日本ペイント・オートモーティブコーティングスの退職・離職検討理由

入社前に働き方の面で魅力に感じていたのは、長期的に安定して働ける環境と、無理のない業務設計でした。自動車・化学業界という特性上、短期的な成果や過度なスピードを求められるのではなく、品質や安全を重視しながら腰を据えて仕事に向き合える点に安心感を持っていました。日々の業務が突発的に大きく変動することは少なく、計画的に仕事を進められることを期待していました。 また、過度な長時間労働や休日対応が常態化していない点も魅力でした。成果よりも残業時間で評価される文化ではなく、限られた時間の中で質の高いアウトプットを出すことが求められる環境であれば、仕事とプライベートのバランスを保ちやすいと考えていました。 さらに、大手メーカーとして制度面が整っており、在宅勤務や休暇制度などを活用しながら、ライフステージの変化にも対応できる柔軟性がある点も評価していました。安定性と持続性を重視した働き方ができることが、入社前に最も魅力に感じていたポイントです。

入社後に働き方の面で期待値以下だと感じた点は、制度と実態の乖離が想像以上に大きかったことです。入社前は、業務の計画性が高く、繁閑の波も比較的穏やかで、安定した働き方ができると考えていました。しかし実際には、顧客対応や社内調整が突発的に発生することが多く、短納期の依頼や直前での方針変更に振り回される場面が少なくありませんでした。 また、残業時間は管理されているものの、業務量そのものが減るわけではなく、限られた時間の中で対応を求められるため、結果として個人の裁量で時間をコントロールしにくい状況もありました。表面的にはワークライフバランスが保たれているように見えても、実態としては業務密度が高く、精神的な余裕を持ちにくいと感じることがありました。 さらに、在宅勤務などの柔軟な働き方についても、部署や上司の考え方に左右される部分が大きく、全社的に均一に活用できる環境とは言えませんでした。制度は整っているものの、運用面でのばらつきがあり、入社前に描いていた「安定して自律的に働ける姿」とのギャップを感じた点が、期待値以下だったと感じる理由です。