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外資系大手で働くリアル:働き方・キャリアを社員クチコミから徹底解剖

外資系企業での働き方に興味を持つ若手ハイクラス層の方々にとって、実際の労働環境やキャリア形成の実態は非常に重要な情報です。本記事では、ワンキャリア転職に集まる2万5,000件以上のキャリアデータと実際の社員クチコミをもとに、外資系大手企業で働くリアルな実情を詳しく解説します。


マッキンゼー、ゴールドマン・サックス、P&Gなど名だたる企業の社員による生の声を交えながら、外資系企業での働き方の魅力と課題、そして成功するために必要なスキルまで、転職を検討する皆様にとって有益な情報をお届けします。








1. 外資系企業とは?


1-1. 外資系企業の定義


一般的に「外資系企業」とは、外国の法人または個人が一定以上の出資をしている日本の企業を指します。その形態は主に以下の4つに分類されます。



外資系企業の4つの種類


  • 海外企業の子会社(日本法人)
  • 海外企業と日本企業の共同出資の会社
  • 外国の企業に日系企業がM&Aされた会社
  • 海外企業の日本支社


(参考)ワンキャリア 外資系企業とは?【71社ランキング】大手有名企業一覧と日系との違い






2. 外資系大手企業の主な業界と企業タイプ


外資系大手と一口に言っても、業界ごとにカルチャーや働き方は大きく異なります。ここでは、人気の高い「コンサル」「金融」「IT」「メーカー」の4業界に分けて、それぞれの特徴と代表的な企業を紹介します。


人気業界の企業分類(コンサル・金融・IT・メーカー)





2-1. コンサルティング


クライアントの経営課題を解決するため、高い専門性と論理的思考力が求められます。プロジェクト単位で働くことが多く、若いうちから大企業の経営層と対峙する機会も豊富です。

企業例:マッキンゼー、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)、ベイン&カンパニー、ローランド・ベルガー、アクセンチュア



2-2. 金融

投資銀行や保険など、高い専門性を武器にグローバルな市場で活躍します。年収水準が非常に高いことでも知られていますが、その分成果に対するプレッシャーも大きい業界です。

企業例:ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー、JPモルガン、シティグループ、ブラックロック、メットライフ、チューリッヒ保険、AIG



2-3. IT

ハードウェアからソフトウェアまで幅広く展開し、多くの企業でフレックスタイム制度が導入されるなど、自由な働き方がしやすい傾向にあります。女性活躍を推進する企業も目立ちます。

企業例:Amazon Web Services(AWS)、Google Cloud、Microsoft、SAP、Oracle、Salesforce、Adobe、IBM



2-4. メーカー

消費財(FMCG)、BtoB、ラグジュアリーなど、扱う製品によって文化が異なります。例えば、消費財メーカーは市場競争が激しくハードワークになりやすい一方、ダイナミックな経営手法を学べます。ラグジュアリー業界はヨーロッパ系企業が多く、ワークライフバランスが重視される傾向にあります。

企業例:P&G、ユニリーバ、ロレアル、ネスレ、コカ・コーラ、Pfizer、Johnson & Johnson、BMW、メルセデス・ベンツ、GE、3M


(参考)ワンキャリア 外資系企業とは?【71社ランキング】大手有名企業一覧と日系との違い






3. 本社地域によるカルチャーの違い(米系・欧州系)


外資系企業は、本社のある国によって社風が大きく異なる傾向があります。高い人気を誇る外資系メーカーを例に取り、その特徴を見ていきましょう。

外資系メーカーでは、特に求人数の多いアメリカ系とヨーロッパ系で働き方に対する考え方に違いが見られます。


3-1. アメリカ系:「ハードワークの実力主義」


一般的に「外資系」と聞いてイメージされるような、実力主義の文化が根付いています。成果を出せば年齢に関係なく昇進でき、高い給与を得られる一方で、ハードワークが求められる傾向があります。「Up or Out(昇進か、さもなくば退職か)」という言葉に象徴されるシビアな環境を持つ企業も少なくありません。



完全に実力主義であり、女性でも活躍しています。そして良い意味でも悪い意味でもお客様第一を大切にして取り組んでいます。(日本IBM /システムコンサルタント



セールスは“Grow or Out”と謳っており、常に成長を求められる風土がある。(マーケティングは”Up or Out”なので職種毎に異なる) 自ら考えながら動くことが求められており、能動的に動くことにより社歴や年次関係なくプランやサポートを取りにいける環境にあるため、入社間もない頃から主体性や巻き込み力が必要とされる。(P&G Japan /法人営業


企業例:P&G Japan、ジョンソン・エンド・ジョンソン、日本マイクロソフト、日本IBM



3-2. ヨーロッパ系:「まったり安定志向」


アメリカ系と比較して、効率的に働きプライベートの時間を大切にする文化が強いのが特徴です。「家族が第一」という考え方が浸透しており、ワークライフバランスを重視する傾向があります。昇進や昇給のスピードはアメリカ系より緩やかかもしれませんが、日系企業のような安定感を求める方にも馴染みやすい環境と言えるでしょう。



Be yourselfを体現している会社。外資ではあるがあたたかい雰囲気、自分らしく働くことができる働きやすい会社。(ユニリーバ/人事



自由で自主性を重んじる傾向がある。全体的にメーカー特有の長期でじっくり育てばいいという風潮もあり、ストレッチしている人は限られる傾向がある。(ネスレ日本/マーケティングリサーチ


企業例:ユニリーバ・ジャパン、ネスレ日本、日本ロレアル、LVMHグループ 


(参考)ワンキャリア 外資系メーカーの社風|業種/本社所在地ごとの違いを出身者が一覧にして解説






4. 外資系大手企業で働く魅力と現実


高い年収や成長環境など、多くの魅力がある外資系企業ですが、その裏には厳しい現実も存在します。ここでは、社員のクチコミを交えながら、その光と影に迫ります。



4-1. 若手から裁量を持てる成長環境


外資系企業の大きな魅力の一つは、年齢や社歴に関わらず、若いうちから大きな裁量権を持って仕事に取り組める点です。実際に働く社員からは、成長スピードの速さを実感する声が数多く寄せられています。



大きな裁量権を持って仕事ができることです。特に若い1年目から実際に企業を担当して他のベテラン社員と同じような仕事を求められるので(レベルの程度は違いますが)そこにやりがいは感じられると思います。(P&G Japan/外資系メーカー



普通の社会人では経験できないような仕事に携われる。cxoクラスのクライアントと20代から相対することとなるため、自然と視座が高くなる。また、上記に関係して、プロジェクトの内容もかなりの人間に影響を与えるようなものが多く、やりがい、プレッシャーともに非常に高い。(ボストン コンサルティング グループ/外資系コンサル



4-2. 実力主義の評価制度


多くの外資系企業では、成果に基づいて評価が決まる実力主義が採用されています。評価制度は企業によって様々ですが、公平性や納得感を重視する声が見られます。



成果が目に見えるし、頑張った分だけ評価してもらえるのは納得感がある。営業が好きな人には最高の環境だと思う。(アマゾンジャパン/外資系IT


一方で、評価制度の詳細は非公開(ブラックボックス)であったり、上司とのコミュニケーションが評価に影響したりするケースもあります。


  • ゴールドマン・サックス: 上司や同僚などから多角的に評価される「360度評価」を導入。個人の業績だけでなく、チームワークも重視されます。
  • マッキンゼー・アンド・カンパニー: プロジェクトでのパフォーマンスが最も重視されます。問題解決能力など、6つのコア項目で評価が決まります。
  • プルデンシャル生命保険: 評価制度自体が存在せず、成果が直接報酬に結びつく完全フルコミッション制を採用しています。



4-3. ワークライフバランスの実態


ワークライフバランスの実態は、企業や部署によって大きく異なります。ヨーロッパ系企業やIT業界では比較的バランスを取りやすい傾向にありますが、コンサルティングファームなどではハードワークが求められることも少なくありません。



膝詰め”で仕事を進める文化がある。これは精神論で仕事を進め、寝る間を惜しんで働くという姿勢を表している。(ローランド・ベルガー/外資系コンサル



プロモーションしたいならハードワーク。現状維持で良ければワークライフバランスとれる雰囲気です。あとは、マネージャーとの相性。(アマゾンジャパン/外資系






5. 外資系大手企業で求められる人物像とスキル


外資系大手で活躍するためには、どのようなスキルやマインドセットが必要なのでしょうか。



5-1. 共通して重視されるスキル


業界や職種を問わず、外資系企業では論理的思考力構造的思考力、そして高いプレッシャーの中で成果を出すための精神的なタフさが求められます。



優秀な社員が多いので、仕事以外の時にでも一生懸命自己啓発や勉強をする必要があるので、体力的にもタフさが必要です。(マッキンゼー・アンド・カンパニー/外資系コンサル


また、年齢や役職に関係なく議論できる環境が多いため、自分の意見を臆せず発信し、周囲を巻き込んでいくリーダーシップやコミュニケーション能力も不可欠です。



5-2. 英語力や語学力の重要性


グローバルに事業を展開する外資系企業において、語学力、特に英語力は重要です。ただし、求められるレベルは企業や職種によって異なります。例えばゴールドマン・サックスの選考体験談からは、実践的なコミュニケーション能力を見られていたことがうかがえます。



英語については、想定される設問とその回答を準備することが求められる。
また、どのように突っ込まれるか、突っ込まれた場合にどう切り返すか、まで入念なシミュレーションが必要。選考前にネイティブスピードで英会話練習することが必須。(ゴールドマン・サックス/外資系金融




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