外資IT企業の中でも、特に人気の高いアマゾンジャパン。グローバル市場で存在感を示す同社への転職に関心のあるビジネスパーソンも多いのではないでしょうか。
本記事では、ONE CAREER PLUSに集まった実際のアマゾンジャパン選考体験談や現役社員のクチコミをもとに、選考フローや求められる人物像、具体的な対策までを解説します。
1. アマゾンジャパンへの転職の難易度は
アマゾンジャパンへの転職難易度は、総じて高いと言えるでしょう。その理由は主に3つあります。
1. 多面的な選考プロセス
ループ面接とよばれる複数回の面接があり、異なる視点から徹底的に評価されます
2. OLP(Our Leadership Principles)に基づく厳格な評価
アマゾン独自の行動指針に沿った経験や考え方が徹底的に問われます
3. バーレイザーの存在
「バーレイザー」と呼ばれる特別な面接官が関わり、「アマゾンのレベルを引き上げられる人材か」の観点で評価が行われます
しかし、難易度が高い一方で、事前に対策ができるものもあります。アマゾンジャパンが求める人材に合致する方であれば、チャンスは十分にあると言えるでしょう。
▼アマゾンジャパンに内定した人の選考体験談

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アマゾンジャパン

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2. アマゾンジャパンの選考フロー
アマゾンジャパンの選考プロセスは、一般的に以下のような流れで進みます。
2-1. 基本的な選考フロー
1. 書類選考
履歴書・職務経歴書の審査
2. 1次面接
通常は直属の上司となるマネージャーとの面接です
3. ループ面接
複数の面接官と1対1で行う連続面接です(通常2-5回程度)。関連部署のマネージャー、全く別の部署のマネージャー、バーレイザーと行います。
4. 内定
ONE CAREER PLUSに投稿された選考体験談にはループ面接に関して以下のようなコメントがあり、ループ面接が選考の山場ともいえます。
面接官はいずれもマネージャークラス。内1名はバーレイザーと呼ばれ、全く異なる部署から選出されるが、誰がそれかは分からないため、当然ながらどの面接も100%で臨む必要がある。1日で完結することもあれば、私の場合は2日間に分けて行われた(法人営業)
2-2. 面接の形式と特徴
アマゾンジャパンの面接には、以下のような特徴があります。
1. OLPに基づいた質問
アマゾンには世界共通の「Our Leadership Principles(以下、OLP)」という16項の信条があり、全社員がリーダーであるという自覚を持って行動することが求められます。中途面接においても、OLPを今までどれだけ体現してきたかが、見られるポイントです。
2. STAR形式での回答:
STAR形式は、Situation(状況)、Task(責務)、Action(行動)、Result(結果)の頭文字を取った、アマゾンの面接におけるエピソード説明のフレームワークです。面接では、このフレームワークに沿って説明することが求められます。
3. バーレイザー
「候補者がアマゾンにフィットするか、組織のレベルを上げてくれるか」に関して「バーレイザー」と呼ばれる特別な面接官が、厳しく見極めます。バーレイザー以外の面接官も、表面的な回答ではなく詳細まで掘り下げます。
4. 英語セッション
職種や部署によっては英語での面接セッションがあります
ONE CAREER PLUSに投稿された選考体験談では「少しでもロジックが甘いところはあれば突かれる。具体的にどんなことをやったのか、なぜそれをやったのか等かなり細かく聞かれる」といった声も見られました。また「カジュアルな雰囲気だが曖昧な回答をすると突っ込まれる」とのコメントもあり、リラックスした雰囲気の中でも回答内容は厳しく評価されていることが分かります。
3. アマゾンジャパンが求める人物像・必要なスキル
アマゾンジャパンが求める人材像は、同社のOLP(Our Leadership Principles)に強く結びついています。ここでは具体的にどのような人物像が求められるのか、また選考で重視される経験・スキルについて解説します。
3-1.選考で重視される経験・スキル
OLPにも記載されている、以下のスキルや素養が重視されています。
1. 論理的思考力と問題解決能力
2. 顧客中心の姿勢
3. 主体性と当事者意識
4. データに基づく意思決定能力
3-2. 実際の選考体験談・現役社員のクチコミ
実際の選考を体験した人々からは、アマゾンジャパンが求める具体的な人物像について、以下のようなコメントが寄せられています。
AmazonのOLPについてSTAR形式で話す。エピソードは直近2-3年で複数あることが望ましい。即戦力となる再現性、採用されるチームの底上げ要員となるかを選考で重視された(法人営業)
面接官との1対1での面接を5回やります。そのうち1人はバーレイザーと呼ばれる、「この人を採用したらAmazonは一つ上にいけるのか」をみる人がいます。この人が見るのは職務スキルなどではなく、根本的な考え方、とってきた行動、その結果Amazonで活躍できるか、それだけです。その他4人は入社したら関わりが深そうなメンバーとなります(リサーチ・データ分析)
通常の質問に加え、英語スピーキング能力の確認で英語面接を冒頭に言われた。エージェントからは倉庫マネージャーは必要無いと聞いていたので、正直に喋れるレベルではない事を伝え、英語の確認は省く形で面接を実施(倉庫管理・配車管理)
これらの体験談から、アマゾンジャパンが求めているのは、単なる技術力や経験だけでなく、OLPに体現された「アマゾンらしさ」を持ち合わせた人材であることが分かります。
4. アマゾンジャパンへの転職を成功させるためのポイント
4-1. 面接でよく聞かれる質問例と答え方
アマゾンジャパンの面接では、OLPに基づいた質問が多く出題されます。質問例とその対策を紹介します。
1. 顧客第一主義(Customer Obsession)に関する質問
質問例: 「自分の責任範囲外で、お客様の有益性を考えてアクションを起こした経験は?」
答え方のポイント:
- 顧客視点で考え、行動した具体的なエピソードをSTAR形式で説明
- 顧客のニーズを優先し、どのような付加価値を提供したかを明確に
- 「なぜ」その行動を取ったのかの動機付けを説明
2. 深く掘り下げる(Dive Deep)に関する質問
質問例: 「データに基づいて意思決定を行った経験を教えてください
答え方のポイント:
- データの収集・分析方法を具体的に説明
- 数値や指標を交えて意思決定プロセスを論理的に説明
- データ分析から得られた洞察をどう活かしたかを明確に
3. オーナーシップ(Ownership)に関する質問
質問例: 「会社の責任範囲外だが、お客様の有益性を考え、イニシアティブを持ったエピソードは?
答え方のポイント:
- 自分の職務範囲を超えて行動した具体的な事例
- なぜその問題に対して主体的に取り組んだのかの動機
- 周囲を巻き込み、どのように成果につなげたか
▼アマゾンジャパンの面接対策はこちらも参考にしてください
4-2. 選考体験談から読み解くおすすめの事前対策
アマゾンジャパンの選考を突破した方々の体験談から、効果的な事前対策のポイントを整理しました。
1. OLPの徹底理解と事例準備
2. STAR形式での回答準備
3. 具体的なエピソードには数値面の成果を盛り込む
4. 英語力への備え
5. 複数回の連続面接に向けた体調管理
アマゾンジャパンの選考では、OLPに対する深い理解、自身の経験を論理的かつ具体的に説明する能力、そして複数回の面接に耐えうる体力・精神力が求められています。準備を徹底することで、難易度の高い選考も突破する可能性が高まるでしょう。
5. まとめ|アマゾンジャパンへの転職を検討する方へ
アマゾンジャパンへの転職は、確かに難易度の高いチャレンジです。OLPに基づく厳格な評価や、複数回のループ面接、バーレイザーの存在など、独自の選考プロセスは一見ハードルが高く感じられるかもしれません。
しかし、ONE CAREER PLUSに寄せられた体験談には、事前準備を徹底して内定を獲得したケースも多数あります。選考のポイントを理解した上で、自身のキャリアを棚卸ししていくことが重要です。
外資IT企業への転職に関してさらに詳しく知りたい方は、ONE CAREER PLUSの「外資IT転職:完全攻略ロードマップ」シリーズもぜひご覧ください。
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