世界最大級のコンサルティングファームとして知られるアクセンチュア。日本でも約2万5千人の従業員を抱え、コンサル業界への転職を検討する多くの人にとって注目の企業です。しかし、アクセンチュアの実態はどのようなものなのでしょうか。
ONE CAREER PLUSに寄せられた最新のクチコミデータ、転職体験談、そして選考対策情報をもとに、アクセンチュアの企業概要から働き方の実態、転職難易度、そして向いている人の特徴まで、転職を検討する方が知っておくべき情報を解説します。
- 1. そもそもアクセンチュアってどんな会社?
- 1-1. アクセンチュアの会社概要
- 1-2.アクセンチュアの主要サービス・領域
- 2. アクセンチュアの特徴と強み
- 2-1. アクセンチュアの特徴と強み
- 2-2. アクセンチュアの経営戦略・成長性
- 2-3. アクセンチュアの社風
- 3. アクセンチュアの働き方の実態
- 3-1. 2025年6月以降、フル出社に転換
- 3-2. Up or Outなのか?
- 3-3. 実際に入社した人の声【2025年最新版】
- 4. アクセンチュアに転職するには?選考のポイント
- 4-1. 重要質問1:コンサルタントとして活用できる経験は?
- 4-2. 重要質問2:ケース面接での考え方
- 4-3. 重要質問3:最終面接での逆質問対策
- 5. アクセンチュアに向いている人・キャリアパス
- 5-1. 転職体験談から見る、アクセンチュアに向いている人
- 5-2. アクセンチュア在籍者の転職市場での評価
- 5-3. アクセンチュアからのネクストキャリアの傾向
- 6. アクセンチュアについてもっと知りたい方はこちら
- 7. ONE CAREER PLUSのご紹介
1. そもそもアクセンチュアってどんな会社?
1-1. アクセンチュアの会社概要
アクセンチュアは、経営コンサルティング、テクノロジーサービス、アウトソーシングを三本柱とする総合・ITコンサルティング企業です。
世界約50カ国に拠点を持ち、グローバルな知見と最新テクノロジーを駆使して、多様な業界の顧客企業を支援しています。グローバルでは約75万人、日本法人だけでも約2.5万人の従業員を擁しており、世界最大級の総合コンサルティング企業としてプレゼンスを発揮しています。
基本情報
- 会社名:アクセンチュア株式会社
- 設立日:1995年12月
- 代表者:代表取締役社長 江川昌史
- 所在地:東京オフィス(東京都港区赤坂1-8-1 赤坂インターシティAIR)
- 従業員数:日本法人 約25,000人(2025年3月1日時点)
1-2.アクセンチュアの主要サービス・領域
アクセンチュアは「ストラテジー & コンサルティング」「テクノロジー」「オペレーションズ」「インダストリーX」「ソング」の5つの領域を持っており、これらを事業フェーズごとに異なるビジネスユニットで組み合わせることで、クライアントのどんな案件にも対応できるような体制を実現しています。
まず、戦略・コンサルティング部門には、「ストラテジー」と呼ばれる戦略チームとMC(マネジメントコンサルティング)と呼ばれる組織課題を解決するチーム、AIグループが属しています。
中でもストラテジー部門は数百名規模と、少数精鋭で年収帯も他部門より高い傾向にあります。また、直近拡大しているAIグループでは、待遇面はストラテジー部門と同等かそれ以上のケースもあります。
次に、「ソング(旧インタラクティブ)」と呼ばれる、デザインやデジタルマーケティング領域の課題解決を行う組織です。同組織の前身は2021年にアクセンチュアがデジタルマーケティング企業のIMJを吸収合併してできており、広告・マーケティング・クリエイティブといったバックグラウンドを持つ人材が多く存在します。
テクノロジー部門は、最新のIT技術を駆使し、クライアントの業務プロセスを最適化するためのソリューションを提供するチームです。
アクセンチュアの中で最も数が多く数千名規模を誇ります。テクノロジー部門の中にも、アナリスト、データ分析などAI領域の専門家や、クライアントのデジタルトランスフォーメーションの実行を担うチームが存在します。
オペレーション部門は、ビジネスプロセスの効率化と業務運営の最適化を支援するチームです。BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)サービスや、業務の自動化、サプライチェーンマネジメントなど、日常業務の効率を高めるためのソリューション提供を担います。
(参考)アクセンチュア|ワンキャリ企業説明会|コンサル業界におけるアクセンチュアの強みとは?、アクセンチュア(日本法人)_会社概要・地図、アクセンチュア(グローバル)_アクセンチュアについて、アクセンチュア_事業紹介_ストラテジー & コンサルティング、アクセンチュア_事業紹介_ソング、アクセンチュア_事業紹介_テクノロジー、アクセンチュア_事業紹介_オペレーションズ、アクセンチュア_事業紹介_インダストリーX
2. アクセンチュアの特徴と強み
2-1. アクセンチュアの特徴と強み
アクセンチュアの最大の特徴は、規模の大きさとその影響力にあります。世界で75万人の従業員を抱える同社は、単なる数の多さではなく、社会に与える影響の大きさを表しているといえるでしょう。
そして、アクセンチュアの強みは戦略から実行までEnd to Endで支援できる点です。同社はコンサルティングをするだけでなく実行支援に必要なデジタル人材やクリエイティブ人材などを、積極的なM&Aによって獲得しており、クライアントの多様な課題を解決できます。
ONE CAREER PLUSのクチコミでも、以下のような声があがっていました。
IT・ビジネスの戦略〜保守・運用といったことは勿論、デザインやモノ作りといったクリエイティブなニーズに答えることにも力を入れており、とりあえずアクセンチュアに相談しておけば、、、という状態を作りつつある(新卒/パッケージ導入コンサルタント)
また、他のコンサルと比較したアクセンチュアの強みの一つは、テクノロジー分野での先進性と言えるでしょう。同社はデジタル分野を専門にしている部門を他のコンサルティングファームよりも早くから設立し、非常に多くのナレッジや事例を保持しています。
2-2. アクセンチュアの経営戦略・成長性
近年のアクセンチュアの急成長は目を見張るものがあります。日本法人では過去11年連続で2桁成長を続けており、11年で社員数は5倍以上に拡大しています。(*)
最近では最先端テクノロジーを取り入れた研究開発にも力を入れており、最先端の技術をクライアントに提供することで、ただ単にビジネス的な成功だけでなく持続可能な社会の実現にも貢献していくことを目指しています。
ONE CAREER PLUSに集まるクチコミからも成長性への期待が読み取れます。
あらゆることのデジタル化が加速度的に進む中で、数年単位で会社としての武器を変える、もしくは進化させることを繰り返しており、コンサルティングファームの枠組みに留まらないサービスを提供する唯一無二の存在となっており展望は明るいと感じる(中途/組織・人事コンサルタント)
変化を続けていける会社だと思うので、今の形のままかは分かりませんが、生き残りつづけると思います。日本の大企業はアクセンチュアが裏で牛耳っているのではないかと思わされるくらい、クライアントは大手有名企業ばかりです(新卒/システムコンサルタント)
一方で、急拡大の裏で人材の質低下を危惧する声もあり、今後の拡大過程でコンサルティングの品質をいかに維持し続けられるかが同社の課題であると考えられます。
事業や組織の観点では他ファームを圧倒できる強さがある。一方で人の質は大きく低下しているため、規模拡大以上に人材の質の低下が強く進むとファームとしてのブランド毀損につながるため注意が必要(新卒/業務プロセスコンサルタント)
(*)【27卒向け】アクセンチュア|ワンキャリ企業説明会|コンサル業界におけるアクセンチュアの強みとは?
2-3. アクセンチュアの社風
アクセンチュアの社風を理解する上で重要なキーワードが「Think Straight, Talk Straight(シンクストレート、トークストレート)」です。このカルチャーは多くの社員クチコミで言及されており、同社の文化の根幹をなしています。
率直に意見ができる「トークストレート」の文化は浸透していると感じた。プロジェクトにおいて、パートナークラスの方に対しても見解を求めていくことや、自ら意見をしていくこともウェルカムであるという環境であった(中途/業務プロセスコンサルタント)
また、実力主義でありながら人を育てる文化も併存している点が特徴的です。
3. アクセンチュアの働き方の実態
3-1. 2025年6月以降、フル出社に転換
アクセンチュアは2025年6月より、全社的に週5日の出社を義務化すると発表しました。 これまでは、リモートワーク可能で週3日の出社を推奨していた同社にとって、大きな方針転換となります。
この決定に対する社内の反応は様々で、二分化している状況です。
肯定的な声としては、「対面で仕事をした方が効率が良く、妥当な判断」という意見や、実際に出社してみて「出社してからの方が効率よく仕事ができる」という20代社員の声もあります。
一方で、否定的な反応も多く、特に若手層の反応は概して厳しいものとなっています。2021年に新卒入社した社員からは「リモートワークが無理なら転職しようかなという人も周囲に一定数いるし、自分もマイナスに受け止めている」という声が上がっています。
特に移行期間が2ヵ月という短さに対して、多くの社員から驚きの声が上がっています。全国に常駐先があり様々な場所に社員が住んでいるため、出社場所の確保にマネジメント層が追われている状況です。
▼詳しく知りたい方はこちら
3-2. Up or Outなのか?
アクセンチュアの評価制度について、従来のUp or Out(昇進か退職か)の要素は薄れてきているという声が多く聞かれます。
クチコミから読み取れる評価制度の実態は以下の通りです。
さらに・・・