M&Aアドバイザリーの世界で高い評価を得ているKPMG FAS。プロフェッショナルファームとして知られる同社への転職を検討する方も多いのではないでしょうか。しかし、その一方で「転職の難易度はどれくらいなのか」「どのような対策が必要なのか」といった疑問を持つ声も少なくありません。
本記事では、ワンキャリア転職に集まったクチコミデータや選考通過者への独自調査をもとに、KPMG FASへの転職難易度を徹底解説します。選考フローや求められる人物像、具体的な面接質問と対策まで、リアルな情報をお届けします。
1.KPMG FASへの転職の難易度は
結論から言うと、KPMG FASへの転職難易度は非常に高いと言えます。プロフェッショナルファームとして求められる人物要件が高水準であるためです。
ワンキャリア転職に集まった選考体験談を見ると、「ケース面接が評価の大きなウェイトを占める」とされており、選考の初期段階からコンサルタントとしての適性が厳しく見極められていることがわかります。
また、業界や企業に対する深い理解も不可欠です。実際に選考に臨んだ方からは、以下のような声が寄せられています。
なぜこの業界となぜこのポジションについての質問はかなり聞かれました。事前はそれについて準備をしたほうがいいです。また、テクニカルに関する質問もかなりきました。(2024年3月/最終選考落選)
FASとコンサルの違いを説明できるようにしておくことが必要と感じた。このあたりを十分に整理、認識できていなかったことが不合格の原因と感じた。(2024年1月/最終選考落選)
このように、高い専門性と論理的思考力、そして業界への深い理解が求められることから、KPMG FASの転職難易度は極めて高いレベルにあると言えるでしょう。
2.KPMG FASの選考フロー
KPMG FASの選考は、複数回の面接を経て内定となります。
面接の特徴は以下の通りです。
面接官の年次が高い
1次面接からシニアマネージャー、ディレクター、時にはパートナー(役員クラス)が登場します。
クチコミでも「パートナーがいきなり出てくるので緊張感はあるが、内容はカジュアルであり、詰められることはない」といった報告が寄せられています。
バックグラウンドによる視点の違い
面接官は「公認会計士出身」と「コンサル/金融出身」に分かれる傾向があります。
会計士出身者は財務三表の理解や実務能力を、コンサル出身者は戦略的思考や論理性を重視します。ある候補者は「KPMGは面接官が、会計士2人の時と、コンサル出身2人の時があるので、相手に合わせた会話が重要だと思いました」とアドバイスしています。
3.KPMG FASが求める人物像・必要なスキル
KPMG FASは、M&Aやフォレンジックといった企業の変革・有事に価値を提供するファームです。そのため、大前提として「コンサルタントとしての高い知的スキル」や、「ハードな環境下でもワークできるメンタルの強さ」が求められます。
ワンキャリア転職のクチコミから見えてきた、KPMG FASの理想の採用像は以下の3点に集約されます。
KPMG FASの価値観と採用像
- コンサルタントに求められる地頭の良さがあるか
- M&A領域でキャリアを構築していく強い意志があるか
- 未経験でも即時キャッチアップしていくスタンスがあるか
これらの採用像は、実際の面接での重要な質問にも直結しています。
3-1.選考で重視される経験・スキル
部門ごとに求められる人物像は異なりますが、共通してプロフェッショナルとしての高い専門性とマインドセットが重視されます。
M&A:ストラテジー部門
自立的な成長を意識でき、当事者意識を持って仕事に取り組めるプロアクティブな方。
M&A:コーポレートファイナンス部門
現状だけでなく未来に対する意識や将来のビジョンを持ち、自分のあるべき姿とのギャップを意識しながら成長できる方。
M&A:トランザクションサービス部門
チームを組んで仕事を進めることが多いため、周囲を助け、協力しあえるチームプレイヤー。
事業再生:ターンアラウンド&リストラクチャリング
様々な立場の関係者が存在する場で、多くの人の考えに耳を傾け、全体として同じ方向に向けていくためにアクションできる方。
また、選考体験談からは、以下のような専門的・テクニカルなスキルや知識が問うた上で、指導度の高さを見る傾向にあることがわかります。
M&A・PMIの基礎知識
M&Aの過去事例や成功、失敗の要因の分析、M&Aがどのような流れで行われるのかなどの基本的な知識をインプットし、自分の言葉でまとめておく(2024年01月 最終選考落選)
ケース面接
結婚指輪の市場規模算出および市場拡大のための施策を検討してください
(制限時間は10分ほどあり、だいぶ検討時間に余裕があった印象)(2023年10月 辞退)
英語力
(英語を使う職種の場合は、)上記で作り込んだ一問一答を英語でも説明できるよう準備しておく(2020年10月 内定)
志望理由
なぜこの業界となぜこのポジションについての質問はかなり聞かれました。事前はそれについて準備をしたほうがいいです。また、テクニカルに関する質問もかなりきました(2024年03月 最終選考落選)
3-2.面接の雰囲気
KPMG FASのカルチャーや面接の雰囲気はどのようなものなのでしょうか。現役社員や選考参加者のリアルな声を見てみましょう。
多くの体験談で「カジュアル・和やか」と評されていますが、その裏には緊張感が伴います。
一次面接及び最終面接は和やかな雰囲気だった(2023年05月 内定)
非常に誠実な方々で、こちらの回答をよく聞いていただき、非論理的に否定されることは一度もなかった。ただし鋭い深掘りはされる(2024年02月 内定 )
また、真面目さを感じる場面も多いようです。
比較的ピリピリした雰囲気。KPMGの企業文化なのか、リストラクチャリングという職種の特徴なのか、非常に真面目な印象。(2022年08月 最終選考辞退)
4.KPMG FASへの転職を成功させるためのポイント
高い難易度を誇るKPMG FASの選考を突破するためには、入念な準備が不可欠です。ここでは、面接でよく聞かれる質問と、選考体験談から導き出される対策のポイントを解説します。
4-1.面接でよく聞かれる質問例
KPMG FASのM&Aコンサルタント職の面接では、以下のような質問が合否を分ける重要なポイントとなります。
質問1:現職の経験から、入社後にどのように活躍できるか教えてください
この質問では、コンサルタントに求められる地頭の良さ、つまり即戦力性やポテンシャルが見られています。
質問2:M&Aコンサルタントを希望した理由を教えてください
この質問の意図は、M&A領域でキャリアを構築していく強い意志があるかを確認することにあります。転職動機を通じて、業界への熱意が試されます。
質問3:未経験の業務をどのようにキャッチアップしていきますか
専門的なサービスを提供する同社では、未経験領域に対するキャッチアップのスタンスや速度感が重視されます。
それぞれの質問の回答例はこちらの記事でご確認ください
4-2.選考体験談から読み解くおすすめの事前対策
複数の選考体験談を分析すると、合格に向けた重要な対策ポイントが4つ浮かび上がってきます。
1. 徹底的な自己・キャリアの棚卸し
職務経歴書に記載した内容について、どこから深掘りされても論理的かつ具体的に答えられるように準備することが必須です。特に「前職での最大の成果」や「苦労したこと」については、エピソードを交えて詳細に語れるようにしておきましょう。
2. 相手に合わせたアピール
前述の通り、面接官のバックグラウンド(会計士出身かコンサル出身か)によって重視するポイントが異なります。面接の早い段階で相手の経歴や関心事を見極め、回答の焦点を調整する柔軟性が有効です。
3. FAS/M&Aの知識
未経験者であっても、書籍などで業界知識、M&A/PMIのプロセス、基礎的な財務指標などを予習しておくことは最低限のマナーと言えます。最近気になったM&A案件など、時事問題について自分の意見を述べられるようにしておくことも重要です。
4. 論理的コミュニケーション
和やかな雰囲気の面接でも、論理の破綻には厳しい目が向けられます。常に結論ファーストで簡潔に話すことを心がけ、気を抜かずに対応しましょう。「ロジカルに回答しないと伝わっていない雰囲気を出される」という声もあるため、常に論理性を意識することが大切です。
5. コンサル転職を目指すなら
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