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NTTデータとNRI、転職するならどっち?年収・残業・社風・成長性を事実データで徹底比較

大手SIer企業としてNTTデータとNRIは多くの転職希望者にとって魅力的な選択肢と言えます。どちらも転職市場において高い知名度を誇りますが、実際の働き方や成長環境、キャリアパスにはどのような違いがあるのでしょうか。


本記事では、ワンキャリア転職に集まった現役社員・元社員の声をもとに「転職するならどっち?」を徹底比較します。




1.NTTデータとNRIの基本情報比較


1-1.会社規模・設立・事業概要


株式会社NTTデータ(以下、NTTデータ)は1988年に設立されました。なお、2022年11月には持株会社再編が行われ、旧・株式会社NTTデータを母体とするNTTデータグループ株式会社が新たに発足しています。資本金は10億円、代表取締役社長は鈴木正範氏です。


情報通信技術を活用した社会インフラの構築・提供を主な事業としており、ITサービス、システムインテグレーション、クラウド、デジタル変革支援などに強みがあります。NTTデータ単体の従業員数は、12,383人(2025年3月31日現在)、売上高 1兆3,452億9,500万円であり、本社は東京都江東区豊洲です。


一方、株式会社野村総合研究所(以下、NRI)は1965年5月に設立され、資本金は256億5,541万3,800円、代表者は代表取締役 社長 柳澤花芽氏です。


「コンサルティング」と「ITソリューション」を両輪とする知的サービスを主要な事業としており、経営戦略コンサルティング、システム開発・運用、金融経済リサーチなどに強みがあります。

会社規模は単体で従業員数7,645人、売上高5,601億4,100万円(共に2025年3月31日現在)であり、本社は東京都千代田区大手町です。


出典:企業情報 | NTTデータ株式会社NTTデータグループ 有価証券報告書

会社概要 | 野村総合研究所(NRI)野村総合研究所「有価証券報告書 2025年3月期」




1-2.クライアント・事業領域の違い


NTTデータのクライアントは、金融、製造、公共、サービスなど極めて幅広い産業セクターおよび政府・自治体を含み、社会全体の基盤となる大規模システムの構築・運用を事業領域の中心としています。特に金融機関や官公庁へのシステム導入実績が豊富です。

一方、NRIのクライアントは、金融機関(銀行・証券・保険)をはじめとする大企業が中核であり、経営戦略の策定支援から高度なITソリューションの提供まで、戦略コンサルティングと先端的なITを深く統合した事業領域に特化しています。


出典:業種別ソリューション | NTTデータ会社概要 | 野村総合研究所(NRI)






2.年収・給与水準の比較


年収や給与水準については以下のようになっています。


2-1.平均年収(2025年3月期 有報ベース)

2025年3月期の有価証券報告書によると、NTTデータの平均年間給与は約923.4万円となっています。

※これは株式会社NTTデータ単体ではなく、提出会社である株式会社NTTデータグループの平均年間給与です。NTTデータ単体の値は公表されていません。


出典:株式会社NTTデータグループ


賞与が想定していたよりも貰え、想像以上の年収となった
家賃補助についても柔軟な運用や東京の家賃高騰に併せて順次改定しており、柔軟に評価しているなと思った。(NTTDATA/新卒/SE)


最近では、賞与で差をつける仕組みを加速化させており、頑張れば若くても上げられる。(NTTDATA/新卒/戦略コンサルタント)


一方、NRIの平均年収は1,321.7万円であると同社公式サイトで公開されています。


給与の高さには定評がある通り、エリア総合職もさすがに総合職と金額は違えどその地で暮らすには十分な金額がもらえる。ただし、1,2年目までは思ったほどではなく、給与が高いイメージにつられて節約をしないと苦しい(NRI/新卒/SE)


給与とは別に、企業型の確定拠出年金が満額出ること、持株会の奨励金などの制度があること。
正直1年目(最初の職位の間)は思ったほどではなかったが、最初の数年、シニアアソシエイト(主任級)までは職位も1~2年単位で上がることもあり、毎年の上がり幅は大きい。評価については、上がり幅は少ないがボーナスの特別加算金や、同じ職位の中でも等級制度などがある。(NRI/新卒/SE)


出典:数字で見る - NRI career|野村総合研究所|キャリア採用メディア




2-2.残業・働き方の実態比較


NTTデータは「人財戦略」の一環として、多様な人材が活躍できる環境整備を数値目標で管理しています。2024年度の実績(※(株)NTTデータグループ、(株)NTTデータ、NTT DATA, Inc.(国内) の主要3社合算)では、年次有給休暇取得率は79.8%(目標87%)であり、NRIの実績を上回る水準でした。


さらに育児休業の取得においては、男性の取得率は100%、女性の取得率は105%(目標はいずれも100%)と、目標を達成または上回る顕著な実績をあげています。男性の取得率が100%を超えている点は、制度を活用して定められた日数以上の休暇を取得する社員がいることを反映していると考えられます。


また、休暇後の職場復帰も円滑に進んでおり、育休からの復職率は男性100%、女性99%でした。テレワーク制度、裁量労働制度、フレックスタイム制度も整備されており、リモートワーク環境適用率は100%となっています。ただし、月平均残業時間のような労働時間の絶対値や、各制度の具体的な運用実態については公式資料からは確認できませんでした。


出典:Welfare福利厚生株式会社NTTデータグループ


福利厚生が非常に手厚く、額面以上の収入を得られている。また、残業次第では大きく給料を上げることができ、想定年収を大幅に上回ることができる。 (NTTDATA/新卒/営業企画)


残業をしない場合給与は低くなるかと思われる。
賞与については部署内での相対評価であり、新人のうちは平均かそれ以下の評価しか得られることがない。
また、どんなに良い評価を得ようと、学部卒の場合5年間は一律昇進のため、意味がない。頑張るインセンティブがほとんどないのではないか。
また、相対評価対象は横並びではなく課長代理含めた課長未満層であり、新人〜3年目くらいまでは最高評価を取るのが実質不可能に近い。 (NTTDATA/新卒/SE)


育休は男性社員も利用する傾向にある。
ただプロジェクト業務のため、事前に相談しておく必要がある。(NTTDATA/新卒/インフラエンジニア)


一方でNRIも、年次有給休暇の取得率は69.2%、男性の育児休業取得率は64.9%、さらに育児目的休暇も含めた男性の取得率は92.7%(いずれも2024年度実績)となっています。


リモートワークやフレックス制度も整備されており、これらの数字は、短時間労働と育休取得の両面で、積極的なワークライフバランス施策が浸透していることを示しています。


出典:数字で見る - NRI career|野村総合研究所|キャリア採用メディアNRI career


院卒なら2年目、学卒なら3年目で職位が上がるが、それと同時に裁量労働制になり、残業時間などという概念がなくなる。給与も一気に底上げされるがよっぽど良い環境に恵まれない限りは働き損であり、忙しいプロジェクトに配属されるとただただ不公平感だけが残る。(NRI/新卒/SE)


残業手当が2,3年目から出なくなるが、裁量労働制として若手は見積もられている時間以上に働くのが実態なため、納得感は低い。 (NRI/新卒/戦略コンサルタント)


入社前はハードワークのイメージが強かったが、実際はプロジェクトや上司によって柔軟な働き方ができる環境だった。リモートワークやフレックス制度が整っており、成果さえ出していれば勤務時間や場所にある程度の自由がある。 (NRI/新卒/システムコンサルタント)


直接比較が可能な有給取得率と男性育休取得率では、NTTデータの方が高い数値を公表しています。ただし、NTTデータ側は主要3社合算、NRI側は単体であり、開示範囲は一致していないので注意が必要です。






3.仕事内容・プロジェクト特性の比較


3-1.プロジェクトの規模・上流工程への関わり方


NTTデータの最大の特徴は、官公庁や大企業を中心とした国内最大級のシステム集成(SI)プロジェクトを数多く手がけていることです。上流工程(要件定義、基本設計)への関わり方については、職種や配属先によって大きく異なりますが、公式情報では要件定義フェーズから携わるチャレンジ機会があることを明示しています。


特に、階層研修、Professional CDP(Career Development Program)、デュアルキャリアプログラムなど、専門性や志向に応じた育成制度を整えており、キャリアパスに応じて上流スキルを獲得できる環境を整備しています。


課長単位で評価の基準であったりそのチームで標準とされる仕事の進め方、技術の導入レベル、効率などが大きく異なり、個人の努力よりもどの課長の下につくかでワークライフバランスであったり評価が決まる部分がある。昇給の幅が特に若手のうちは自分の努力に紐づいていないなと感じるところは多い。(NTTDATA/新卒/SE)


一方、NRIの最大の特徴は、「コンサルティング」と「ITソリューション」の両事業を一体的に推進する事業構造にあります。これは、経営戦略や業務改革の提案(上流)から、システム設計・開発・運用(下流)までを一つの組織で連続的・包括的に担うことを意味します。


上流工程への関与という点では、NRIは「コンサルタントコース」と「ITソリューションコース」を分けた新卒採用を行っており、前者は純粋な経営・業務コンサルティング、後者はシステム開発を主軸としつつも、顧客課題のヒアリングや設計から関わることを前提としています。


いずれのコースでも、「顧客の課題解決」という起点からプロジェクトに関わる姿勢が強く、上流思考が文化として根付いています。


若くても、実力とやる気があればチャレンジング且つ、自身の希望に沿ったプロジェクトアサインをしてもらえる。また、プロジェクトリーダーとしてプロジェクトを主導する立場には、年次関係なく実力があればなれるため、やる気と実力のある人は大きな裁量を持って仕事ができている。(NRI/新卒/戦略コンサルタント)


出典:イベント・インターンFAQ|野村総合研究所(NRI) 2027年新卒採用サイト事業 - NRI career|野村総合研究所|キャリア採用メディアNRI 未来創発人事制度・育成 | NTTデータグループ - NTT DATA GROUPTraining人財教育・人財育成




3-2.グローバル案件の機会比較


NTTデータは、NTTグループのグローバルネットワーク(欧米、アジア等に多数の拠点)を有しており、グループ全体としては国際的なビジネスを積極展開しています。そのため、語学習得支援も用意されているなど、グローバル化を推進する方針は明確です。


しかし、日本法人における新卒社員の日常的な業務は、日本語を扱う国内の大規模プロジェクトが依然として主流となっています。グローバル案件への参画は、特定の事業部門に配属される、または高度な専門性を身につけた後のキャリアオプションとしての色合いが強くなっています。公式情報でも、グローバル案件の機会がある一方、具体的な配属や業務内容は職種・部門によって異なる傾向があります。


出典:NTT DATAの事業領域 | 事業について


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一方、NRIのグローバル展開は、特に金融領域において顕著です。アジアを中心とする海外の金融機関に対する業務・システムコンサルティングや、日本で培った金融システムの海外導入プロジェクトを数多く手がけています。


公式の採用情報やキャリアサイトでは、シンガポール、香港、タイ等の海外拠点での勤務機会を新卒・中途問わず積極的に掲げており、比較的若手の段階から海外プロジェクトに関わる機会が多いことをアピールしています。


これは、NRIの事業モデルが「コンサルティング」という輸出可能な知見に強く支えられていること、および金融ITという国際的な共通ニーズに応える事業特性によるものと思われます。


駐在中は生活費や住居費等が支給される様子。ただし国内比率が高いため、充実はしていない。(NRI/新卒/戦略コンサルタント)


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出典:NRI キャリア会社概要(NRIグループ)|NRIを知る|野村総合研究所(NRI)の新卒向け総合案内サイトサステナビリティ ブック 2025






4.社内キャリアパスの比較


NTTデータにおける新卒採用では、職種別(コンサルタント、エンジニア、プロジェクトマネージャー等)にキャリアパスを提示しています。これは、専門職として技術を深める道と、管理職としてプロジェクトや組織を統括する道が明確に区別されているといえるでしょう。


また、「キャリアデザイン制度」を設け、定期的な面談を通じて社員の希望と会社のニーズをすり合わせることで、異動や昇進の機会を提供しています。さらに、社内公募制度も活発です。


昇進・昇格の基準としては、実績評価に加え、資格取得や研修受講歴も考慮される体系的な人事制度を採用しています。


一方、NRIでは、新卒採用時点で「コンサルタントコース」と「ITソリューションコース」を選択しており、早期から専門性に特化したキャリア形成を開始することが可能です。各コース内で、アソシエイト→マネージャー→ディレクターといった明確な昇進ルートが存在しています。


加えて、多様なキャリア形成や成長支援の制度があることにより、所属部門に縛られず、関心に応じてプロジェクトや分野を横断的に経験できる機会があります。


さらに、業界・職種を問わないC&A(Challenge & Act)制度を通じて目標管理と成長支援を行っています。


賞与評価はブラックボックス化されており、実態として順番に昇格させるような仕組みのため、どんなに頑張っても外資のようなスピードで昇給することは現実的に難しい。
特に、部の中での比較感となるため、部としての業績が良くても、周り個人も皆頑張った場合は限られた人しか賞与が増えず、納得感は低い。
基本的に年次評価の結果は標語として公開されないため、自分がどんな評価をされているかは上司からコメントベースで聞くしかない。 (NRI/新卒/戦略コンサルタント)


参考:イベント・インターンFAQ|野村総合研究所(NRI) 2027年新卒採用サイトNRI キャリア募集要項(総合職)|採用情報|野村総合研究所(NRI) 2027年新卒採用サイト成長の機会と支援 - NRI career|野村総合研究所|キャリア採用メディアSustainability Report 2025 NTT DATA採用情報 | NTTデータグループ - NTT DATA GROUP






5.あなたに向いているのはNTTデータ?NRI?


これまでの比較をもとに、それぞれの企業に対し、こうした志向の人は検討しやすいと思われる人物像を整理します。自身のキャリア志向や価値観と照らし合わせながら、参考にしてみてください。


5-1.こんな人にはNTTデータが向いている


国内最大手SIerとして社会を支えるインフラ・大規模プロジェクトに関わりながら、安定した環境でグローバルかつ技術専門的なキャリアを築きたい方に向いています。

  1. 国や社会インフラに関わる大規模・長期プロジェクトに携わりたい方
  2. 平均勤続年数14.1年(※NTTデータ単体の値は非公表のため、グループ全体の参考値)が示す安定した組織環境を重視する方
  3. 海外売上比率が高めのグローバルフィールドで働く機会を求めている方
  4. AI・クラウド・セキュリティの技術専門職として深く突き詰めたい方


5-2.こんな人にはNRIが向いている


コンサルティングとITを融合させた高付加価値な仕事を通じて、経営課題の解決に上流から携わり、成果に見合った報酬とキャリアアップを実現したい方に向いています。

  1. コンサルティングとITの両スキルを早期に身につけたい方
  2. 経営層・クライアントの意思決定に近い上流工程に関わりたい方
  3. 成果連動型で年収の上振れを重視する方






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