近年、企業のデジタル変革が加速する中で、「AIコンサルタント」という職種への注目が高まっています。しかし、具体的にどのような仕事をするのか、ITコンサルタントとはどう違うのか、年収やキャリアパスはどうなっているのか、疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
本記事では、ワンキャリア転職に蓄積された転職者の実体験や企業の公式情報をもとに、AIコンサルタントの実態を詳しく解説します。転職を検討している方にとって、現実的で具体的な情報をお届けします。
1. AIコンサルタントとは?
AIコンサルタントとは、企業がAI(近年では生成AIやエージェント型AIを含む)を活用し、事業価値を高めるための取り組みを支援する職です。
コンサルティングファームによって異なることもありますが、主な役割は、戦略立案からデータ基盤の整備、AIモデルの設計・導入、ガバナンスやセキュリティ体制の構築まで、AI活用を“絵に描いた餅”で終わらせず、実際に成果へとつなげることです。
大手コンサルティングファームでは、AIの活用による業務改革や新規事業の創出を目的に、戦略策定からユースケースの選定、組織のスキル構築、ソリューション開発までを包括的に支援する事例が増えています。
こうした動きは、AIを単なる技術導入ではなく、経営変革の手段として扱う流れの中で生まれています。
<ITコンサルタントとの違い>
ITコンサルタントが扱う領域は、情報システム全体に関わる戦略立案や基幹システムの導入、クラウド移行、セキュリティ対策など多岐にわたります。 一方で、AIコンサルタントはその中でもAI領域に特化し、「AIでどのようにビジネス価値を生み出すか」に焦点を当てています。
(参考)AIコンサルティング・サービス | IBM、データとAIコンサルティング・サービス | IBM、AI at Scale | AIコンサルティングと戦略 | BCG、デジタルスキル標準 (METI/経済産業省)
2. AIコンサルの仕事内容
AIコンサルティングを手がける、日本IBMやBCGの情報によると、AIコンサルタントの仕事内容は以下のように整理できます。
まず、AIコンサルタントの代表的な業務は、企業のAI活用を「構想から実装・運用まで」つなぐエンドツーエンド支援にあります。
主な流れとしては、①経営課題の特定とAIユースケースの設計、②データやアーキテクチャの整備、③モデルの選定・実装・運用(MLOps含む)、④リスク管理やガバナンス体制の設計、⑤チェンジマネジメントや人材育成支援などが挙げられます。
例えばBCGは、生成AIを含むAI活用の手順として「戦略策定→ユースケースの優先付け→能力構築→ソリューション構築」というプロセスを提示しており、これは多くのAIコンサルティングで採用される一般的なアプローチです。
マッキンゼーも、AIによる企業変革を支援し、戦略立案から実装・スケールまでを包括的に伴走する体制を明示しています。
(参考)AIコンサルティング・サービス | IBM、データとAIコンサルティング・サービス | IBM、AI at Scale | AIコンサルティングと戦略 | BCG、経営の変革はテクノロジーではなくCEOの決断から始まる | McKinsey
3. AIコンサルを行っている代表的な企業例
AIコンサルティングを手がけている代表的なコンサルティングファーム例は以下の通りです。
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