ONE CAREER PLUSでは、次のキャリアを考えるきっかけとなるイベントを定期開催。今回お届けするイベントレポートのテーマは、2021年11月に開催された「大手からスタートアップへのキャリアの思考法」。
大手企業を経て株式会社ビザスクへ入社した後ノ上理絵さんと竹井裕哉さんに、転職に至った理由、働いてみて実感した大手とスタートアップの違いなど、スタートアップ転職のリアルを赤裸々に語っていただきました。
スタートアップに興味のある方、未経験の業界・職種にチャレンジしたい方は、自身のキャリアや転職を考える機会として、ぜひご一読ください。
登壇者の紹介
登壇者プロフィール:
後ノ上理絵(ごのかみりえ):株式会社ビザスク PF事業部 チームリーダー
新卒で株式会社キャリアデザインセンターに入社し、求人広告の営業に従事。2018年にビザスクに入社後、PF事業部にてプロジェクトマネージャー/チームリーダーとしてクライアントの調査支援を担当、現在は新規事業立ち上げに携わる。
竹井 裕哉(たけい ゆうや):株式会社ビザスク ビザスクpartner事業部 プロジェクトマネージャー
新卒でGMOペイメントゲートウェイ株式会社に入社。法人向け決済サービスや金融サービスの提案営業に従事ののち、新商品開発の企画などを担当。2021年2月にビザスクに入社し、実働型の伴走支援サービス「ビザスクpartner」の営業、プロジェクトマネジメント、マーケティング業務に従事している。
ONE CAREER 佐賀:モデレーター
■登壇者の自己紹介
佐賀:今回は、ビザスクで働く後ノ上さんと竹井さんに、スタートアップへのキャリア変遷にまつわるリアルな話を伺いたいと思います。まずは自己紹介をお願いします。
ビザスク後ノ上(以下、後ノ上):私はビザスクのPF事業部でチームリーダーをしています。PFはプロフェッショナルファームの略で、主にコンサルティング会社や金融機関などがクライアントです。
我々はエキスパートネットワークサービスを運営しており、クライアントの調査ニーズに合わせ、知見を持つアドバイザーをスポットコンサル、オンラインサーベイなどの形式でマッチングしています。
ビザスク竹井(以下、竹井):私はビザスクpartner事業部でプロジェクトマネージャーをしています。この部署では、プロフェッショナルな人材を企業が業務委託で活用できるサービスを展開しています。
前職での業務は? なぜ転職を思い立ったの?
佐賀:前職の業務内容や、スタートアップ企業へ転職した経緯を教えてください。
後ノ上:前職は株式会社キャリアデザインセンターという、転職サイトの運営会社で法人営業をしていました。 大学時代は教員志望でしたが、社会勉強のために就職活動をした際、キャリアを改めて考え、ファーストキャリアは民間企業を選ぶことにしました。
キャリアデザインセンターには、「人のキャリアに向き合う」という軸で人材業界を見ている中でたどり着いて。4年ほど在籍し、さまざまな課題をヒアリングする営業職を楽しんでいたのですが、昇進してマネジメントを経験した際、残りの30年間同じ仕事でいいのかと、漠然と考えるようになり、プロダクトを作る仕事もしたいと、転職を決めました。
ビザスクは、キャリアを考え始めたときにスカウトメールで知って。正社員以外の雇用形態のビジネス機会を創出する事業に強く共感したのと、市場と事業共にまだまだ伸ばすことができそうだと思い、ジョインすることにしました。
佐賀:ありがとうございます。竹井さんもお願いします。
竹井:決済系のプロダクトを扱うGMOペイメントゲートウェイ株式会社に新卒で入社し、4年ほど働いていました。
約2年間は主に法人営業を通して、自社が取り扱うプロダクトをIT企業に提供し、導入後の運用サポートを行っていて。その後、新プロダクトの開発に携わり、商品企画も経験しました。そんな中、もっと幅広い領域に触れたいと、転職を決めました。
佐賀:転職活動時、スタートアップ企業を選ぶ際の決め手はなんだったのでしょうか?
後ノ上:特に会社のビジョンと事業の整合性を特に見ていました。魅力的なビジョンを掲げる会社はたくさんありますが、実際に自分の業務範囲で体現できるかがすごく大事で。同じ方向を向いている方が、社員の成長も早いだろうなと思っていました。
もう一つは、市場に成長性があるか。ビザスクのようなサービスは他であまり見られず、労働人口が減っていく中でも需要があり、会社と共に成長できそうだと思いました。
竹井:私は主に、会社のプロダクト、ビジョン、ミッションやその背景を見ていました。もし業績が落ちても、それらがしっかりしていれば安心して立て直せると思ったんです。また、ビザスクのミッションである「知見と、挑戦をつなぐ」は、今取り扱っているプロダクト全てが体現していて、魅力を感じましたね。
佐賀:転職の際、次のキャリアで何を求めていましたか?
後ノ上:前職では、自社の転職サイトはあったものの分業制だったため、販売や企画などそれぞれの役割が与えられていました。私は、セールスの現場でお客さまと接しながらプロダクトを成長させたかったので、幅広く携われるスタートアップで、前職の法人対応の経験を活かしつつ、商品開発に携われる仕事を探しました。
ビザスクは幅広く仕事ができるところが魅力的で。あと、金融機関や経営層など、硬派な会社やポジションから転職した人も多く、スタートアップとはいえ、前職との大きなギャップが少ない点もポイントでした。
竹井:私は知見のある人材と企業をつなげ、経営課題の解決をするという事業内容が、やりたいことと一致していました。また事業に幅広く携わることで、どんな経営課題にも対応できるスキルが身に付きそうだと感じました。
大手とスタートアップ、働いて気付いた違い
佐賀:前職の業務内容や、スタートアップ企業へ転職した経緯を教えてください。
後ノ上:前職と異なるのは、社内システムや顧客管理がまだ組み立て段階で、手を挙げた人が抜擢される社内環境である点。顧客管理システムについては、準備してきた大きな改善が現在ようやく実装化する段階です。やることがたくさんありますが、自分でコツコツ調整したものが形になっていく様子を見るのは、良い経験です。
また、会社の風土や目指している方向も異なり、前職は創業30年の企業で、新たな取り組みよりも既存サービスでの売上構築に重きを置いていました。なので、現在のようにプロダクトの改善に関わる機会はそこまでありませんでしたね。
竹井:仕組みを作るか、できた仕組みに乗るかが、一番大きな違いです。前職のGMOペイメントゲートウェイでは色々と新たな挑戦をさせてもらえましたが、ある程度ベースの仕組みが出来上がっていました。一方ビザスクはまだ創業から10年未満(入社当時)と歴史が浅く、かつビザスクpartner事業部は立ち上がったばかりなのでまだまだ整理しなければいけないことが多いです。ですので、ビザスクに入社したことで、チャレンジする姿勢が身に付きましたね。
そして、会社選びの決め手にしていたビジョンやミッションが、社員に浸透していることを感じます。
佐賀:とはいえ、経営陣も大手出身者が多く、割と大企業気質な方が多そうですが。
後ノ上:私も最初、経営陣の経歴から大企業的な気質かなと思っていました。ですが、会社のバリューに「プライドはクソだ」というものがあるのですが、「クソ」という言葉が会社のバリューに入っているのに驚いて。「古き良き」考えに縛られず、より良きものを目指して打破していく勢いを感じ、面接前から180度見方が変わりました。
佐賀:後ノ上さんは2018年に転職され、そこからビザスクが上場したり海外の企業を買収したりと、会社の成長を体感されていますが、スピード感やカルチャーの変化は感じましたか?
後ノ上:今のところ感じたことはないですね。それだけ新しいプロダクトが増えれば、新しいチーム構成や仕組みを作るので、チャレンジすることだらけ。当時のカルチャーはいい意味で変わっていません。
竹井:私は社歴が浅く、入社当時は既に上場していたので、大人にならざるを得ないフェーズに進んでいました。ですが、しがらみを感じることなく、自由に任せてもらえることが多いので、やりづらさなどは感じていません。
佐賀:では、ビザスクはどのようなバックグラウンドを持つ方が働いているのでしょうか?
竹井:以前は金融機関出身が多いイメージでしたが、最近はいろんな業種の人が入社しています。
後ノ上:私のチームも、前職でコンタクトレンズを製造していたり、食品関係などさまざま。多様なバックグラウンドの社員がいるので、相談し合うことができます。そのように、お互いの業界経験や知識が活かせるのはビザスクならではです。
佐賀:日々分からないことに向き合う中で、困難に感じることはありますか?
後ノ上:新しいことをやりたくて入社したので、楽しく仕事しています。日々考えることが多く、すべてが為になっていると感じますね。
インプット量が多いので、好奇心旺盛の方であれば楽しんでやれるかもしれないですが、逆の場合は覚えることが多くて大変かもしれません。
竹井:体制やオペレーションを自ら構築する業務で、立ち上げ期ならではで手探りなこともあり、日々気づきを得ながら進めているところです。
プロダクトマネージャーの業務は、世の中のあらゆる経営課題に対して支援させていただいており、自分が全く知らない領域の案件が入ってくることは日常茶飯事です。どれだけ知的好奇心を持って取り組めるかは、日々重要だと思っています。
転職体験談から見る、スタートアップ転職のリアル
佐賀:スタートアップのワークライフバランスを懸念される人もいますが、ビザスクはいかがでしょう?
後ノ上:新型コロナウイルスの影響もあり、ここ2年はリモートワークが推奨される期間があったりフルリモートの社員も増えてきていますが、私が入社した4年前も既にリモート中心の人もいれば、子どもの見送りで時差出勤する人もいて、働き方の選択ができていた印象です。
竹井:私が入社した時は既に新型コロナウイルスが流行し、入社3日目にはリモートワークでした。ですが、Slackでのコミュニケーションも盛んで、仕事の進め方は困りませんでした。時期的に業務が一時的に増えることもありますが、プライベートの時間も作れ、仕事を早く切り上げることもできるので、働きやすいです。
佐賀:ビザスクでは、どのくらい社会にインパクトを与えられているという実感がありますか?
後ノ上:私の部署は、コンサルティングファームとアドバイザー、両方へ価値を提供しています。コンサルティングファームやアドバイザーとプロジェクトを進めていく中で、「この業界で、こういう風に社会貢献できることが嬉しい」とありがたいフィードバックをもらえることもあります。
また、新聞でビザスクが関わったプロジェクトが商品化されたことを知ることもあり、日々の業務が社会にインパクトを与えていることを身をもって感じています。
竹井:私はクライアントの課題にソリューションを提供することで、結果的に世の中を良くすることにつながっているなと感じています。
また、みんなが取り組める仕組みを作ることも、回りまわって社会貢献になっているなと思いますね。
佐賀:ビザスクでの仕事は、どれぐらい自身の市場価値に反映されていると感じますか?
後ノ上:一つ目はエンジニアとプロダクトを作っていく思考スキル。課題の認識から解決策の洗い出し、実現可能な優先順位を考え検証する、そういったプロジェクトマネジメント力は身に付きます。
二つ目は、事業計画を立てて回していくことです。前職のマネジメント業務は、上から下りた年間計画の進め方を考えるのがメインでしたが、ビズスクでは0から組み立てる必要があります。
フィードバックも多いため、常にアップデートする気持ちで事業計画を回しています。
竹井:仕組み作りでは、みんなが使いやすいことや、今後の使い道を想像していく必要があります。前職は前例に準じて作ることが多かったのですが、ビザスクで0から考えるスキルは身に付きました。これはあらゆる業務で必要な考えなので、この視点に気付けてよかったです。
また、私は法人営業がメインなので、お客さまとのコミュニケーションの取り方や、情報の聞き出し方など、上司のフィードバックをもらい、日々力が付いていると感じますね。
「ググるよりビザスク」の世界観を目指して
佐賀:ビザスクへの転職体験談には「成長させたいと強く思えるサービスである」と記載があるのですが、お二人はビザスクのどこに可能性を感じたのでしょうか?
竹井:一つはクライアントの課題解決を行っているところ。もう一つはアドバイザーの活躍の場を増やしているところです。労働人口が減少している現在、人々の知見やスキルを均等に配分し、ソリューションを提供する事業は、大きな可能性を感じます。
後ノ上:転職した人も、「前職で使いたかった」と思っている人が多いそうで。ニーズがあるのは明確なので、後はいかに広げるか。「ググるよりビザスク」という世界観を早く作りたいです。
佐賀:最後にお二人からメッセージをお願いします。
後ノ上:私の所属しているPF事業部では現在、採用活動を行っています。もし転職活動に悩んでいたら、さまざまなバックグラウンドの社員がいるので、気軽にお声がけください。
竹井:転職では、働き方ややりがい、給料など、さまざまなポイントがありますが、自分が一番グッとくる選択をして欲しいです。私が所属するビザスクpartner事業部も絶賛求人中なので、働いてみたい方は、ご連絡をお待ちしています。
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