Big4とは、PwC・デロイト・KPMG・EYの4つのグローバル展開しているプロフェッショナルファームを指し、 監査・アドバイザリー・税務・コンサルティングを世界規模で提供する組織の総称です。
グローバルネットワークを背景にした高度専門職集団であり、プロジェクトの幅も人材のキャリア志向も多様です。こうした環境で中途入社を検討する社会人にとって重要なのが、「福利厚生の違いを理解すること」です。
Big4は総じて高い水準の制度を整えているものの、「働き方の柔軟性」「学習支援」「キャリア制度」「D&I」「家族支援」などの細部には、各社の価値観がそのまま反映されています。
この記事では、以下の点について体系的にまとめます。
・Big4に共通する福利厚生の特徴
・各社の違いと強み
・生活系・家族系サポートの比較
・キャリア志向別:どのファームが向いているか
1:Big4の福利厚生の共通点
1-1:働き方の柔軟性(リモート・フレックス)
近年、Big4は全社的に「柔軟な働き方」を強く推進しています。とくにコロナ禍以降は、監査法人・コンサルティング部門のいずれでも、在宅勤務・リモートワーク・フレックスタイム制が広く浸透しました。
オープンでフランクなコミュニケーションがあり、ダイバーシティとインクルージョンを標榜しており精神面で働きやすい環境だと感じていた。想像以上に自分が意思さえあれば様々な業務内外の成長環境があり、仕事をするだけでなく人生を構築する上で良い機会が多かった(KPMGコンサルティング/戦略コンサルタント/新卒入社)
1-2:キャリア形成・学習支援の充実
Big4の福利厚生の中でも、特に転職者から評価が高いのが学習・キャリア形成支援です。
具体的には以下のような点です。
- 資格取得補助(公認会計士、税理士、USCPA、CIAなど)
- オンライン学習プラットフォームの無制限利用
- 業界・業務ごとの研修体系が充実
- 海外メンバーファームとの協働で学べる環境
一方で各ファームで以下のように異なる特徴も見られます。
- PwC:海外赴任や短期派遣など実務に紐づく学習イベントが多い
- デロイト:グローバル研修の層の厚さが特徴
- KPMG:若手の育成に注力
- EY:社内資格認定制度「EY Badges」でスキルの“見える化”が進む
Big4は「学ぶ人ほど成長し、評価される文化」が根付いており、 学習支援はキャリア形成の中心的な仕組みです。
1-3:健康・ウェルビーイング施策
近年は、働く人のウェルビーイングを高める施策が4社で強化されつつあります。具体的には以下のような点です。
- EAP(従業員支援プログラム)
- 産業医などによるカウンセリングサービス
- フィットネス補助
- 健康保険組合の独自サービス
特にプロフェッショナルファームは激務で知られており、メンタル面の支援が手厚いことは中途入社者にとって重要なポイントです。
2:Big4 各社の福利厚生の違い
ここからは、4社の特徴がより鮮明に表れる「独自の強み」を比較します。
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