンサル未経験だったため)、③中長期的な年収。


■日本生命保険(営業事務)→KPMGコンサルティング
コロナ禍の影響が大きく、ボーナスの支給額が少なかったことがきっかけ。加えて、今後の昇給についても、見通しが不安定であったため。また、社内にスキルの高い人材が少なく、成長機会もなかったので、今後のスキルアップが望めないと感じたため。 事業の成長性と、それを裏付けとした高い給与水準が用意されていること。風通しの良い社風。成長機会があり、スキルアップが可能であること。



<4. カルチャー面での転職>


カルチャー面では、コンサルへの転職者は生損保での過度にウェットな文化に嫌気がさし、若手でも言いたいことを言える環境を望んでの転職が多く見られました。


■東京海上日動火災保険(海外営業)→デロイト トーマツ コンサルティング
大手日系企業におけるウェットな社内付き合いに辟易としていた。社外との取引においても財閥グループ間での取引や株主としての取引、接待を通じて案件を得る営業スキルに汎用性を感じず、このままでは自身の市場価値やモチベーションが上がらないと考えた。(転職時の重視ポイントは)汎用的なビジネススキルが身に付き、自身の市場価値を高められる環境を優先した。財閥のしがらみや社内の人間関係構築のみでは無く、真に志を持って挑める仕事・職種を重視した。


■第一生命保険(経営企画)→アクセンチュア
尊敬できる上司から学ぶことができて、自身の成長につなげることができるかどうか。裁量大きく働けるか。言いたいことが言える環境にあるか。


■東京海上日動火災保険(金融事務)→PwCコンサルティング
将来転職やフリーランスへの転向など柔軟なキャリア選択ができるように、汎用的なビジネススキルをつけたいと考えた。また、柔軟な働き方を推奨しているようなカルチャーの下で働きたいと考えた。


※参考)コンサル以外の関連キャリアパスはこちらもご覧ください



メーカー→コンサルなぜ?|良い商品ゆえの悩み/給与水準の問題も



よくあるケース:メーカーからなぜコンサル?


自社製品の素晴らしさには共感しつつも、「自身のスキル成長」もしくは「業界の課題解決全体に携わる」などのモチベーションに対しては、なかなか現職では挑戦しづらいと悩むケースや、金融やコンサル、ITなどの他業界と比較して給与水準がどうしても乖離する場合が多いため、その点から転職を決断するケースが目立ちました。



【転職実例データ】 ※一部抜粋


<自動車・重工メーカー>



<製薬・医療機器メーカー>


<化学・素材・鉄鋼メーカー>



<精密機器メーカー>



<電機・ITメーカー>