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“コンサル転職”で得た成長と葛藤──「メーカーからアビーム、そして外資系コンサルへ」歩み続けるビジネスマンの物語|辞めコン実録集 vol.16

コンサルキャリアで最も特筆すべきことは、「ネクストキャリアを見越した入社」の方が多いことでしょう。


そして、コンサルに入社した方の多くが直面するのが、以下のような問いです。


  • いつファームを去るべきか
  • コンサルを経由したからこそ行けるネクストキャリアはどこか
  • 年収の増減をどう捉えるか


本シリーズでは、実際にコンサルを卒業してネクストキャリアを歩まれる方々にインタビューをし、ポストコンサルキャリアの実録を集めていきます。


目次






実録:老舗メーカーから外資系コンサルへ。「自分の成長」と「仕事の実感」を求めて歩んだキャリアの選択



このままいけば、数年後の自分の姿が容易に想像できてしまう――


そんな違和感から始まった、Cさんのキャリアの転機。老舗メーカーからアビームコンサルティング、そして外資系コンサルへと歩んだ道のりは、順風満帆とは言えませんでした。


未経験から飛び込んだIT領域での苦悩、事業会社への揺れ動く気持ち、そして“やっと手に入った”納得感のある仕事――。


「コンサルタントとして何を軸に生きるのか?」を問い続けたCさんのキャリアの記録は、今まさに転職や今後のキャリアを考えているすべてのビジネスパーソンに、きっとヒントを与えてくれるはずです。






成長への渇望──見えてしまった“3年後の自分”への違和感



新卒で入社したのは、老舗の素材メーカーでした。新卒では、生産管理を約2年、その後海外営業を約1.5年経験。どちらの業務も、堅実にこなし、職場での人間関係も良好。「特に職場環境に不満があったわけではありませんでした」とCさんは語ります。


だが、ある時ふと「3年後、5年後の自分の姿が見えてしまった」と感じたとも。



このままいけば、2-3年後にはどの地域の営業を担当して、5年後には複数の地域を束ねるマネージャーに、というキャリアがおおよそイメージできてしまう。でも、それが本当に自分の目指した姿なのか?と問うたときに、“違うかもしれない”と思ったんです




海外に出向して駐在経験を積むキャリアも魅力的ではあったと思います。ただ、会社のプロダクトに依存するのではなく、自分のスキルやビジネス戦闘力によって仕事を切り開く『ひりひりする経験』を当時は求めていました。


その違和感が、キャリアチェンジのスイッチを押しました。





初めてのコンサル、そしてITの壁──「やりたかったこと」と「任されたこと」のギャップ


Cさんがアビームに入社して最初にアサインされたのは、ある新規事業系プロジェクトの立ち上げフェーズでした。しかしそこで待っていたのは、想像していた「業務課題を分析し、構想を描く」ようなコンサルティングとは少し違う現実でした。



気づけばSQLを書いたり、データの抽出と整形をメインに担当する日々でした。業務プロセスの上流で課題を定義するというよりは、システムエンジニアに近い役割を担っていましたね


実務を通じてITへの抵抗感は薄れ、スキルとしては確実に身につくものもありました。しかし、Cさんが本当にやりたかったのは、もっと事業や経営にインパクトのある、問題解決型の業務コンサルティングでした。


そんな違和感を抱えていたCさんは、一度プロジェクトを離れて社内の別案件を見渡す機会を得ます。そこで目にしたのは、SAPの導入案件やテンプレート開発、あるいはパッケージシステムの展開といった、技術色の濃いプロジェクトの数々でした。



もちろん、それも大事な仕事です。ただ、自分のなかでは“業務を構想し、クライアントと一緒に未来を描く”ような仕事をしたかった。でも、少なくとも当時のアビームには、そうした案件はほとんど見つかりませんでした


理想と現実のギャップ。その違和感は、やがて「環境を変えるべきかもしれない」という思いへと変わっていきました。





転職という選択──“同じ環境に戻る”わけにはいかなかった



転職活動を開始したCさん。そのキャリア選択は難しい選択になったと語ります。



ベインやKPMGなどの戦略ファームも受けていましたし、正直、事業会社に戻ることも考えていました。アドバイザリーではなく自分で事業運営を行う楽しさはやはり代えがたい喜びがあると思ったからです。


だが、そこで立ちはだかったのは「収入」の壁でした。



もし、コンサルから事業会社に戻ったら、年収は100万円ほど下がると見ていました。しかも、仕事内容もおそらく1社目と似ている環境。せっかく一歩踏み出したのに、また同じ地点に戻るのか…と考えると踏み切れなかったですね


そんなとき、現職である外資系コンサルティング会社から内定を得ることになります。


▼アビームからの転職体験談





「やっと届いた」やりたかった仕事──お客さんのリアクションが、何よりの報酬


外資系コンサルでの最初のアサインは、安全在庫の最適化。長年望んでいたサプライチェーン領域における“業務系コンサル”の仕事でした。



在庫基準を決めるための分析や、改善領域の特定など、自分がやりたかったことが詰まっていました


しかも、ただ分析するだけでなく、ときに膝を詰めてクライアントと直接議論し、ダイレクトにコンサルとしての価値提供ができるポジションだったといいます。



“あなたの提案があったからこそ”って言われたときの達成感は、何物にも代えがたいですね。こういう仕事がやりたかったんだ、と転職が報われたような気持ちになりました





「成長を止めない」ための心構えと、転職を見据えた地道な準備




外資系コンサルで経験を積み、業務改善や分析領域で着実にスキルを深めてきたCさん。その姿勢の根底にあるのは、圧倒的な成長意欲と、変化への柔軟な対応力です。



今はマネージャーに上がるかどうかのタイミング。だからこそ、マネジメントやリーダーシップの経験を意識的に積みたいと思っています


ただの“プレイヤー”として働くだけではなく、チーム全体を動かす視点で経験を積む。それが、次のステージへの鍵だと語ります。実際に、「数人のプレイヤーを束ねて、複数プロジェクトをマネジメントするようなポジション」に対しても、自分が結果を出せる人間になっていたい、という強い意志を持っています。


また、将来のキャリアを見据えた“情報収集”にも余念がありません。



今はどんな求人が出ていて、どんなスキルが求められているか。転職する気がなくても、求人票を見るだけで、自分に足りないものが分かります。それを補うように、少しずつ準備をしていく。いざというときに、“もうすでに経験積んできました”って言える状態をつくっておきたいんです


この姿勢は、コンサルタントとしての未来だけでなく、事業会社での可能性も視野に入れたものです。実際、彼はこうも話してくれました。



例えば事業会社にもどるのなら一プレイヤーではなく、DX推進室の室長とか、そういうポジションで転職できたら面白いんじゃないかとも思っています。そのためには、常に今の自分の一段上、二段上の視点で考える癖をつけておかないと



今の業務も、もちろん面白い。でもいつかは別の環境に行くこともあるかもしれない。その時に“この人となら仕事したい”と思われるように、日々アップデートしておきたいんです


変化に柔軟でありながら、自らの信念と成長軸をしっかりと持つ──。そんなCさんの姿勢からは、キャリアを主体的に築くためのヒントが溢れていました。





転職を考えるすべての人へ──“今の延長線上”でキャリアを描くな


最後に、これから転職を考える人たちへのメッセージを聞きました。



まず、“激務だから辞めたい”という人は、一度ピープルリードに相談してみるといいと思います。プロジェクトが変わるだけで解決することもありますから


また、「事業会社に戻るか悩んでいる人」にはこうアドバイスします。



事業会社に戻ると、年収が下がるのは避けられません。それならば、今のうちにスキルを積んで、将来“室長クラス”で戻れるような準備をしておいた方がいい。求人票を見て、求められるスキルを把握して、そこに向けて自己研鑽を重ねる。それが、キャリアの選択肢を広げる一番の近道だと思います


“キャリアは、自分の頭で考え続けること”。Cさんの言葉は、静かだが確かな実感に裏打ちされていました。





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