本記事では、ONE CAREER PLUSの独自調査をもとに、以下についてまとめています。
・食品・飲料各メーカーのうち、最速で1,000万を実現できる企業はどこなのか?年次別の年収テーブルや、評価制度の特徴、高評価を得る人に共通していることとは?
・食品・飲料メーカー未経験でも間口が広い企業、転職に有利な業界や経験など、各社のキャリア入社者の傾向まとめ (実例データあり)
・サントリーホールディングス、日清食品両社への転職成功者のクチコミから紐解く選考対策
1. 最速1,000万はどこ?食品・飲料メーカーの年収まとめ
ここからは、食品・飲料メーカー2社の年収テーブルや高評価を獲得する人の特徴を解説します。
【本記事内で解説する食品・飲料メーカー】
・サントリーホールディングス
・日清食品
1-a. サントリーホールディングス
●事業内容
サントリーホールディングスは、国内外における飲料 食品業界で幅広い事業を展開して いる大手企業です。 長い歴史を持ち、 多様な製品ラインアップと高いブランド力で知られています。 現在は創業以来の酒類事業だけでなく、 清涼飲料水事業や健康食品事業など様々な分野に事業を展開しています。
本社を東京と大阪に構えており、2023年12月31日時点でグループ会社は270社、連結従業員数は41,511人、売上高2兆9,521億円を誇る日本を代表する飲料メーカーです。
また、国内で高い知名度と評価を受けるサントリーは2014年には世界でのプレゼンス拡大に向け蒸留酒売上高世界第4位の米国ビーム社を、 1兆6,000億円を投じて買収するなど海外展開も積極的に進めています。
●サントリーホールディングスの等級(役職)・年代・職種別年収まとめ
出典:OpenMoney
【サントリーの30歳目安年収は768万円*】
(*22歳で新卒入社し、8年間在籍した場合の目安年収)
サントリーの年収は、CB1〜G3までの8段階の等級に応じて決まります。
新卒入社の場合、CB1等級で年収は500万円程度からスタートします。CB2等級に昇格すると約650万円、CD等級に昇格すると約770万円の年収が見込めます。CB1〜CDへの昇格のハードルはあまり高くないため、30歳ごろまではよほどのことがない限り年功序列で年収が上がっていきます。
CL、P等級においては管理職一歩手前の等級として、昇格スピードにばらつきが出始めます。この頃から残業代や賞与次第で、年収1,000万円を超えることが可能です。G1等級以降は、管理職に相当する等級となるため昇格できるかどうかはポジションの空き状況にも大きく左右されます。30代後半〜40代で、管理職になった場合は最低でも1,000万円以上と超えるなど高年収を期待できます。上位等級にいくほど年収に占める賞与の割合が大きくなります。
キャリア入社の場合は、前職の経験・年次に応じた等級からのスタートとなります。管理職ポジションは基本的に新卒入社社員で占められており、前職で管理職経験があったとしても、キャリア入社で管理職からスタートするケースはほぼありません。
なおCL・P等級から、リーダーや準マネージャーといった役職がつく人が出はじめますが、非管理職としてのキャリアを望む人には「P(プロフェッショナル)」等級が適応され、マネジメントラインとは別の給与体系・キャリアパスを歩むことになります。
また、金銭に影響する福利厚生として手厚い住宅手当の存在も見逃せません。住宅手当の上限はエリアごとに決まっていますが、首都圏であれば独身社員は最大8万円/月、結婚していれば最大12万円/月の住宅手当が支給されます。(赴任期間によって金額は変動)
●サントリーホールディングスの評価基準・評価フロー
【評価の流れ】
サントリーの評価は年に1回、定量・定性による評価が行われ、賞与や昇格に影響します。
まず、期初に1年間の目標を上司とすり合わせの上設定した後、半年が経過したタイミングで上司との面談で進捗確認や、期中にミッションが変わった場合の内容調整を行います。期末には、立てた目標に対し自己評価をしたうえで、最終的に上司から6段階で評点がつけられます。
【評価項目】
評価は定量評価と定性評価の2軸で構成されており、両者の割合は1:1です。明確な決まりはないものの、それぞれについて、2〜3つ程度の目標項目を設定します。
定量評価は、売上や強化ブランドの販売数など、具体的な業績に関する数値目標が設定されます。定性評価の項目で設定する内容は個人と直属の上司の裁量にもよりますが、会社が策定する行動指針の体現度合いや、業務効率化の指標などがあります。
営業職であれば、顧客となる小売店に自社製品を並べてもらうだけでなく、他社製品も含めたカテゴリー全体のレイアウトを提案できた事例や、顧客の上位役職者との商談を組めた事例などを評価に入れることもあるようです。
【評点と賞与の決定ロジック】
期末には所属する課長、所属部の部長によって最終評価が行われます。評点はS、A、B1、B2、B3、Cの6段階でつき、B2が「普通」評価にあたります。また、S評価はよほど突出した成果が出ない限りつくことがありません。
6段階の評価は年に2回ある賞与の支給額に影響します。賞与は3ヶ月分の基本給に、業績に連動した係数と個人評価の係数の掛け算で決定します。CB1〜CB2等級においては、個人評価による賞与支給額の差は5万円程度ですが、管理職クラスとなるG1等級以降においては数10万円程度の差が生まれます。
また、高評価がつく難易度は、現在の等級によっても変わります。CB1~CB2等級においては評価は絶対評価であり、昇格する前のタイミングで必ずA評価がつきます。CD等級以降は相対評価となり、同じ等級の中で各評点のつく上限が決まっているため、それ以前の等級よりもAやB1評価をとることが難しくなります。
【昇降格について】
昇格するには年1回の評価の評点に加えて、特定の条件を満たすことが必要です。CB2からP/G0までの昇格については、通信教育の受講や論文提出が求められます。
通信教育の内容は財務・法務・チームビルディングなど多岐にわたり、等級に応じて履修すべき科目が設定されています。また、事例は多くありませんが、規定上はC評価を連続で3回以上とると降格となります。
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