はじめに
ONE CAREER PLUSのキャリアアナリストが、皆様のお悩みや一般的な疑問にお答えする連載企画です。
今回は、営業としてキャリアを積んでいる中で、新しく営業企画に興味を持たれた方からのお悩みです。
未経験からの営業企画、自分にも挑戦できるのだろうか?
キャリアデータを知り尽くすキャリアアナリスト佐賀が、率直にお答えします。
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本日のお便り
皆さんこんにちは、ワンキャリアプラスの佐賀です。
キャリアアナリストである私佐賀が、キャリアのお悩みに答えていくこの企画。
これまでワンキャリアプラスに寄せられた相談や、一般的に皆さんが悩むであろうテーマを取り上げ、ラジオ形式で解決していく、シンプルなコーナーでございます。
さて、本日のお便りはこちらです。
ラジオネーム「エモドリル」さんからのお悩みです。
「佐賀さんこんにちは。
大学を卒業後、日系大手企業で3年ほど営業をした後、成長確度を高めたくてメガベンチャーに転職しました。
現在社会人5年目で、新卒から一貫して営業としてキャリアを積んでいます。
周りのサポートもありながら、急成長企業に移っても継続的に成果を出せており、営業として順調にキャリアを重ねている実感があります。
一方で、営業としての市場価値が高まっているさなかで、実は自分は営業企画の方が興味があると気づいてしまいました。
営業しかしたことない若手の自分に、営業企画への転職ってありうるのでしょうか。
あと、中小企業の方の話を聞く中で、規模が小さい企業での営業の方が、企画も加えて手広くできるという印象を持ちました。
営業や企画職に転職するとしたら、やはり小さい企業の方がよいのでしょうか。」
というお便りをいただきました。
エモドリルさん、ありがとうございます。
いやーこれすごく気持ち分かりますね。
営業職をやっていく中で、例えばある日、「こういうことにも挑戦をしてみないか」と任されるミッションってあると思います。
なんか例えば、企業からのお問い合わせを増やす、だったり、もしくは営業資料の改善だったり。
そういった、営業企画的なミッション・業務に触れることによって、「あれ、自分ってこっちの方が適性があるのでは」だったり、結果を出したからこそ「営業をずっとやっていくのって自分が本当にやっていきたいことなんだろうか」という風に迷ったり、そういったような悩みが出てくるのはもちろんだと思いますので、すごくこう、キャリア観がブラッシュアップされているという点では、前進していらっしゃるという意味で素晴らしいことだという風に思っております。
未経験からの営業企画、チャレンジできます
では、ここでエモドリルさんの疑問に対して1つずつ答えていきたいのですが、まず、営業企画やれるのかどうか?というところなのですが、できます、とお答えさせてください。
そもそもですね、営業企画だったり事業企画だったり、企画職って経験者がめちゃくちゃマーケットに多いわけではありません。
なので、企業側としても、もちろん経験者が採れればうれしい、御の字、というところではあるんですけれども、やっぱりそう簡単には採れないよねということを分かっていて、未経験から育成をするという方針を取っていらっしゃる企業さんもいらっしゃいます。
では、その中で営業企画はというと、やっぱり私も転職支援をしている中でいろいろな企業の求人を見ていると、「営業企画経験者求む」だけれども「法人営業を主体的に行っていて、これこれこういう業務を経験している方であればマルだよ」という風な求人をよく見かけることがあります。
これなんでかって言うとですね、営業企画って、営業部にある課題を企画によって解決していくお仕事です。
さっき申し上げたみたいな、例えば資料の改善、これは受注率改善という営業にとって非常に重要なテーマのための取り組みですよね。
お問い合わせ数の向上、これはいわゆる商談化数を増やすための営業にとって必要な施策ですよね。
これらを、企画職の方々が、法人営業担当の方が営業活動に集中できるようにやっていく、そういうお仕事になります。
となると、営業経験者の方々は、現場が何を求めているのか、自分たちの施策をもとにどうやって現場で実行していくのか、という観点を持ってらっしゃる方々になるので、そこは適性があると見られるところがあります。
もちろん、企画職としての思考力や課題解決力といったところは、選考の中で見られるのですが、こういった背景から、未経験でもチャレンジできる余地は大いにあるという風に、エモドリルさんにはお伝えさせてください。
営業企画への道は、必ずしも転職が近道とは限らない
他方でですね、今この瞬間そこにチャレンジするか否かというところは、少し冷静になって考えてみた方がよいかもという感じです。
というのも、未経験となると、アピールできる要素はどうしても少なくなってしまうと思います。
選べる求人数が少なくなるという点だったりですとか、もしかすると提示される年収が現年収より少し下がってしまうというような、いわゆる買いたたかれるというようなところがあり得るのではないでしょうかというところが、懸念しているところです。
なので、プランBとして、「今すぐ出る」ではなくて現職の中で営業企画に近い経験を積んでから、アピールポイントを増やすという手段もあるのではないでしょうか。
例えばさっきお伝えさせていただいたような、資料の改善や問い合わせの増大、LP (ランディングページ)の改修などといったような、営業企画ならこういった仕事をやるだろうというお仕事を現職の中で取りに行って、そういったところで経験を積む。
そして選考の中でお伝えができるようなアピールポイントを増やしておくというのも1つだと思います。
そして、こういったことをやっておくとですね、例えば社内で「やってみない?」という声がかかるチャンスもあるかもしれないので、おいしいところ取りができるところからも、私としてはまずは現職の中で経験を積むというところも視野に入れてみていただきたいなという風に思っています。
小さい企業の営業なら営業企画まで手広くやれる、のはそうなのだが……
あともう1つですね、小さい企業の方が手広くやれるんじゃないの、いきなり企画職になるのではなくて、小さい企業の営業職になれば勝手に企画のミッションまでやれるんじゃないの、という印象を持っていらっしゃるというところなのですが、これは、半分正解で半分少しリスクありだよ、というところをお伝えさせてください。
半分正解、というのは、たしかに小さな企業は1人1人がカバーしなければいけない範囲は広いです。
なので、エモドリルさんがおっしゃる通り、営業をやりながら資料の改善をやっていくだったりとか、まさしく営業企画的なお仕事に携わっていくことができると思います。
ただし、その分、分散します。
経験だったり、そこに割ける時間だったりというのは分散されます。
それが本当に、エモドリルさんのやりたいことなのか否かという点は要注意です。
そして、営業職で入社する以上は、一番のメインミッションはやはり売りを作る、売上を上げるということになると思います。
そういった中で、どれだけ本来やりたかった企画職というところに対してフォーカスできるのか、という点にはやや疑問符が付くという感じですね。
幅広く経験を積みつつそこに対して1個ずつやっていく、幅広い経験を積むことにフォーカスしたい、これであれば、小さい企業に転職するのはマルだと思います。
ただ、営業企画という職種名・仕事内容に何よりも重きを持つのであれば、一定基礎が出来上がっている、営業企画という職種がちゃんと独立をしている企業で経験を積む方がいいのではないでしょうか、というのが私佐賀からの意見でございます。
まあ、ただここは、エモドリルさんがどんなことを考えているのか、何を大事にしたいのかによって変わってくる部分だという風には思いますので、「もっとこんな話聞きたいよ、気になるよ」という方は、ぜひぜひキャリア面談でご相談いただければと思います。
さいごに
さあ、いかがでしたでしょうか。
このコーナーでは、皆様からのお便りを大募集しています。
詳細欄のURLの部分から、キャリアに関する疑問やお悩みをどしどしとお寄せください。
また、佐賀や他のキャリアアナリストと直接話してみたいという方は、無料のキャリア面談も受け付けております。
こちらもお気軽にご応募ください。
それでは、また次のラジオコーナーでお会いしましょう。
さようなら!