日本IBMは、グローバルIBMの技術力と日本独自の事業力を融合し、社会および企業の革新をITで支える企業です。近年も事業領域が拡大し、組織・職種もアップデートを繰り返しています。
本記事では、日本IBMでの主な仕事内容、代表的な職種などを紹介します。
1. 日本IBMの企業紹介
1-1. 企業概要
日本IBM(日本アイ・ビー・エム株式会社)は、米国IBMの日本法人として1937年に設立されました。以来、80年以上にわたり、日本の銀行や官公庁、大企業の基幹システムを担うなど、社会の根幹を支えるIT企業として発展してきました。現在もグローバルIBMの最先端技術と日本独自の事業推進力を掛け合わせ、AIやクラウドなど多様な分野でIT業界をリードしています。
1-2. 詳細・特徴
日本IBMはITシステムや製品を企業に販売し、長年にわたり日本の社会基盤をITで支えると同時に、テクノロジーの進化に合わせて事業領域を拡大してきました。具体的には以下のような特徴があります。
- ソフトウェア開発からコンサルティングまで、ITを強みに企業を幅広く支援
- 金融・官公庁・社会インフラ分野におけるシステム導入で豊富な実績
- 米国IBMのRed Hat買収によるクラウド分野の拡充
- 「Watson」に代表されるAIサービスの研究開発
上記のように日本IBMはITベンダーにとどまらない事業領域を有するため、仕事内容や職種も多岐にわたる点も日本IBMの特徴の1つです。
1-3. パーパス、カルチャー
IBMのパーパス(存在意義)は「世界をより良くするカタリスト(触媒)になる」です。事業領域を拡大する中でも、このパーパスを意識し、社会課題の解決に取り組んでいます。
また、創立時から「THINK(考えよ)」をモットーとして掲げており、常に自分で考えて行動する主体性を重視するカルチャーがあります。
2. 日本IBMの組織・部門構成と主な職種一覧
日本IBMにはコンサルティングサービス部門も存在しますが、本記事は外資IT業界の理解に焦点を当てているため、コンサルティング部門については割愛し、外資IT業界との関連が深い部門・職種を中心にご紹介します。
2-1. 各部門の特徴
テクノロジー部門
メインフレームやサーバー、ストレージなどのITインフラから、IBM Cloud、Red Hatを活用したクラウドソリューション、AIプラットフォーム(Watson、watsonx)まで幅広いITプロダクトの企画・開発・導入・運用を担う部門です。
研究開発部門
「東京基礎研究所」を中心とした先端IT研究組織です。自然言語AI、量子コンピュータ、セキュリティなどにおける学術的・産業的成果の創出、および社会との共創プロジェクトを推進しています。
セールス・マーケティング部門
企業・官公庁へのITソリューション提案や、ビジネス開発、市場啓発、ブランディングなどを行います。幅広い業種のクライアントを担当し、日本IBMの売上を支えています。
コーポレート(管理)部門
人事・法務・財務・広報・総務・企画など間接部門を担い、事業の成長をサポートします。
2-2. 主な職種
エンジニア
取り扱う製品・サービスが幅広いため、エンジニアも担当領域が細かく分かれています。例えばソフトウェアエンジニア(ソフトウェア開発)、インフラエンジニア(ネットワーク、システム管理)、セキュリティエンジニア(クラウドの脆弱性の改善)などがあります。
データサイエンティスト
データ解析・AIモデル開発・機械学習適用等に取り組み、企業におけるデータ活用、AIプロジェクト、DX推進を技術面でリードします。
研究職
量子計算・自然言語AI・セキュリティなどの基礎研究及び社会実装研究を担います。
営業
営業職は、役割に応じて複数の職種があります。例えば次のような職種があります。
- フィールドセールス(外勤営業):特定の企業や官公庁を顧客として担当し、IT戦略提案、課題解決、商談クロージング、長期顧客支援を担います。
- パートナーセールス:販売代理店と協業し、IBMの製品・サービスの導入先を拡大していきます。
コーポレートスタッフ
人事、経理、法務など、専門性を活かして事業全体を支える役割を果たします。
3.日本IBMの実際の社員の声
ONE CAREER PLUSには日本IBMで働いた経験のある方のクチコミが投稿されています。仕事内容だけではなく、それを通じた成長、働き方、カルチャー、年収・福利厚生などさまざまな観点から企業理解が深まるよう、ピックアップしていきます。
仕事のやりがい・成長機会
案件にもよるが大企業と言われるお客さまのIT業務の根幹に、システム開発を通して関われることが挙げられる。また、普段から会話する相手がお客さまの部長レベルであるため、お客様がどのように成長したいか、そのために何をしようとしているのかについて、日々そばで知ることができ、それに対して自分たちは何ができるかを考えることは、大変だがやりがいを感じた。(プロジェクトマネージャー(汎用系)/新卒入社)
働き方
カルチャー
年収・福利厚生
社員の階級に相当するバンドによって大きく変わります。同期でも能力のある人はバンドを上げて給与を上げることができるので、納得はできます。新卒1~2年目は原則同じバンドであり、上げることはできませんが、他社に比べると比較的多いと思います。(情報システムエンジニア/中途入社)
日本IBMの年収については以下の記事でも解説しています。
4.日本IBMへの転職を考えている方へ
日本IBMは、テクノロジーの進化に合わせて事業領域を拡大してきました。職種・部門も多種多様で、個人の志向や能力に合わせて多様なキャリアパスを描くことができます。
▼日本IBMへの転職事例
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