ONE CAREER PLUSでは、次のキャリアを考えるきっかけとなるイベントを定期開催しています。
今回お届けするイベントレポートのテーマは、2022年7月に開催された「『SaaS転職』成功の秘訣〜SaaS毎の『違い』を抑えろ〜」。
SaaS転職を模索しているものの、自分に合った企業とは何か、どのように企業を見極めたらよいのかなど、多くの疑問を抱えている人は少なくないでしょう。そこで、ALL STAR SAAS FUNDの神前さん、hacomonoの蓮田さん、カミナシの諸岡さんをゲストにお迎えしました。
今回はSaaS特化のVC、SaaS企業のCEOをお招きした初めてのイベントです。それぞれ異なる立場から見た、SaaSサービスの特徴ごとに得られるスキルの違いや、事業フェーズごとに求められる人物像の違いについて深掘りします。
神前達哉(こうざき たつや)/ALL STAR SAAS FUND社Partner:東京大学卒業後、ベネッセコーポレーションに入社。法人営業を経て、経営戦略部に異動。Udemy, Inc.との日本向けB2B SaaSの事業化を果たす。 主にセールス全体の組織開発やCSの立ち上げに従事しマネージャーとして事業成長を牽引。2021年2月よりALL STAR SAAS FUNDのPartnerに就任。投資開拓やグロース支援体制の構築を担当。
蓮田健一(はすだ けんいち)/hacomoco社CEO:株式会社エイトレッドの開発責任者としてX-point、AglieWorksを生み出す。2011年に震災で傾いた父の会社を継いだあと、新たなB2Bプロダクト起業を目指し、2013年株式会社まちいろ(現:株式会社hacomono)を設立。2019年3月 ウェルネス産業向けシステム「hacomono」をリリース。これまでに約2,000店舗が導入。
諸岡裕人(もろおか ひろと)/カミナシ社CEO:2009年 リクルートスタッフィングへ入社し、営業職を担当。2012年 家業であるワールドエンタプライズ株式会社にて、LCCの予約センターの立ち上げ、JALの羽田機内食工場の立ち上げなどに携わる。 働く中で感じた現場のペインを解決するため、2016年12月に株式会社カミナシ(旧社名:ユリシーズ株式会社)を創業。ノンデスクワーカーの業務を効率化する現場DXプラットフォーム「カミナシ」を開発。
佐賀駿一郎(さが しゅんいちろう)/ONE CAREER PLUS キャリアアナリスト/モデレーター:2016年ビズリーチ入社。転職サービス営業、新卒採用人事を担当。その後2019年、ワンキャリアへ入社。キャリアアドバイザー、イベント企画や司会を経て、現在はONE CAREER PLUS事業開発を担当。
- ■登壇各社の紹介
- SaaS企業への投資に特化したを行う、ベンチャーキャピタルファンドALL STAR SAAS FUND
- 現場の手間を省くDXプラットフォーム、カミナシ
- 幅広い業種にアプローチするhacomono
- ■SaaS企業の違いを知る
- 原体験からSaaSの力で課題解決
- Horizontal SaaSとVertical SaaSの違い
- Horizontalか、Verticalか
- ■事業フェーズごとに求められる人物像
- チャレンジングな環境で知見を深める
- 常に新しい価値観を取り入れる
- ■今後も主役であり続けるSaaS
- SaaSの黎明期に飛び込む
- 心理的安全性のある職場環境
- 今後も期待されるSaaS市場
- ■SaaSを通して世の中に貢献
- 【枠数限定】「無料キャリア面談」のご案内
- ONE CAREER PLUSのご紹介
■登壇各社の紹介
ONE CAREER 佐賀(以下、佐賀):まずはそれぞれ皆さんに自己紹介と会社の説明をお願いいたします。
SaaS企業への投資に特化したを行う、ベンチャーキャピタルファンドALL STAR SAAS FUND

ALL STAR SAAS FUND神前(以下、神前):私は前職でベネッセコーポレーションに在籍し、「Udemy」の日本の法人向けサービス立ち上げなどを経験しました。そこでシリコンバレーのスタートアップの勢いや、0から1の価値を創造する楽しさ、社会を変えるワクワク感に共感したんです。
そこからベンチャーキャピタリストへの想いが膨らんで……。当時、ブログやポッドキャストで情報を発信していた、ALL STAR SAAS FUNDの前田ヒロさんにTwitterで声をかけさせていただいたことが、入社の経緯です。

ALL STAR SAAS FUNDは「起業家とともに、100年続くSaaS企業をつくる」をモットーに活動する、ベンチャーキャピタルファンドです。シードフェーズやシリーズAの会社を中心に投資し、業界のインフラとなるサービスの立ち上げや社会変革の手伝いをさせていただいております。

SaaS企業には「社会を変えたい」「日本のGDPを上げたい」といった熱い思いを持つ人たちがたくさんいます。今回のイベントには、今後どうキャリアを描いていくか悩んでいる人、SaaS転職に興味のある人など、さまざまな方が参加していると思います。諸岡さんや蓮田さんといった、SaaS企業に関わる人たちの熱量を少しでも持って帰っていただけたらうれしいです。
現場の手間を省くDXプラットフォーム、カミナシ

カミナシ諸岡(以下、諸岡):現場DXプラットフォームを開発しているカミナシの諸岡です。多くの機械を使って日々生産や開発を行う現場では、刃こぼれなどのトラブルがあれば、すべての製品を回収しなければならないため、機械チェックが必要不可欠です。

重要な機械チェックの方法はというと、ひたすらシートに丸をつけて確認をしていく……。すべてを人の目で確認し、終わったら次の人にまた回すサイクルを繰り返し、毎日約200枚分のシートが丸で埋め尽くされます。
ですが、丸を付けていくだけだと形骸化してしまいます。さらに、一度書いたデータを抜き出してエクセルに転記しデータ化することで、二度手間が発生してしまいます。これが令和における作業の実態なのです。

そこで、すべて人力で担っている作業に、カミナシを導入するとどうなるか。カミナシはノーコードツールと呼ばれるパーツを、ユーザーが自由に組み合わせ、オリジナルの現場管理表を作るアプリケーションです。今まで人力で確認していたことが、わずか3クリック、5秒で完了することができます。

カミナシはリリースから今年2年目に突入し、正社員も60名を超えました。現在は、約200社、多くの業界でサービスを利用していただいております。サービス自体は普段の生活とは縁遠いイメージがあるかもしれませんが、馴染みの飲食店、ロイヤルホストや天丼てんや、旅行時に宿泊するルートインホテルズなど、実はみなさんが利用しているサービスの裏側を支えているのがカミナシです。
幅広い業種にアプローチするhacomono

hacomono蓮田(以下、蓮田):hacomonoの蓮田と申します。キャリアのバックボーンはBtoBプロダクトの開発で、10年ほど携わっていました。東日本大震災をきっかけに、私の父が経営する介護会社が経営危機となり、IT業界から離れて経営を担当。

その後2013年にhacomonoを創業し、2019年「ウェルネス産業を、新次元へ。」をミッションに掲げ、SaaSとしてhacomonoをリリースしました。サービスはウェルネスという運動に関わる領域を扱っています。

フィットネスクラブ、公共運動施設、運動系スクール、エステ、整骨院などを対象に、Vertical(バーティカル)SaaSを提供しています。プロダクトの特徴としては大きく二つ。一つは月額制の店舗の入会手続きや予約決済など、お客さまの端末で完結できることです。
もう一つは、お客さまがデスクレスワーカーが多いため、IoTのプロダクト作っていることです。例えば、ジムの入り口に顔認証カメラやQRコードリーダーを設置し、本人認証が完了するとドアが自動で開く入退館の管理、店舗のチェックインのアプリなど、オンラインとオフライン両方で使えるようなアプリケーションを提供しています。

現在導入していただいている企業は、フィットネスクラブ、日本全国のバレエ・ダンススクール、ジム、エステなど。実は新型コロナウイルスが流行してからはゴルフ人口が増えていまして、業種別でいうとお問い合わせが一番多い業態です。バーティカルでありながら、幅広い業種であるといえます。
現状のトラクションは順調で、契約店舗数は2,000店舗に近づいている状況です。 月額制の店舗は会員管理や請求管理がマストなため、チャーンレートは比較的低い傾向にあります。

フィットネスクラブのマーケットは一見狭く思われがちですが、今後1〜2年で大きなシェアが取れることが予想されています。フィットネスをセンターピンとしつつ、今後訪れる拡大余地の部分や、業種の横展開の部分を深掘りすることで、可能性をさらに拡大することができるのです。

フィットネスから広まるBizDevは幅広く、医療、介護、睡眠など、幅広い領域を支えます。今後、日本では少子高齢化の進行、労働人口の減少が予想されるため、中長期的な課題に直接関われる社会性の高いビジネスモデルです。
■SaaS企業の違いを知る
佐賀:ここからは、カミナシとhacomonoがどのような特徴を持つSaaS企業かを聞いていきたいと思います。
さらに・・・



