コンサルティング業界の中でも特に注目を集めるBIG4(デロイト、PwC、EY、KPMG)。キャリアアップの機会を求めて、多くの人がネクストキャリアの選択肢として検討しています。
コンサルといえば高年収のイメージが強いですが、実際にBIG4の年収水準はどのようになっているのでしょうか?本記事では、ONE CAREER PLUSに集まった数千件を超えるクチコミデータや独自調査の内容をもとに、コンサルBIG4各社の年収実態を徹底解説します。BIG4への転職を検討している方はぜひご覧ください。
1. そもそも、コンサルBIG4とは
「コンサルBIG4」とは、世界4大監査法人グループが展開するコンサルティングファームを指します。具体的には以下の4社です。
- デロイト トーマツ コンサルティング
- PwCコンサルティング
- EYストラテジー・アンド・コンサルティング
- KPMGコンサルティング
これらのファームは元々、会計監査を主な業務としていましたが、時代とともに企業の多様なニーズに応えるべく、コンサルティングサービスへと事業領域を拡大してきました。
現在では戦略、IT、組織・人事、業務、財務など幅広い分野でのプロフェッショナルサービスを提供する「総合コンサルティングファーム」として位置づけられています。BIG4の特徴は、戦略立案から実行支援まで一つのファーム内でワンストップでサービスを提供できる点にあります。
2. コンサルBIG4の役職と給与体系
コンサルティングファームの組織は職種ではなく役職で分かれています。各ファームによって、分類や名称は違いますが多くの場合、以下のような役職で階層構造となっています。
BIG4の職位ごとの給与体系は、エントリーレベルのアナリスト(年収550〜700万円)から始まり、特定領域の課題解決を担当するコンサルタント(年収700〜1,300万円)へと昇進します。さらにプロジェクト全体の管理を行うマネージャー(年収1,000〜2,000万円)を経て、経営層として統括するパートナー(年収2,000万円以上、トップクラスでは1億円超)へと進んでいきます。
3. BIG4の年収|4社徹底比較
3-1. 平均年収
ONE CAREER PLUSのクチコミデータによると、BIG4各社の平均年収は以下の通りです。
(出典)ONE CAREER PLUSの年収データ(デロイト、PwC、EYSC、KPMG)|2025年6月3日時点
デロイトが最も高い平均年収を示しており、KPMGが最も低い傾向にありますが、4社の間に大きな開きはありません。また、年収範囲を見ると、PwCは上限が高い一方で下限も低く、幅が広いことがわかります。
3-2. 役職別年収
BIG4各社の役職別年収を比較してみましょう。
<デロイト トーマツ コンサルティング>
(出典:デロイト トーマツ コンサルティングの年収・評価制度|ONE CAREER PLUSの独自調査)
<PwCコンサルティング>
(出典:PwCコンサルティングの年収・評価制度|ONE CAREER PLUSの独自調査)
<EYストラテジー・アンド・コンサルティング>
(出典:EYストラテジー・アンド・コンサルティングの年収・評価制度|ONE CAREER PLUSの独自調査)
<KPMGコンサルティング>
(出典:KPMGコンサルティングの年収・評価制度|ONE CAREER PLUSの独自調査)
3-3. 年収体系
BIG4各社の年収体系について見ていきましょう。ONE CAREER PLUSの独自調査によると、各社の年収体系は以下の通りです。
年収体系を比較すると、デロイトは賞与が年に2回・6ヶ月分程度支給と総年収に占める賞与の比重が高いのに対し、他3社では基本給の比重が高いことがわかります。また、4社とも月30時間以上の固定残業代がついており、一定ハードに働く必要がある環境であることが伺えます。
3-4. 初任給
BIG4各社の初任給も比較してみましょう。各社の新卒採用HPで公表されている標準年収は以下の通りです。
(出典デロイト トーマツ コンサルティング 新卒採用 | 採用情報 | コンサルタント職
、募集要項 新卒採用(PwCコンサルティング合同会社)、KPMG募集要項・選考フロー)
昨今、優秀人材の獲得競争であらゆる企業が初任給のベースアップを行っていることを受けてか、BIG4の新卒1年目の水準も580~685万円程度と高水準となっていることがわかります。
なお、EYSCは公式サイトで初任給が確認できませんでしたが、採用競合である他3社に近い給与水準を設定していることが予想されます。
4. BIG4の年収|他コンサルとの違い
BIG4と他のコンサルティングファームとの違いについて考えてみましょう。戦略コンサルティングファーム(マッキンゼー、BCG、ベインなど)と比較すると、BIG4は全体的に年収水準がやや低い傾向にあります。特にマネージャー以上などの上位職になるほどその差は顕著になります。
一方、国内系コンサルティングファームと比較すると、BIG4は全体的に年収水準が高く、特に昇進スピードが速い人材にとっては大きな年収アップが期待できます。また、BIG4は実力主義の評価制度を採用していることが多く、年功序列ではなく成果に応じた報酬が得られる点も特徴です。
BIG4では通常、20代のうちに年収1,000万円超を狙える点も魅力の一つです。
例えば、デロイトであれば、28歳でマネージャーに昇格すれば1,000〜1,200万円の年収が見込めます。また、PwCコンサルティングでは最速26歳でシニアアソシエイトに昇格しますが、シニアアソシエイトのトップ層になると1,300万円程度の年収が期待できます。KPMG、EYSCにおいても最速昇格を目指せば20代で高年収を狙えます。
5. 中途でBIG4に転職した時の年収は?
キャリア入社でBIG4に転職する場合、どのような年収が期待できるのでしょうか。
前提として、中途入社する際にスタートする職位や現職での経験や現年収によって、オファー金額は変わります。ONE CAREER PLUSの独自調査によると、直近の中途入社のボリュームゾーンと期待できる年収は以下の通りです。
4社ともメンバークラスでの中途採用が多い傾向にありますが、経験によってはマネージャー以上の役職からスタートするケースもあり、その場合は1,000万円以上の年収が期待できます。
6. BIG4へ転職するには
BIG4は現在転職市場でも人気の高いコンサルティングファームであり、BIG4への転職成功を狙うには、選考対策情報の収集や面接対策・ケース対策など事前準備が非常に重要です。
ONE CAREER PLUSでは、BIG4の中途選考を実際に受けた人が投稿した体験談を見ることができます。ぜひご活用ください。
また、内定者への独自インタビューをもとに、各社の面接での対策必須の質問についても解説しています。
さらに、ONE CAREER PLUSでは未経験からコンサルにチャレンジする方に向けた1to1のキャリア面談も行っています。ONE CAREER PLUSに集まるデータを熟知するキャリアアナリストが企業のご紹介や面接対策をサポートいたします。興味のある方は以下よりぜひお申し込みください。
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