記事画像

戦略コンサルと総合コンサルの違いは?|年収・働き方・キャリア形成のリアル

戦略コンサルタントと総合コンサルタント、どちらも華やかなキャリアの象徴として注目されていますが、実際の働き方や年収、求められるスキルにはどのような違いがあるのでしょうか。


コンサルティング業界への転職を検討している方にとって、この違いを理解することは極めて重要です。ONE CAREER PLUSに集まった転職体験談や口コミデータを基に、戦略コンサルと総合コンサルの違いを年収・働き方・キャリア形成の観点から徹底解説します。


目次



1. 戦略コンサルと総合コンサルとは?それぞれの特徴・定義


1-1. 戦略コンサルティングファームの特徴


戦略系コンサルティングファームは、企業の経営における最も本質的な課題に取り組み、長期的な競争優位性を構築するための戦略立案を支援します。具体的な業務内容としては、M&A戦略、新規事業開発、市場参入戦略、組織再編などが挙げられます。


戦略コンサルティングファームの代表的な企業には、マッキンゼー・アンド・カンパニー、ボストン コンサルティング グループ(BCG)、ベイン・アンド・カンパニー、A.T. カーニー、ローランドベルガー、アーサー・ディ・リトルなどがあります。


1-2. 総合コンサルティングファームの特徴


総合系コンサルティングファームは、戦略立案から実行支援までを包括的に提供するのが特徴です。その業務範囲は経営戦略、業務改革、ITシステム導入、財務・会計アドバイザリー、リスクマネジメントなど多岐にわたります。


特に注目すべき点として、近年では戦略と総合の区分を撤廃し、一体経営化する動きが加速しています。アクセンチュアをはじめ、各社ともグループ内に戦略部隊を抱え、戦略提案からインプリメンテーション、IT案件へとつなげるビジネスモデルを展開しています。これにより、コンサル業界の案件は大規模化・長期化する傾向にあります。


総合コンサルティングファームの代表的な企業には、アクセンチュア、デロイト トーマツ コンサルティング、PwCコンサルティング、EYストラテジー・アンド・コンサルティング、KPMGコンサルティング、ベイカレント・コンサルティング、アビームコンサルティングなどがあります。




1-3. 実際の仕事内容の違い


戦略コンサルが扱う案件は「企業の全体戦略」「新規事業立案」「DX戦略」「成長戦略」「M&A戦略」「海外進出戦略」など、経営の最上流に直接関わる仕事が多いことが特徴です。


CxO(経営層・役員)クラスへの提案や意思決定支援を行い、アウトプットは「仮説検討」「市場調査・分析」「全社ビジョン提案」「高難度の構想立案」など、資料・提案精度も厚く要求水準が高くなります。


実際に、ONE CAREER PLUSには以下のようなクチコミが寄せられていました。



普通の社会人では経験できないような仕事に携われる。CxOクラスのクライアントと20代から相対することとなるため、自然と視座が高くなる。
また上記に関係して、プロジェクトの内容もかなりの人間に影響を与えるようなものが多く、やりがい、プレッシャーともに非常に高い。(BCG/中途)


一方、総合コンサルの主な仕事は「経営戦略」よりは「業務プロセス改革」「システム導入支援」「業務移行/定着化支援」「IT・DX実行」「PMO(プロジェクト管理)」など、実行フェーズや中長期の現場変革を伴う課題解決志向の案件が多いことが特徴です


経営課題だけでなく、現場・ミドル層向けの業務改善や、テクノロジー導入、チェンジマネジメントが中心となり、「戦略+実行+保守運用」までの一気通貫案件や、長期間にわたる案件も多くあります。



戦略、業務改革、ITの各側面からクライアントを支援できることにやりがいを感じる。システム導入のみが先行し、戦略との紐付きや業務改革が疎かになるケースは少ない。(PwC/中途)






2. 【戦略コンサルVS総合コンサル】年収・待遇の違い


ここからは、ONE CAREER PLUSに集まるクチコミデータをもとに戦略コンサルと総合コンサルの違いをより具体的に見ていきましょう。


2-1. 平均年収・レンジ比較

総合コンサルの年収は、ジュニア~中堅層で「600~900万円」がボリュームゾーンとなっています。プロモーションや成果連動性の高まるシニア層以降は「1000万~1300万」程度まで伸びるケースが多いです。


一方、戦略コンサルは、初年度から「1200万~1800万」付近も多く、上位層で「1600万~1850万」など、高めのレンジが目立ちます。新卒からでも大台に到達しやすい傾向があります。


年収について、もっと詳しく知りたい方はこちら。




2-2. 報酬体系比較


戦略コンサル・総合コンサルどちらも外資色が強く、年俸制が基本で、管理職未満に残業手当が支給されているというケースがほとんどです。


ただ戦略コンサルの方が実力主義の色合いが強く、成果に応じた報酬体系となっています。総合コンサルでは比較的安定した昇進・昇格の仕組みが整っており、段階的な年収アップが期待できます。




2-3. 福利厚生比較


総合コンサルは研修/MBA補助、社内コミュニティがより充実している傾向があります。戦略コンサルは福利厚生がシンプルで年収や成果主義が強いイメージです。



風通しはよく、心理的安全性は高いと感じています。学習意欲も高く、学ぶためのコミュニティやインフラが準備されています。(アビーム/中途



外資コンサルはドライなイメージがあったが、実際にはコミュニティや仕事外の集まりがあるし、面倒見がいい人が集まっている印象がある。(アクセンチュア/中途






3. 【戦略コンサルVS総合コンサル】求められる資質・人物像の違い


3-1. 戦略コンサルに求められる資質


戦略コンサルタントに必要なスキルは、『戦略コンサルタント 仕事の本質と全技法』(東洋経済新報社、2020年)から一部引用すると、次の3つが挙げられています。


ここから先は会員限定の記事です
カンタン無料登録で、今すぐ続きを読もう
さらに・・・
6,000件以上の転職体験談(実例)が見放題
限定のイベント情報も配信
限定の記事コンテンツも読み放題
会員登録して続きを読む ログインはこちら >

ワンキャリア転職編集部

次のキャリアが見える転職サイト「ワンキャリア転職」の編集・リサーチチームです。 ▼公式X:https://x.com/ocTenshoku

フェーズからキャリア面談を選ぶ

関連タグの人気記事

こちらの記事も読まれています

記事一覧のトップへ