製造業のDXを実現する類稀なプロダクトを持ち、累計調達額217.3億円の大型資金調達を達成するなど、市場で注目を浴びるキャディ株式会社。壮大なマーケットの変革を担う営業職はどのような仕事なのでしょう。
食堂で行われるようなカジュアルな会話を通して、企業ならではの知られざる魅力を明らかにする企画「おしゃべり食堂」。今回は、キャディ株式会社の取締役芳賀亮太さんにお越しいただき、キャディの目指す世界観から、社風、営業職の面白さまで語っていただきます。
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「少し話しただけでお客様がファンに」取締役の人柄にみるキャディの素顔
石川:まずは、芳賀さんのこれまでのご経歴を教えてください。
芳賀:新卒では三菱商事に入社し、自動車関連の部門で海外営業や投資業務に約7年間携わりました。その後、海外MBA留学を経て2015年からグローバル投資ファンドであるカーライルグループにジョインし、日本企業への投資・価値創造やIPO業務に6年ほど従事しました。キャディには2021年4月に参画し、現在は取締役コーポレート本部長として、コーポレート全般を管掌しています。
石川:ハイクラスなビジネスパーソンという印象を受けるご経歴です。実は今回の取材にあたり、キャディのメンバーの方々に芳賀さんの印象を伺ったのですが、ヒアリングの結果、ご経歴とはギャップのあるお人柄が見えてきました。
芳賀:そんなヒアリングをしていたんですね(笑)
石川:はい、芳賀さんに内緒で実施しました(笑)例えば「泥臭い営業とは無縁のイメージだったが、この前お客様先にレンタサイクルで訪問していた」という声がありましたが、これは本当ですか?
芳賀:そうですね。お客様の最寄駅がちょうどタクシーやレンタカーがない駅だったので、メンバーと一緒にレンタサイクルを借りて訪問しました。とてもいい天気で気持ち良かったのを覚えています。
石川:他にも、こんな声があがっています。
芳賀:なんとなく、誰がこれを言っているのかが頭に浮かんできます。嬉しいですね。
石川:経営層とメンバーの距離の近さが伺えて素敵です。キャディには芳賀さん以外にも、優秀なビジネスパーソンが集っているそうですが、チーム感の強い組織なのですね。
芳賀:おっしゃる通り、会社全体のカルチャーとしては「フラット」「チーム」を意識しています。現在はグローバルで500人規模のメンバーがいますが、人数が増えても風通しの良い組織であり続けたいと考えています。
変革に挑むは、100年超の歴史とグローバル2,000兆円超の規模を誇る超巨大産業
石川:ここからは、キャディが向き合うマーケットやビジネスチャンスについて聞いていきます。まず、製造業界の特徴や現状を教えてください。
芳賀:製造業のマーケットと一口にいっても、日本とグローバルで違うところもありますが、共通して言える特徴は巨大なマーケットであることと歴史が長いことです。
モノづくりは我々の生活の根幹を支える産業なので、マーケット規模が大きくなることは想像に難くないでしょう。製造業全体の総生産額は日本では180兆円を超え、グローバルでは2,000兆円を超えると言われています。
歴史が長い分だけ、業界固有の商慣習が古くから残っていることが課題です。例えば、大量にあるデータが活用されていないことや、多重下請け構造により加工会社とメーカーの関係性がフラットでないことが挙げられます。
石川:そうした課題をキャディはどのように解決しているのでしょう。
芳賀:私たちは「モノづくり産業のポテンシャルを解放する」というミッションを掲げ、あらゆるノウハウやテクノロジーを駆使して、製造業に関わる人たちが本来持つ力を発揮するお手伝いをしています。具体的には現在、「CADDi MANUFACTURING(キャディ マニュファクチュアリング)」と、「CADDi DRAWER(キャディ ドロワー)」というふたつのプロダクトを展開しています。
市場構造を改革し、製造業のポテンシャルを解放する2つのプロダクト
石川:それぞれのプロダクトについて詳しく教えてください。
芳賀:まず、CADDi MANUFACTURINGは一言でいうと部品調達プラットフォームです。
製造業では、特注加工品と呼ばれる顧客にカスタマイズされた部品があるのですが、この特注加工品のひとつひとつの図面を、キャディがお客様からお預かりして、最適な調達先を探し、製造・検査・納品を一貫して担うサービスを提供しています。
石川:製造業には「調達を最適化したくても、既に何年も前からカスタマイズされた部品を使っているため、そもそも今の取引先以外から買うことが不可能な状態」という負があると聞いたことがあります。CADDi MANUFACTURINGがあれば、発注者が適切な部品を適切なところから調達できるようになるんですね。
芳賀:発注者だけでなく、加工会社にとって新しい顧客が見つかるというメリットもあります。実際に、同じお客様と同じ取引を硬直的に続けてきた加工会社さんが、キャディを通して、自社の強みに気づき、新しい取引先とお仕事が始まったこともあります。
石川:CADDi DRAWER(キャディドロワー)の方はいかがでしょう?
芳賀:こちらは、お客様のデータ活用を推進する図面データ活用クラウドです。これまで、調達の世界において、部品の図面は非常に貴重な会社の資産でありながら、PDFや紙の形で保存されてきました。
この何百万枚・何千万枚という図面をキャディドロワーに流し込むと、単に図面をデータ化するだけでなく、関連する発注情報・品質情報・設計変更に関する情報などを紐づけることができます。
こうした情報の見える化が、お客様にとって、図面を探す時間の大幅短縮や、調達活動の最適化につながります。また過去になかった部署間の連携が生まれるきっかけにもなります。
評価される理由は「TAMの大きさ×優秀な人材×着実な成長実績」
石川:キャディといえば、シリーズCの総額118億円の大型資金調達も話題です。投資家の皆さんは実際にキャディのどういった点を評価されているのでしょう。
芳賀:ポイントは、これだけTAM(※)が大きいマーケットに優秀な人材が集い、創業以来着実に実績をあげ続けていることだと考えています。
製造業のマーケットサイズが大きく、今後も成長余地があることは先ほどもお伝えした通りですが、多様な人材がこのマーケットに本気で向き合っていることもキャディの最大の特徴の一つです。
キャディには製造業経験者だけでなく、外資テック企業、戦略コンサルティングファーム、メガベンチャーなどさまざまなバックグラウンドを持つ優秀な人材が集っています。
中途入社者の出身業界や出身企業の規模は以下の通りです。
石川:バラエティ豊かですね。実際に、ONE CAREER PLUSにも下記のような転職体験談が集まっていました。
石川:もう一つ挙げていた、これまでの実績についてです。事業の受注高は年々拡大しているそうですが、それを可能にするキャディの事業の強みをどのように捉えていますか。
芳賀:調達サービスを自ら提供するMANUFACTURING事業と、図面を中心にした製造業のあらゆるデータを集約するDRAWER事業のふたつの両輪が回り、他に例をみない製造業への価値提供を可能にしている点です。
まずMANUFACTURING事業において、我々自らが業界のインサイダーとして調達業務を深く理解しているからこそ、その知見やノウハウがDRAWERの開発や機能拡張に活かせます。
また、DRAWER事業は、図面を中心に製造業のあらゆるデータが集約されるプラットフォームになるため、まず集約されるデータ自体の独自性が高いです。そしてそれを活用しさらなるビジネスチャンスも狙えます。
石川:今後の事業展望はどうなっていくのでしょう。
芳賀:CADDi MANUFACTURINGとCADDi DRAWERの両輪を拡大させていくのが目の前の目標です。具体的には、MANUFACTURING事業はこれまでお取引のなかった業界のお客様に価値提供を広げたり、海外への進出も積極的に行ったりすることで売上拡大を狙います。
また、DRAWER事業で蓄積されるデータを活用したプロダクト・サービスのアップデートにも取り組んでいきます。
※TAM(Total Addressable Market):自社が獲得できる可能性のある全体の市場規模のこと
コンサルでもありBizDevでもある?キャディの営業はお客様のサクセスをつくる起爆剤
石川:ここからは、いま積極採用中のCADDi DRAWER事業の営業職にフォーカスして話を聞いていきます。DRAWERの営業はどのような役割を担うのですか。
芳賀:私たちはDRAWERの営業を、ただのモノ売りではなく、プロダクトやデータを通じてお客様のサクセスを作っていく起爆剤と捉えています。
あるお客様でのエピソードを挙げると、営業担当が普段の営業先ではない情報システム担当部門の方と話をしていた時に、その方から「社内の二次元図面のPDFに多数のアクセスがある」ということを聞いたというのです。
それを受けて、営業担当が「なぜ社員が二次元図面を見に来るのか一緒にヒアリングをしましょう」と先方に持ちかけてインタビューを実施した結果、お客様のデータ活用の潜在的な課題を特定することができました。特定した課題をもとに、営業が効率的なデータ連携について提案し、お客様はDRWAERの導入を決定してくださいました。これによりお客様社内の生産性を上げることができたのです。
このように、DRWAERの営業はお客様自身がそもそも気づいていない課題を特定し、その解決までのプロジェクトマネジメントも担う、企画職やコンサルティング職のような動き方をすることが特徴です。また、日々向き合っているお客様の現場の課題を見聞きしてプロダクトにもフィードバックしていくなど、事業作りに深く携わるため、BizDevとも言えます。
石川:お客様と対峙する中で、課題について会話するだけでなく「実際に課題をDRAWERで解決したらどんなイノベーションがあるのか」といった会社の未来について話す機会も多いのでしょうか?
芳賀:そうですね。図面活用や製造業データにもとづいたDXは世界に類をみないサービスなので、お客様自身もイメージがつかないことが多いです。そのため我々が変革のパートナーとして、「図面を皮切りにデータ活用文化を促進し、最終的に会社全体を変革していきましょう」と、導入後の世界観を啓いていくことも重要です。
石川:そんなキャディのDRWAER営業を経験することで、どのような人材になっていけるのでしょう?
芳賀:私としては、キャディの営業を「営業だけど営業っぽくない人材」の代名詞にしていきたいと考えています。もちろん、数字をあげる力は重要なのですが、それだけでは足りません。
数字を出すためには「お客様の課題を特定し、一緒になって寄り添って解決して動く」ために、カスタマーサクセスや、プロダクトマネジメントの動き方も求められます。時にはデータ分析をすることも。営業を起点にして、幅広い価値の出し方を実現することでキャリアアップにつなげていただけると思います。
求めるのは、大胆に粘り強く”世界観”を広めていける人材。産業全体の「サクセス」を創る仲間を募集
石川:経営の視点から見て、芳賀さんがキャディの営業に求めることはどのようなことでしょう。
芳賀:キャディが目指すのは「モノづくりのポテンシャルを解放する」という、今までまだ誰も成し得ていない壮大なチャレンジです。
そのため、難しい課題に対してもガッツを持って取り組むマインドセットが非常に重要になります。例えば、大胆に物事を考えるとか、できない理由よりできる理由を探すとか、難しいことを面白がることができる。そのような素質を持った方と働きたいです。
営業職に限って話すと、「お客様のサクセスのために何ができるか?」「今お客様が気づいていない課題をどのように特定するのか?」を考えることが好きな人や、それを行える資質が重要です。
石川:最後にメッセージをお願いします。
芳賀:キャディは創業から6年で急成長してきましたが、自分たちのことをまだまだスタートアップだと捉えています。キャディドロワー事業も拡大のスタートラインに立ったばかりなので、今ジョインしていただければ、事業を作り上げることを楽しめるフェーズです。
会社に入るというよりも、キャディの目指す世界観に共感して、一緒にそれを作ってくれるチームメンバーを募集という感覚で採用をしています。同じチームで頑張ってみたいと思えた方はぜひご応募をお待ちしています。
石川:ありがとうございました。
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