外資IT企業の中でも、転職先として高い人気を誇るGoogle(グーグル)。その知名度や人気の高さゆえに「応募者も多く、転職難易度も高いのでは」と考えている人もいるかもしれません。
本記事では、ONE CAREER PLUSに寄せられた選考体験談や現役社員のクチコミをもとに、Googleの選考フローや求められる人物像など選考対策を徹底解説します。Googleへの転職を目指す方はぜひ参考にしてください。
1. Googleへの転職の難易度は
Googleへの転職難易度は、高いと言えます。特に中途採用の選考は複数回の面接を通過する必要があり、ケース面接や技術面接など多角的な視点から評価されます。また、英語力も求められます。
ただ、選考プロセスや面接の内容に関しては一定の傾向があり、事前に対策ができるものもあります。Googleが求める人材に合致する方であれば、チャンスは十分にあると言えるでしょう。
▼Googleに内定した人の選考体験談
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2. Googleの選考フロー
Googleの選考プロセスは、基本的に複数段階の面接から構成されています。応募職種によって詳細は異なりますが、一般的な選考フローを見ていきましょう。
2-1. 基本的な選考フロー
Googleの選考は以下のような流れで進みます。
1. 書類選考
履歴書・職務経歴書の審査
2. 面接
最終面接を除くと、目的に合わせて通常3〜4回程度行われます。例えば、以下のような流れです。
1次面接:基本的な適性確認
2次面接:スキルや経験の深掘り
3次面接:チームフィットや技術力の確認
3. 課題提出
選考中に求められる職種もある
4. 最終面接
役職者や海外拠点社員が担当
5. 内定
2-2. 面接の形式と特徴
Googleの採用ホームページによると、通常のオンライン面接を行う前に、短いバーチャル面接を行います。
短いバーチャル面接
時間をかけて詳細な面接を行う前に、電話またはビデオ通話で短い面接を 1~2 回行います。リクルーター、および採用マネージャーまたは同じチームの社員のいずれかが、希望の職種に必要となる主なスキルを評価します。
この短いバーチャル面接の後には通常の面接が行われ、過去の経験や能力、Googleのカルチャーフィットに関しての深掘りがあります。
Googleの採用ホームページによると、以下のような特徴があります。
1. 構造化された面接:全候補者に対して同じ基準で評価
2. 自由回答形式の質問:思考プロセスや問題解決能力を観察
3. カジュアルな雰囲気:リラックスした環境での面接
ONE CAREER PLUSに寄せられた選考体験談でも、最終面接に関して「とてもカジュアル」「終始和やかな雰囲気」といったコメントがあり、選考はカジュアルな雰囲気で続くでしょう。一方で、「タフな質問を優しい言葉で聞いてくる」とのコメントもあり、回答内容に関してはしっかりと見られているといえます。
質問内容は専門知識の確認から、状況判断を求めるケース問題、過去の経験の深掘りなど多岐にわたります。英語での面接が含まれる場合もあります。Googleが構造化された面接について説明したページでは、「難問奇問を避ける」との記載があり、自分の考えを整理して深めておけば、回答可能な内容であるといえます。
3.Googleが求める人物像・必要なスキル
Googleが求める人材像は、単なる技術力や経験だけでなく、多面的な要素から構成されています。ここでは、選考で重視される経験・スキルと、実際の選考体験談や現役社員のクチコミから読み取れる人物像について解説します。
3-1. 選考で重視される経験・スキル
Googleの選考では、以下のようなスキルや素養が重視されています。
1. 論理的思考力・問題解決能力(GCA: General Cognitive Ability)
2. リーダーシップと協働能力
3. Googleらしさ(Googleness=グーグリネス)
4. 職種に関連する専門知識・技術
5. コミュニケーション能力(英語含む)
中でも「Googleらしさ」に関しては、事前の理解が不可欠です。ONE CAREER PLUSに寄せられた選考体験談にも「グーグルらしさを確認する質問を、とにかくされます」といったコメントがあります。「Googleが掲げる10の事実」などの会社の発信を読み込むなど、企業理解が重要になるでしょう。
3-2. 実際の選考体験談・社員のクチコミ
実際の選考を体験した人の投稿からは、Googleが求める具体的な人物像を推測できます。例えば、以下のようなコメントがあります。
英語力よりかは何を伝えたいかの方が大切なので、帰国子女や海外での仕事の経験がなくても大丈夫です。それよりは地頭の良さや人柄を見られます(デジタルマーケティング)
選考を受けるポジションの背景知識などを覚えることはマストでやっておくべき。理由は選考中にその業務に関する知識を問う質問もされるため(法人営業)
過去の経験(良かったこと、失敗したこと)をすぐ話せるように準備していた。グーグルに入った時にどういう仕事をしたいか?など採用されたあとのビジョンも話せるようにしていた(法人営業)
また、社員からのクチコミからも入社後に求められる能力や資質を推測できます。例えば、以下のクチコミからは、リーダーシップや論理的思考力が求められる業務であることが分かります。
裁量が大きくやりたいと思うことを積極的にチャレンジさせてくれるカルチャー。また360°評価なので客観的にも自分の強み、成長領域を知ることができる。同じ仕事はないが、これまでの経験を抽象化することで横展開できるスキルが身につく。また物事を前に進めるスキルも身につく(デジタルマーケティング/中途入社)
4. グーグルへの転職を成功させるためのポイント
ここでは、Googleの面接でよく聞かれる質問例と答え方のポイント、そして選考体験談から読み解く事前対策のポイントについて解説します。
4-1. 面接でよく聞かれる質問例と答え方
Googleの面接では、以下のような質問がよく出題されます。
1. 自己紹介・経歴に関する質問
単なる経歴の羅列ではなく、各経験から得た学びや成長、そしてそれがGoogleでどう活かせるかを具体的に伝えることが重要です。
- これまでの経験について教えてください
- なぜGoogleに応募したのですか?
2. シチュエーション・ケース問題
思考力を確認するため、以下のような質問が出されることがあります。
- あなたがGoogleのオフィスリニューアル担当なら、どのようなプロジェクトを企画・実施しますか?
- その企業の抱えている問題を解決するためにGoogle自社製品をどのように提案して売りますか?
- あるビジネスのCVを上げるために何をKPIとし、どのような施策を行いますか?
これらの質問に対しては、以下のようなアプローチが効果的です。
- 問題を整理し、仮定や制約条件を明確にする
- 論理的な思考プロセスを示す
- 複数の選択肢を考え、それぞれのメリット・デメリットを検討する
- データに基づいた意思決定をする
3. リーダーシップや困難への対応
失敗から学んだことや、チームの成功にどう貢献したかを強調すると良いでしょう。
- 逆境の時にどう対応しましたか?
- チームでリーダーシップを発揮した経験は?
4. 専門知識・技術力の確認
専門知識を問う質問では、単に正解を出すだけでなく、解決プロセスや思考過程を説明することが重要です。
- エンジニア職:コーディング問題、システム設計課題
- セールス職:営業戦略に関するケース問題
- マーケティング職:マーケティング戦略の立案
▼Googleの面接対策はこちらも参考にしてください
4-2. 選考体験談から読み解くおすすめの事前対策
実際の選考体験者のアドバイスなどから、効果的な事前対策のポイントを整理しました。
1. 徹底的な自己分析
Googleの採用ホームページには、応募前に以下のような質問を自分に投げかけることを推奨しています。
- 今まで学んだことのなかで、後になって非常に役に立ったことは何ですか?
- これまでに成し遂げた成果は、ご自身の独力によるものとチームワークによるもの、どちらが多いですか?
- 問題を解決することと、話し合いを進めること、どちらが楽しいと感じますか?
- 今までで最も充実感を味わえた仕事はどのようなものでしたか?また、その理由は何ですか?
- 今までで最も仕事がしやすいと感じたチームについて説明してください。そのチームでの経験が特に印象に残っている理由は何ですか?
2. 企業研究・業界知識の習得
志望度を向上し、応募職種への理解を深めるために、Googleについて調べることは重要です。
- Googleの製品・サービスについて深く理解する
- Googleの企業文化や価値観を研究する
- 最新の技術トレンドやビジネス動向を把握する
3. 論理的思考力・問題解決能力の強化
シチュエーション・ケース問題を出されることもあるため、事前に練習できるとよいでしょう。
- ケース問題の練習
- データに基づいた意思決定の訓練
- 複雑な問題を分解して考える習慣づけ
4. 英語力の向上(特に海外拠点とのやりとりがある職種)
ONE CAREER PLUSには「英語力よりも能力や人柄を見られる」といったコメントもありますが、可能な範囲で英語面接の準備もできるとよいでしょう。
- 英語での自己紹介や経歴説明の準備
- 英語でのケース面接の練習
- 業界用語や専門用語の英語表現の習得
5. まとめ|グーグルへの転職を検討する方へ
Googleへの転職は難易度が高いものの、事前の対策と自身の強みを活かした戦略的なアプローチによって、実現可能性は高まります。周到な準備が必要ですが、その過程自体が自己成長につながる貴重な経験となるでしょう。本記事が、Googleをはじめとする外資IT企業へのキャリアパスを検討されている方々の一助となれば幸いです。
外資IT企業への転職に関してさらに詳しく知りたい方は、ONE CAREER PLUSの「外資IT転職:完全攻略ロードマップ」シリーズもぜひご覧ください。
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