メガバンクのひとつであり、ビジネス規模も組織規模も大きな三井住友銀行 (SMBC)。
30代前半で年収1,000万円に到達し、役職に就くと大きく給与が上昇します。
役職名とは別に給与を規定するグレードが約30段階存在し、細かく規定されています。
本記事では、2024年に実施した社員への独自インタビューやONE CAREER PLUSに寄せられた5万件以上のクチコミをもとに、三井住友銀行の給与体系や評価制度を解説します。
三井住友銀行 (SMBC)ってどんな会社?
株式会社三井住友銀行(英語表記:Sumitomo Mitsui Banking Corporation、略称SMBC、金融機関コード:0009)は三井住友フィナンシャルグループ傘下の都市銀行です。
明治9年の1876年に私盟会社三井銀行として創立されたのが始まりで、2001年に株式会社住友銀行と株式会社さくら銀行が合併し、現在の株式会社三井住友銀行となっています。
千代田区丸の内に本社を構え、国内に440箇所もの本支店(出張所、代理店等除く)、海外に17箇所もの支店があります。
日本3大メガバンクの一つであることからもその総資産額、預金額は群を抜いており、150兆円を超える総資産、100兆円近い預金(いずれも単体、2016年時点)を有しています。
三井住友銀行 (SMBC)のグレード別年収まとめ
以下が三井住友銀行 (SMBC)のグレード別の年収です。
三井住友銀行 (SMBC)には、役割を規定する「役職」の概念と、報酬を規定する「グレード」の概念が存在します。
グレードは大きくA層、V層、MG層の3つに分かれており、それぞれの層の中でさらに7~14の段階分けがされています。
役職とグレードは概ね紐づいていますが、所属するグループや人事都合などで乖離が生じるケースも存在し、必ずしも1 : 1対応ではありません。
例えば、課長という役職は基本的に法人営業には存在せず、リテール部門には存在します。
法人営業の場合、同じ役職でも昇進するほど所属店舗が大きくなります。
規模の小さな店舗は1型店、中規模店舗は2型店、本部など大規模な店舗は3型店に分類され、同じ役職でも昇進するごとに店舗規模も大きくなります。
(例)
【V層】
→部長代理(1~3型店)
→1型店のグループ長
【MG層】
→2~3型店舗のグループ長(対外的な肩書は次長)
→副部長(1~3型店)
→部長(1~3店)
報酬は基本給・残業代・賞与の3つの要素に分解できます。
A層とV層は基本給に加え残業代が支給されますが、MG層は残業代が基本給に含まれています。
よって、残業が多い人であれば、V層でも実質的にMG層と同程度の月収を得ている人もいます。
賞与は年に2回、基本給の4~5ヶ月分が支給されます。
A層からV層へ上がるタイミングは、最速で入社後8年目です。
全体の半数ほどが8年目で昇進し、最終的には年数の差はあれどもほぼ全員がV層に上がります。
V層に上がった際は、V1からのスタートではなく、V6あたりのグレードになることが一般的です。
中途入社者の場合は、社会人年次で換算をするので、社会人8年目でV層への昇進チャンスが訪れる形です。
V層からMG層に上がる昇格年次は、入社後15年目以降です。
15年目でMG層に上がる人は約3割、16年目で上がる人を含めると6~7割程度がMG層に昇格します。
15年目と16年目の2年続けて昇格を逃した場合、その後MG層になるのはハードルが高くなります。
MG層は役職者コースなので、グループ長 (MG10相当)、副部長 (MG12相当)、部長 (MG14相当)、理事 (MGグレード相当)と役職に任命されれば順当にグレードも上がっていく傾向にあります。
課長職の場合、額面の基本給 (残業代含む)が1,000万円程度、賞与が年間700万円程度という事例も。
また、MG層から退職金の額を規定する「ポイント」がより溜まるようになります。
51歳を超えると、役職者以外はSP層になります。55歳を超えると、役職者であっても執行役員以外はSP層に転換となります。
上席推進役という肩書の元、給与は少しずつ減少します。
三井住友銀行 (SMBC)の各グレードの期待役割
三井住友銀行 (SMBC)では、役職ごとの明確な期待役割は規定されておらず、比較的定性的な人事評価に基づいて昇進が決まるようです。
営業店であれば目標達成額などで定量評価がなされますが、グレードごとの明確な基準はなく、A層のメンバーの方がV層のメンバーより成績が良いケースもあります。
三井住友銀行 (SMBC)へのキャリア入社で押さえておきたいポイント
① バックグラウンドは部署によって様々
三井住友銀行 (SMBC)へは、様々なバックグラウンドのキャリア入社者が存在します。
他のメガバンクなど金融機関出身の方だけではなく、Fintechの部署であればIBMやアクセンチュアなどIT系バックグラウンドの方々、マスリテールマーケティングであれば消費財メーカーのマーケターなど、部署によって傾向値が存在します。特に法人営業部は、未経験での営業の採用はなく、専門職での採用がほとんどです。
ONE CAREER PLUSにも、様々な転職体験談が寄せられています。
②キャリア入社者のグレードは社会人年次で換算
新卒入社の場合は、入社8年目でA層からV層に昇格のチャンスがあり、その後15年目でV層からMG層への昇格チャンスが存在します。
キャリア入社の場合は、社会人歴と新卒の社歴を対応させる形でグレードが上がっていく傾向にあり、新卒中途問わず同じグレードにいるのは同年代です。
③ 役職登用は中途より新卒が優先される傾向
特にV層までは、グレードは社会人歴に連動する部分が大きいですが、課長や部長などへの役職登用については、キャリア入社者より新卒入社者が優先される傾向があります。
三井住友銀行 (SMBC)の評価基準・評価フロー
三井住友銀行 (SMBC)には、大きく2つの評価制度が存在します。
1つ目は、「実力判定」と呼ばれる積み重ねの評価制度です。
多くの社員が気にしているのはこの実力判定の結果です。
S, A+, A, A-, B+, Bの6段階で評価され、昇進に影響します。
評価は部長と人事の間で決定され、昇進時にはSまたはA+を取得する必要があります。
入社時は全員S評価から始まり、営業目標の未達やパフォーマンスが期待値を下回る場合にはA+などへ評価が下がります。
【営業店の場合】
期初に数値目標を立て、達成率で評価されます。
営業はエリアに所属しており、そこから各支店に配属されています。
評価は各支店の支店長が査定しますが、人事権はエリア長が持っているという構図です。
【総合職 法人営業の場合】
営業店同様、期初に立てた数値目標に対しての達成率をもとに評点が決まります。
目標や評価を管理するのは、法人営業部の部長です。店舗の売上が評価に直結するため、大きな売上を計上した店舗は部長が栄転し、さらにその店舗に所属している社員も部長からの評価が高くつきやすくなります。
【本部の場合】
取組内容の見通しが立たず期初に目標を立てることが実質的に不可能なため、前年の評価を踏襲するケースが多いです。
部ごとに各評点の分配が定義されているため、誰かをA+からSに引き上げようとするとき、他の誰かをSからA+に引き下げないといけないという仕組みになっています。
そのため、部長の視点からすると、よほどの成績が良いまたは悪くない限りは、前年の評点を引き継ぐ方が全体のバランスが取りやすいという考えがあるようです。
どの程度単年度の成績を評価に反映させるかは部長ごとにばらつきがありますが、こういった実態が「積み重ねの評価制度」と呼ばれる所以です。
MG層以降は実力判定がなくなり、役職に就くかどうかの登用状況で会社からの評価を測ります。
2つ目は、「貢献評価」と呼ばれる単年度ごとの評価制度です。
1年に1回査定が行われ、評価は賞与の金額にのみ影響します。
実質的には部長が自分の手元で賞与額の分配を計算するためのもので、最終的には基準値に対して自身がいくら賞与を受け取れるのかの倍率を規定するために使われます。
三井住友銀行 (SMBC)で評価が高い人の特徴
営業店や法人営業の場合は、期初に立てる目標が合理的であれば、目標数値を確実に達成することで高評価が得られます。
本部は前述のように前年度の評価が踏襲される傾向にあり、「○○さんはS評価」という認知を得ることが鍵と言えます。
一度評価が下がってしまうと逆転をすることは難しいため、評価を下げる必要がない状態を継続することが肝要です。
また、年次の高いA層は、多忙なV層に変わってマネジメントを行うことができれば、高評価を得られます。
MG職以降の役職登用は、人事権を持つ部長の志向性によるため、不確実性が高い要素です。
年功序列を重視する部長であれば年長者の登用が優先されたり、若手活躍に重きを置く部長であればパフォームしている若手が抜擢されたりと、引き上げてくれる存在の志向性が影響します。
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※本記事は、原稿作成の一部過程において生成AIを使用していますが、ONE CAREER PLUS編集部のエディターが編集・校正を行った上で公開しております。