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【2025年最新】外資ITレイオフの動向と、後悔しないための企業選び(外資系企業のクチコミから解説)

外資IT企業と聞くと、高い報酬やグローバルな環境といった華やかなイメージが先行する一方で、「成果主義で厳しい」「突然解雇されるのでは」といった不安を感じる方も少なくないでしょう。特に2023年以降、GoogleやAmazonといった巨大テック企業で大規模な人員削減(レイオフ)のニュースが相次ぎ、その不安は現実味を帯びています。




この記事では、ワンキャリア転職に寄せられた転職経験者のリアルなクチコミや最新の報道に基づき、外資IT企業におけるレイオフの実態を解説します。さらに、レイオフだけではない「退職のリアル」にも焦点を当て、後悔しないための企業選びのポイントを深掘りしていきます。






1.クチコミから分かる「外資ITレイオフ」の実態


外資IT企業への転職を考える上で、レイオフは避けて通れないリスクの一つです。ワンキャリア転職に寄せられたクチコミからは、そのシビアな実態が浮かび上がってきます。


1-1. レイオフの対象者は必ずしも成果の低い従業員に限らない?


セールスフォース・ジャパンの元社員からは、レイオフの対象者が必ずしも成果の低い従業員に限らないという声が寄せられています。


卒業社員の転職先について
3パターンに分けられる
1:成果を上げられない。スピードが遅い。社風に合わない→実績無く1年程度で退職。
2:やりきって一定の成果を出して次の自己研鑽や、他社より良いオファーで声がかかる。→トップパフォーマー
3:レイオフ。不明瞭な指標で選別されたメンバー。本当のローパフォーマーもいるが、中には連続達成や管理職へ昇進した者など一定の評価を得ていたメンバーもいる(法人営業/中途入社


また、レイオフはグローバル本社の方針によって決定されることが多く、日本法人の業績が好調であっても対象となる可能性があります。


1-2. レイオフ後の再就職は難しい?


外資系企業の高い給与水準は、レイオフによって市場に放出された際には、次のキャリアを見つける上でのハードルになり得るとの指摘もあります。


なまじ給与が高いこともあり、レイオフなどで市場放出された際に、給与水準を落とさずに生き抜ける人材はわずかだと思う(アマゾンウェブサービスジャパン/法人営業/新卒入社


このように、外資ITにおけるレイオフは、個人のパフォーマンスだけではコントロールできない側面を持つ、現実的なリスクとして認識しておく必要があります。




2.【2023年~最新】日本国内の主な外資IT企業のレイオフ・人員削減の動向まとめ


2023年以降、世界のテック大手は相次いで大規模な人員削減を発表しており、その波は日本法人にも及んでいます。ここでは、報道されている主な企業の動向をまとめました。


▼Google


2023年1月に全世界で約1万2000人(全社員の約6%)の削減を発表。同年9月には採用チームで数百人、2024年1月にもエンジニアなど少なくとも数百人の追加削減が明らかになりました。背景には、コスト抑制と成長領域であるAIへの投資集中があります。

(参考)Google、技術者ら数百人を削減 コスト抑制でAIに軸足 - 日本経済新聞



▼マイクロソフト


2025年5月に従業員の3%弱にあたる約6000人を削減。AI以外の分野でのコスト削減が目的とされています。さらに同年7月には、約9000人の人員削減に着手すると報じられました。

(参考)利益最高のマイクロソフト、追加で9000人削減へ…生成AIなど成長分野への投資急ぐ - 読売新聞



▼Amazon


2025年7月、クラウド部門であるアマゾンウェブサービス(AWS)で人員削減を実施。少なくとも数百人に影響が出たとみられています。同社は「顧客に対するイノベーション提供に向け、投資、雇用、リソースの最適化を続けていく上で必要な決定」と説明しています。

(参考)アマゾン、クラウド部門AWSで人員削減-AIコスト増大の余波 - Bloomberg



▼セールスフォース


2023年1月、従業員の約1割を削減する計画を発表。新型コロナウイルス下で採用を大幅に増やしてきましたが、経営環境の変化を受け、拡大路線を修正する動きです。

(参考)米セールスフォース、従業員1割削減へ 拡大路線を修正 - 日本経済新聞



これらの動きから、外資IT業界では、市況や事業戦略の転換に応じて、迅速かつ大規模な組織再編が行われることが常態化していると言えるでしょう。





3.レイオフだけじゃない!クチコミから読み解く「外資系退職のリアル」4選


レイオフは退職の一因ですが、ワンキャリア転職に寄せられるクチコミを見ると、それ以外にも多様な理由で社員が会社を去っていることがわかります。後悔しない企業選びのためには、これらの「退職のリアル」にも目を向けることが重要です。


3-1.企業の買収や組織再編に伴う変化


企業の買収や分社化は、事業方針や労働環境を大きく変える要因となります。VMwareやTwitter(現X)の元社員からは、買収によって会社が「全くの別会社となった」と感じ、退職を検討したという声が寄せられています。


買収により、取り扱う製品ラインナップが縮小。雇用条件なども変わり全くの別会社となった印象のため退職を検討。(VMware(ヴイエムウェア)/代理店営業・アライアンス/中途入社


結局買収されるということ。そこが事前にわかっていれば、入社はしなかったと思う。また、買収されても、組織変更はすぐさま起こらないと人事に言われていたものの、それは完全に嘘だった(ツイッター/法人営業/中途入社


3-2.評価・昇進制度への不満


外資IT企業の魅力であるはずの成果主義も、制度の運用次第では不満の原因となります。特に日本オラクルでは、「昇格しない限り給与が全く上がらない」「優秀な人が予算に阻まれ、長い間同じ職位に留まっている」といった昇給・昇格に関する厳しい実態が退職理由として挙げられています。


昇給が無い点。人事からの正式回答も、入社時の条件が全てであり、入社後に社員がスキルアップするとオラクルは得をすることなり、昇進して役職タイトルを手に入れた場合は名誉として理解してください、というものでした(日本オラクル/法人営業/中途入社


なかなか昇級、昇格しないから。優秀な人が予算に阻まれ、長い間同じ職位に留まっているのを見てきたため、自分がオラクルでキャリアアップしている未来が見えなかった(日本オラクル/システムコンサルタント/新卒入社



3-3.スキル・キャリアへの懸念


企業の製品力が高すぎることが、逆に個人のスキルアップを妨げるのではないかという懸念も聞かれます。AWSの元社員は、「商材が強すぎるため、地力が伸びにくい」「市場価値を錯誤してしまう環境」と指摘しています。


商材が強すぎるため、地力が伸びにくいと感じる。Lv.1の冒険者が最強の武器を持って戦い、それなりに強い敵を倒すことができてしまうため、市場価値を錯誤してしまう環境。(アマゾンウェブサービスジャパン/法人営業/新卒入社


また、裁量権の乏しさやキャリアの限定性を理由に退職を決意するケースもあります。


分社化発表されてスキルセットが固定化することが嫌に感じたため。所属組織が分社化する予定であり、今後のキャリアが限定されてしまうため、転職した(日本IBM/法人営業/新卒入社



3-4.カルチャーミスマッチや人間関係


高い目標やマイクロマネジメント、社内政治など、企業文化が合わずに退職を考える人も少なくありません。セールスフォース・ジャパンでは、高い目標についていけなくなったり、担当領域の割り当てに不公平感を感じたりしたことが退職のきっかけになったという声があります。


業務についていけなくなったため。高い目標に対して成果が徐々に出せなくなり、居場所がなくなるのを感じたため。(セールスフォース・ジャパン/インサイドセールス・内勤営業/中途入社


競合を採用したばかりで数年は数字を出せないテリトリーを担当することになったため。また、同僚に比べ10分の1の企業数しかない一方で、年間目標はほぼ一緒であり公平性に著しい疑問をもったため(セールスフォース・ジャパン/法人営業/中途入社


4.後悔しない企業選びをするには?


外資IT企業への転職で後悔しないためには、年収やブランドイメージといった表面的な情報だけでなく、レイオフのリスクや、実際に働いていた人々の声から見える「退職のリアル」を深く理解することが不可欠です。


5.まとめ


本記事では、外資IT企業におけるレイオフの動向と、それ以外のリアルな退職理由について解説しました。


2023年以降、多くの外資IT大手でAIへの投資集中などを背景とした人員削減が進んでおり、レイオフは現実的なリスクとなっています。クチコミからは、必ずしも成果の低い社員だけが対象ではないというシビアな実態も明らかになりました。


しかし、退職理由はレイオフに限りません。企業の買収、評価・昇進制度への不満、キャリアへの懸念、そしてカルチャーミスマッチなど、様々な要因が絡み合っています。


このように、外資IT業界は予測不能なレイオフ、そして制度や文化とのミスマッチという、複数の退職リスクを内包しています。しかし、裏を返せば、これらは「より自分に合った環境」や「より大きな成長機会」を模索するための原動力にもなり得ます。

ワンキャリア転職のようなクチコミサイトを活用し、多角的な視点から情報を集め、自身のキャリアプランと照らし合わせながら、慎重に企業選びを進めることをお勧めします。












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ワンキャリア転職編集部

次のキャリアが見える転職サイト「ワンキャリア転職」の編集・リサーチチームです。 ▼公式X:https://x.com/ocTenshoku

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