次のキャリアが見える、転職サイト

検索

記事画像

ボストンコンサルティンググループ (BCG) から起業。向き合いたいのはコンサル業界の課題解決 | 辞めコン実録集 vol.7

コンサルキャリアで最も特筆すべきことは、「ネクストキャリアを見越した入社」の方が多いことでしょう。

そして、コンサルに入社した方の多くが直面するのが、以下のような問いです。

・いつファームを去るべきか

・コンサルを経由したからこそ行けるネクストキャリアはどこか

・年収の増減をどう捉えるか


本シリーズでは、実際にコンサルを卒業してネクストキャリアを歩まれる方々にインタビューをし、ポストコンサルキャリアの実録を集めていきます。




今回の実録:BCGから起業


今回お話を伺ったのは、ボストン コンサルティング グループ(以下「BCG」)を卒業して現在起業準備中のWさん。

大学を卒業後、事業会社の財務部門を経験した後、監査法人に転職。

会計士試験に合格し金融業界で経験を積んだ後に、より幅広い領域に関わるために事業再生コンサルティング企業に軸足を変更しました。


その後、事業再生領域のパートナーとの出会いから、BCGに転職。

昨年、BCGを卒業し、現在はコンサルティング領域の起業に向けた準備をしています。


多くの企業を経験した後に、なぜWさんがコンサルティング領域での起業に至ったかに迫ります。






5-10年後を見越したキャリア選択



Wさんは常に「5-10年後にどういったことに関わりたいか」をベースに、キャリアの意思決定をしてきました。

若い時はご自身のスキルを高めることに力点を置き、会計士取得後は自分と社会課題の繋がりがある領域のうち自分を活かせる場所はどこかを模索していたとのことです。


「スキル重視で転職する方にとっては、収入を高くするためのスキルポートフォリオの組み方が焦点となります。

一方で私は、実務経験と資格のおかげでどこまで行っても自分が求められる領域があることを確信できて、自身の市場価値への心配はなくなりました」とWさんは語ります。


金融業界時代には、今まで学術的に学んできた会社の数字を見る力を、守りではなく攻めの業界改善に使いたいという一心で、事業再生コンサルティングの領域に進出します。

3年間の事業再生経験を経て、会社のサイズを削ぎ落とす「リストラクチャリング」という事業再生のスコープを超えて、企業を再成長させていく「トランスフォーメーション」に興味を持ちました。


上記の理由から、Wさんはより企業の成長フェーズに深く入り込める戦略コンサルティングファームのBCGに転職することになります。

事業会社からコンサルに転職して大変だったことは、言葉への感度を上げることです。

戦略コンサルでは誰も考えたことのない未来を、チームとのコミュニケーションを取りながら作り上げていくので、高い言語能力が必要とされます。

今まで計数系のキャリアだったこともあり、より難しさを感じたのかもしれません」





コンサル業界の課題を解決するために独立



WさんはBCGでの経験の中で、コンサル業界全体の課題を感じ始めていました。


一つは、「労働集約的なやり方」であること。

成果のために多くの時間をかけることが差別化要素になるコンサル業界の風土は今の時代では受け入れ難く、クライアントにも悪影響を与えるとWさんは考えます。


もう一つに、「コンサルタントとクライアントとの間に情報の非対称性が生じやすい」ことを挙げます。

コンサルティングファームは同じ業界で複数社を担当しているため示唆や一定のパターンに気付きやすいのに対して、クライアントは自社の状況しか分からずマクロな視点が担保されない。

このような両者間の情報量の差を利用して、コンサルを企業に派遣したり、プロジェクトを主導するやり方では、クライアントがコンサルなしでも再現性をもって成長することが難しいと考えます。


また、コンサルティングファームの実態は各パートナーによる個人事業の集合体となっており、パートナーの得意領域ごとにクローズドな環境になっていることをWさんは問題視しています。

知識や経験が俗人化する環境下では、業界としての学習効果が小さく、クライアントの本質的な成長にも繋がりにくいため、コンサルティングファームの機能自体をデジタル移行する必要があると考えました。


前述した二つの課題を解決するために、Wさんは起業して新たなサービスを立ち上げようとしている最中です。

Wさんは将来のコンサル領域の可能性を以下のように語ります。


「5-10年後は現在人によって行われている業務のほとんどは自動化されますが、コンサルティングのコアバリュー部分は残ると私は考えます。

現在、コンサルが向き合う多くの課題は創業家や従業員といった企業の原動力となる人や組織の課題に行き着く事が多く、このような課題は多くの企業と人を動かしてきた経験のあるコンサルタントが重宝されます。

今後も人間が何かをしたい意識がある以上、会社の事業主体は人間であり続け、人の問題は残り続けます。

自動化で対応ができない人に関わる問題が企業に残り続ける以上、そんな問題の解決を外部からサポートするコンサルもなくなりません



▼コンサルからコンサルへの転職体験談はこちら▼






起業は全ての問いが自分に降りかかってくる



BCGから独立するにあたって、年収は大きな変化がなく気にならなかったとWさんは意外な言葉を発します。

コンサルティングを続けていれば、独立しても年収はほとんど落ちることがないと思います。

ファームではクライアントにチャージする額と自身の給与には大きな差があります。自分の中に知見がありきちんと外部でパフォーマンスできれば、独立した方が返ってくるものは大きいです」


一方で、コンサルと起業の最も大きな差分として「全ての問いが自分に降り掛かる」ことをWさんは挙げます。


サラリーマンとしてパフォーマンスを出す必要があったコンサル時代と比べて、今は全ての問いが自分に降り掛かり、全てを自分の言葉で構築しなければならないことに難しさを感じているようです。






考え始めたら楽しくて仕方がない論点の発見が、転職の合図



コンサルティングファームを去るタイミングについて、Wさんは以下のように話します。

「仕事が終わって疲れた時でも、考え始めたら楽しくて仕方がない論点が見つかったら、転職の合図だと思います」


実際にWさんも、5-10年後にコンサルという仕事にどのように関わっていたいかを考えた時に、「将来コンサル業界はどう変化していき、その時に現在の業界課題はどのように解決されるのか」という論点を深く探求したいと考えます。

まだ答えがない論点に全身で向き合うためにも、Wさんは起業という選択をされたのです。


生涯やるとしたらコンサルだと明言するWさん。

コンサルという仕事に大きな意義を見出しているからこそ、新たな論点を見つけて次のステージに進むWさんの選択に、新たなポストコンサル転職のあり方を感じさせられました。






コンサルからのキャリアについて、プロに相談する


ONE CAREER PLUSのキャリア面談では、25,000件以上のキャリアデータを知るキャリアアナリストが、次の次のキャリアまで見据えたキャリアパスをご提案します。短期的な選考対策・転職支援から中長期のキャリア相談まで幅広くご対応が可能です。面談は下記フォームよりご予約ください。

無料キャリア面談_申込フォーム|ONE CAREER PLUS
次のキャリアが見える、転職サイト「ONE CAREER PLUS」では、枠数を限定した無料キャリア面談を実施中です。サイト上に集まった転職体験談などのキャリアデータも踏まえ、次に見据えるキャリアパターン、具体的な求人例などもご紹介。・目標とするキャリアパス/企業があり、目指し方を相談したい方・中長期のキャリアは考えられておらず、自分の経験から目指せるものを知りたい方・現在エージェントに相談中だが、転職の進め方が妥当かセカンドオピニオンをもらいたい方…などなど、幅広いニーズにお応えすることが可能です。悩みが具体的になっていない方も、ぜひお気軽にお申し込みください。下部より、キャリア面談の日程予約をお願いします。■ONE CAREER PLUSからの支援について弊社では、ユーザーから投稿いただいた選考情報やキャリアデータを元にした、オリジナルの選考対策コンテンツも作成しております。(※注:選考対策支援やコンテンツ提供は、弊社経由でご応募する方に限定しております。支援ご希望の方は面談前に自主応募を実施しないようご留意ください。)■注意点・「ONE CAREER PLUS利用規約」に基づくサービスは、面談へのお申込みをもって提供開始されません。是非別途ご案内する方法で会員登録をお願いいたします。・面談にご参加いただくにあたっては当社の「個人情報の取り扱いについて」に合意の上、お申し込みいただく必要があり、面談のお申し込みをもって「個人情報の取り扱いについて」への合意があったものとみなします。個人情報の取り扱いについて:https://plus.onecareer.jp/infos/handling_of_personal_information------詳細------キャリアのデータをもとに中長期的なキャリア形成のサポートをします。【概要】・時間  :45分前後・実施方法:Zoom※自動返信されるメールのURLからご参加ください・料金  :無料※職務経歴書・履歴書などは不要です。もしお持ちの方は当日その場でご共有いただくとよりスムーズな面談が可能です。【対象】ONE CAREER PLUSの社会人会員※本枠での面談につきまして、学生会員の方はお受け致しかねます。ご了承ください。【応募方法】(1)本フォームに必要情報のご記入をお願いします。(2)ご予約後に送信されるメールに記載のURLからキャリア面談へのご参加をお願いします。【キャリア面談のポイント】中長期的なキャリアの可能性を広げるキャリアパス/求人をご提案いたします。[✔︎] キャリアの選択肢広げる企業が見つかる伸びている業界の傾向を踏まえ、自身の市場価値を高めることができる企業をご紹介します。[✔︎] 転職後のキャリアパスが見える転職したその先にはどんなキャリアの可能性があるのか、4,000件以上の転職のデータを基に、キャリアアナリストがお答えします。
https://waaq.jp/p/onecareer/bnm5bph4big







ONE CAREER PLUSの紹介


ONE CAREER PLUSでは、コンサルキャリアに関するデータを豊富に取り扱っています。


▼コンサルに関するおすすめ記事▼



▼ボストン コンサルティング グループに関する情報▼

ボストン コンサルティング グループからの転職体験談を見る

ボストン コンサルティング グループの選考体験談を見る




ワンキャリアプラス編集部

次のキャリアが見える転職サイト「ONE CAREER PLUS」の編集・リサーチチームです。 ▼最新イベント:https://plus.onecareer.jp/events ▼公式Twitter:https://twitter.com/onecareerplus

フェーズからキャリア面談を選ぶ

関連タグの人気記事

こちらの記事も読まれています

記事一覧のトップへ