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一過性のブームor長期的なトレンド?人気職種カスタマーサクセスを徹底分析!

顧客体験の最大化を目的に統合的サポートを統括する「カスタマーサクセス」のニーズは、ビジネスモデルやコロナ禍による働き方の激変などにより急増しています。


LinkedIn(リンクトイン)が2017年1月~2022年7月までの求人データに基づき、日本で需要が高い仕事について分析した結果、第5位にもランクインしました。


ここでは、同職種に求められるスキルや役割を解説するとともに、今後の展望やこの仕事のキャリア展開についても徹底分析します。


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1.カスタマーサクセスとは?


まず、カスタマーサクセスという職種が生まれた背景や具体的な業務内容を説明します。


カスタマーサクセスの定義


カスタマーサクセスとは、サービスを通じて顧客を成功に導くことで、契約更新・アップセル・クロスセルなど顧客生涯価値(LTV)の最大化を目的とする組織や一連の活動を指します。


ここでいう「アップセル」とは、顧客が利用しているサービスや製品の上位プラン、より高単価の商材を販売することです。「クロスセル」とは、別の製品やサービスを購入してもらうことをいいます。


カスタマーサクセス誕生の背景


カスタマーサクセスという職種が生まれた背景には、商品を大量に製造し、単品で売って利益を積み上げる「フロー型」から、顧客と良好な関係を維持して継続的に収益を上げる「ストック型」へ、時代の変遷によってビジネスモデルのメインストリームがシフトしてきたことが挙げられます。


サブスクリプションモデルといった、ストック型ビジネスの隆盛を可能にした主な理由の一つは、インターネットの発展です。2000年代からクラウド上でアプリケーションサービスを提供するSaaS(Software as a Service)(※1)が普及しはじめ、2010年代には「セールスフォース・ドットコム」に代表されるようなSaaSベンダーが伸張してきました。


SaaSビジネスの多くは、ベンダーがサービスを定額で提供し、顧客がそれに使用料を支払うサブスクリプションモデルを採用しています。この契約形態では、顧客は利用期間に応じて使用料さえ払えば好きなだけ活用でき、満足を得られなければすぐに解約し、他のサービスに乗り換えることができます。


そのため、ベンダー側はサービスの導入だけでなく、顧客に継続的に利用してもらうことにも注力しなくてはなりません。顧客視点で相手に寄り添い、トラブルがあれば解決し、改善要望があればできる限り対応する。これが、カスタマーサクセスの仕事です。


しかし、単に顧客が解約しないよう先手を打つだけではありません。顧客満足度を高めてアップセルやクロスセルを促し、最終的にLTV(Life Time Value=顧客生涯価値)(※2)をどれだけ高められるかに、その本質はあります。


※1 SaaS:インターネットを経由し、ベンダーが提供するクラウドサーバー上のソフトウェアを利用できるサービス。インターネット環境さえあればどこでもアクセスでき、複数のチーム、メンバーで管理、編集などの作業ができるのが特徴。


※2 LTV:一人の顧客が特定の企業と取引を始めてから終了するまでの期間(顧客ライフサイクル)において、どれだけの利益をもたらすかを示す指標。


カスタマーサポートとの違いは?


カスタマーサポートもカスタマーサクセスと同じく、顧客が製品やサービスを購入したあとに顧客をサポートする職種です。しかし、以下の点で両者は異なります。





カスタマーサポートは、顧客が製品やサービスを使用して感じた問題を解決することが主な仕事です。そのため、顧客側からの働きかけに応じる、いわば受動的な形を取ります。


それに対してカスタマーサクセスは、顧客が働きかける前に能動的に動き始めます。具体的には、契約締結後できるだけ早い段階で、顧客が安心して製品やサービスを利用できるようサポートします。このプロセスを「オンボーディング」といいます。


顧客が製品やサービスの利用を開始した後も、顧客の理想と実際の使用感やサービス提供体制にミスマッチがないかをヒアリングなどで継続的に確認し、問題があれば解決できるよう努めます。


顧客の満足度を常にモニタリングして効果測定を行い、さらに成功体験を向上させることで、最終的に契約継続、アップセル・クロスセルによる顧客一人あたりの単価向上を目指します。


また、顧客は深い成功体験を得られれば、自然と社内の別部署や取引先に製品やサービスを推奨してくれます。結果的に営業活動以外で、新規顧客という副産物を得られるわけです。


最終的に自社の利益最大化を目指すことに違いありませんが、カスタマーサクセスは顧客を成功へと導く存在です。顧客の成功を願うことで、顧客の視点に立った有効な提案やサポートを行えるとともに、コミュニケーションが促進され、良好なWin-Win関係を築けます。


営業との違いは?


カスタマーサクセスと営業との違いを理解するために、営業プロセス全体を俯瞰してみましょう。セールスフォース・ドットコムで活用されてきた「The Model(ザ・モデル)」に基づいて考えてみます。





The Modelによると、営業プロセスは「マーケティング」「インサイドセールス」「外勤営業(フィールドセールス)」「カスタマーサクセス」の4段階に分けられます。


マーケティングのミッションは、自社サイトの訪問者の興味を育て、リード(見込み客)をナーチャリング(育成)することです。インサイドセールスはリードに対してヒアリングを実施し、自社のサービスや製品を理解してもらい、「ホットリード(今すぐ客)」にまで育て、案件化します。


外勤営業(フィールドセールス)はホットリードとの商談をセッティングし、自社のサービスや製品が競合他社と比較してどこが優れているのかを積極的にアピールし、受注を目指します。


従来の「買い切り型」のビジネスモデルであれば、受注・契約締結で営業の仕事は一旦終了でしたが、サブスクリプションモデルにおいてはこの先が重要です。顧客が製品やサービスの利用を開始する、ここからがカスタマーサクセスの出番といえます。


サブスクリプションモデルの最大の難所は「気に入らなければ顧客は簡単に解約できる」点。そのため、カスタマーサクセスは上述したような顧客に対する能動的な働きかけにより、顧客に成功体験を与え、継続的な利用を促します。


それだけでなく、カスタマーサクセスが顧客から吸い上げた要望やニーズは、製品やサービスの品質向上や開発にも活用されるため、社内で共有される貴重な財産にもなります。



2.カスタマーサクセスに求められる役割・スキル・適性


ここでは、カスタマーサクセスに求められる役割、スキルについて説明します。


カスタマーサクセスの期待役割は何か?


カスタマーサクセスに期待される役割をKGI(Key Goal Indicator=経営目標達成指標)とKPI(Key Parformance Indicator=重要業績指標)から分析します。


・KGIから見る期待役割


LTVを高め、企業収益を最大化するために採用されるKGIとして、以下のようなものがあります。



※NRRの算出式:(月初の合計MRR + Expansion MRR*1 – Churn MRR*2 – Downgrade MRR*3)÷月初の合計MRR


※1 Expansion MRR:既存顧客からの追加収益によって、前月より増加したMRRを指す。追加収益はアップセル(契約プランのアップグレード)、クロスセル(他商品の追加契約)などによって生じる。


※2 Churn MRR:当月の既存顧客の解約により失ったMRRを指す。


※3 Downgrade MRR:既存顧客が契約プランをダウングレードすることによって、前月より減少したMRRを指す。



企業のサービスや製品の種類、顧客のフェーズなどによってKGIの指標は変わります。いずれにしても、カスタマーサクセスはこうした数字に責任を負い、その数値向上のために必要なアクションを行い続けます。


・LTVとは

「LTV(LIfe Time Value)」とは「顧客生涯価値」。1人あるいは1社の顧客が、特定の企業やブランドと取り引き開始から終了までの期間(顧客ライフサイクル)内にもたらした利益を算出したものです。


顧客との関係を良好に保つことで利益を向上させるCRM(顧客関係管理)と親和性が高く、分かりやすい指標だといえます。一般的にロイヤルティーの高い顧客ほど顧客ライフサイクル内にもたらす利益が多く、LTVが大きくなります。qLTVは以下の計算式で算出されます。


LTV=顧客単価×粗利率×購買頻度×取引期間ー顧客の獲得・維持コスト


この計算式に基づき、LTVを最大化するためには以下の5つの施策が必要です。


顧客単価を向上させる

粗利率を高める

購買頻度を増やす

取引期間を延ばす

顧客の獲得・維持コストを減らす


サブスクリプションモデルにおいて特に重要と思われる点は以下の通りです。


・顧客単価を上げる

最もシンプルな発想は製品・サービスの価格そのものを引き上げることです。しかし、慎重に行わなければ顧客離れを引き起こし、解約率を高めることにもなりかねません。


そのため一般的には、顧客のニーズを掘り起こし、付加価値の高いサービスや製品を開発、追加購入やアップグレードによる単価向上を目指すアップセルや、顧客がすでに購入している製品やサービスと関連があるものを購入してもらうクロスセルなどの手法が用いられます。


・取引期間を延ばす

取引期間を延ばすためには、顧客満足度を高めて製品やサービスを利用する価値を体感し続けてもらい、製品やサービスについて「他の人に薦めたい」と思われるレベルを目指し続けなければなりません。


・チャーンレートを下げる

サブスクリプションモデルにおいては顧客の継続的利用が何よりも重視されます。ストック型のビジネスモデルでは、それがダイレクトに企業の利益に反映されるからです。逆にいえば、チャーンレート(解約率)を下げることがカスタマーサクセスのミッションの一つといえるでしょう。


チャーンレートを下げるため、カスタマーサクセスは以下のような対策を講じる必要があります。




・KPIから見る期待役割


カスタマーサクセスが注力するKPIはさまざまなものがありますが、大別すると以下の3つです。前述のKGIを向上させるための指標として以下のKPIを設定し、日々の業務を遂行していくことになります。





カスタマーサクセスの業務


カスタマーサクセスの業務は多岐にわたりますが、主要なものは以下です。


1.コミュニティ・コンテンツ作成

顧客のサービスに対するロイヤリティを醸成するためには、コミュニティの形成と顧客の帰属意識が欠かせません。そのため、カスタマーサクセスは顧客同士の横のつながりを強化するためにセミナーやイベントを企画・実施したりします。また、オンボーディング率を高めるために、プロダクトやサービスの利活用を促すためのコンテンツ開発も欠かせません。


2.テクニカルサポート運用

サービスやプロダクトの使用が定着するために、細やかなテクニカルサポートの運用も大切です。ただ、そのためのリソースも限られていることから、顧客からよくある問い合わせ内容についてはFAQを用意しておくと良いでしょう。工数を削減しつつ、日々の課題解決を支援できる体制構築を行う必要があります。


3.コンサルティング

クライアントの経営課題を明らかにし、戦略立案や業務プロセス改善などを通じて、課題解決のサポートをすることです。カスタマーサクセスの役割にも、顧客へコンサルティングを行い、プロダクトやサービスの活用促進を図ることが含まれます。商材によっては、プロダクトを活用した事業・業務戦略の提案なども行います。


4.サービスマネジメント

カスタマーサクセス全体のパフォーマンス最大化を支えるための既存業務の効率化・改善や業務フローの設計、構築を指します。


5.プロダクト開発

プロダクト開発そのものは、カスタマーサクセスの役割ではありません。しかし、サービスの改善点やプロダクトのバグ報告などはクライアントからカスタマーサクセスに伝えられます。そのため、顧客ニーズを満たすために新機能の企画や提案などに、自然と関わっていくことになるでしょう。


・顧客へのアプローチパターン


カスタマーサクセスについて論じる際に必要不可欠なのは、顧客へのアプローチパターンです。主に4つのパターンがありますが、それぞれカスタマーサクセスが担うKGIと、それに紐づくKPIを改善させる手段として実施されます。


ただ、どのアプローチであっても、ゴールはあくまでもチャーンレートを改善して顧客数を維持することや、アップセルやクロスセルを通じて単価を向上することで収益性を向上させることです。





ここでは、カスタマーサクセスが行うアプローチパターンについて説明します(コミュニティタッチは除く)。


1.テックタッチ

テクノロジーを駆使したデジタルなサポートを指します。具体的には、WebサイトのコンテンツやFAQ、メルマガやウェビナーなど。一人のカスタマーサクセスが複数を対象に行うサポートです。


コロナ禍において、対面で顧客一人ひとりにアプローチできない状況が続いたことから、テックタッチは大きな役割を果たしました。


2.ロータッチ

主に対面で行われる1対複数の顧客に対するアプローチです。具体的にはセミナーや、サービスやプロダクトに関する研修会などの形式で行われます。


3.ハイタッチ

対面やオンラインなど1対1の形式で行われるアプローチです。顧客一人ひとりに合わせ、より細やかなサポートを通じて、ニーズを満たすことを目指します。対象数や頻度に限界があり、高額契約の顧客に対し優先的にハイタッチでのアプローチが行われることになります。


・顧客ステージ別の支援


カスタマーサクセスがLTVの最大化を達成するには、顧客がサービスの価値を体感し、最大限活用してくれるようにフォローすることが必要です。顧客がサービスに満足すれば自然と解約率は低下し、契約の継続率は向上します。


そのためには顧客コンディションに合わせてステージを用意し、綿密なフォローが必要になります。どのようなフローを設定するかは企業によって異なりますが、よくあるステージ設計としては以下のようなものがあります。





1.オンボーディング

顧客にサービスをスムーズに導入してもらうために、活用方法をレクチャーすることです。一方的にサービスの使い方を伝えれば良いわけではなく、継続的に関係を築く相手を理解することが不可欠です。


2.導入支援

顧客がサービスを活用することでどのようなゴールを目指したいのか、成功の定義づけについて共通認識を築くことです。そのための具体的課題の抽出や、解決のための計画策定も含まれます。


3.活用促進

顧客にサービスを活用してもらうため、継続的なフォローを続けます。具体的には以下のようなアクションが含まれます。


・社内での活用度チェックを実施

・活用事例の調査、共有

・定例ミーティングを実施

・テクニカルサポートやアップデート情報の提供


4.契約更新フォロー

顧客がサービスを活用しているようでも、契約更新のタイミングで急に継続を見直し始めることはよくあります。そのため、契約更新時期の1〜3カ月前には顧客とのヒアリングを設定し、活用状況や更新意思の有無を確認します。


5.アップセル/クロスセル

アップセルやクロスセルの提案は顧客がサービスに精通し、安定して利用する時期に入ってから行いましょう。あくまでも顧客の成功の延長線上にアップセル、クロスセルが存在します。間違っても顧客が「高単価な商品を押し付けられるのでは」と不安を感じることがないように心がけます。


カスタマーサクセスに求められるスキル


ここでは、カスタマーサクセスに求められるスキルを「ソフトスキル」と「ハードスキル」に分けて解説します。


ソフトスキル

a.コミュニケーションスキル

コミュニケーションスキルの基盤は「共有」です。つまり、相手の話に耳を傾け、感情やニーズを汲み取り、それに対して適切に返答し、情報提供を行うこと。

コミュニケーションスキルは前述したどのアプローチでも必要ですが、1対1のハイタッチにおいては特に重要です。


b.マネジメントスキル

マネジメントスキルの重要な側面は、目標を設定し、その進捗を管理すること。カスタマーサクセスにおいてこのスキルが重要なのは、サブスクリプションビジネスが顧客との良好な関係を前提にしているからです。そのためには、オンボードステージにおけるスポット的なサポートだけでなく、長期的視野に立ったプランニング策定がポイントになります。


c.思考力(課題解決能力)

カスタマーサクセスに思考力が求められるのは、顧客のニーズや現状についてヒアリングするだけでは、サクセスに結び付けられないからです。収集した情報に基づいて分析し、課題を発見し、解決してはじめて顧客満足につながります。


d.プレゼンテーション、ドキュメンテーション

上述したコミュニティタッチやテックタッチでは、複数の顧客を相手にします。その際、情報を効果的に分かりやすく伝達するためにはプレゼンテーションやドキュメンテーションスキルが欠かせません。どれだけ優れたソリューションを持っていたとしても、効果的に伝えられなければ、顧客の心を動かすことは難しいでしょう。


ハードスキル

ハード面では、サービスにより求められるスキルは変わってきます。例えば、SaaSにはカバーする領域により「ホリゾンタル(Horizontal)」と「バーティカル(Vertical)」があります。


ホリゾンタルとは「水平」を意味し、どの業界でも広く利用される会計や人事、CRM(顧客関係管理システム)などを指します。それに対して、バーティカルは「垂直」を意味し、医療や不動産業など、各業界に特化したサービスのことをいいます。


そのため、カスタマーサクセスもサービスや商材によって求められるスキルが変わってきます。



3.カスタマーサクセスの年収


国内でのカスタマーサクセスの平均年収は約525万円です(2022年10月時点)。全国的にバラつきがあり、東京都の平均給与が比較的高い傾向にあります。


具体的な年収は転職者の経験やスキルによっても大きく異なるものと思われます。また、転職先が大企業か、中小企業か、スタートアップかなどによってもバラつきが出るでしょう。中には年収1,000万円を超える人もいます。



4.カスタマーサクセスのキャリアの広がり


カスタマーサクセスのキャリアは拡張性が高く、多様な選択肢があります。その理由は、(1)必要とされるスキルが幅広く(2)業界・職務知識の知見が求められることにあります。


・必要とされるスキルの幅広さ

カスタマーサクセスのアプローチパターンが多様であることから、求められる役割も幅広くなります。それだけでなく、カスタマーサクセスにはKGI、KPIが常に設定され、数値目標の達成が求められます。スキルの幅をただ広げるだけでなく、高い次元でそれを磨いていけるのです。


・業界・職務知識の知見

カスタマーサクセスを経験することで、業界や職務知識をどの分野で、どの程度身に付けられるかはホリゾンタルとバーティカルでやはり異なります。


・ホリゾンタルの場合

ホリゾンタルの場合、商材はどの職務領域でも利用されます。そのため、横断的な視野や知見を身に付けられるのが強みです。


・バーティカルの場合

バーティカルの場合、特定の業界特有の専門的知識や課題解決手法を身に付け、スペシャリティを獲得できる点が強みでしょう。


転職事例


カスタマーサクセスからは、(1)企画職、(2)他職種、(3)同職種への転職が考えられます。多くの場合がカスタマーサクセス職同士の転職であり、ベンチャーから大手IT企業へ転職するケース、拡大フェーズのスタートアップに転職するケースがあります。



(1)企画職への転職実例



(2)他職種への転職実例



(3)同職種(カスタマーサクセス)での転職実例



カスタマーサクセスの前後のキャリアを詳しく知りたい方は、以下関連記事もご一読ください。



5.まとめ


あらゆるビジネスが成熟し、より高度な課題解決と長期的な収益(LTV)が求められていく中で、SaaSのようなサブスクリプションサービスが今後も発展していくと考えられます。それとともに、カスタマーサクセスの市場価値はますます高まっていくでしょう。


今後、カスタマーサクセスはさらに高度化し、職種が細分化されていくはずです。なぜなら、解決すべきビジネスの課題は複雑化・多様化し、プロダクトに機能が増えていくから。そのようなトレンドにおいて、カスタマーサクセスはよりコンサルタント的な立ち位置でその役割を果たしていくことでしょう。


一方で、サブスクリプションビジネスが成熟するにつれて、従量課金制モデルが増えるため、より中長期的に利用・拡大を進め、売上向上につなげられる営業力も求められていきます。企業によっては、カスタマーサクセスの中でもコンサルティング職種と営業職種のように役割を細分化するところも出てくるかもしれません。


カスタマーサクセスキャリアを選択する際のポイントをまとめた参考記事



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