これまで数多くの人が経験してきたにも関わらず、何かとブラックボックスの多い「キャリア」。
「キャリナレ!」では、キャリアをもっとオープンにするために、経験者にしか分からないリアルをキャリアナレッジとして集めていきます。
今回のテーマは、「マーケター」。ゲストは、マーケティングカンパニー株式会社unnameの創業者であり代表取締役の宮脇啓輔さんです。


🎙「キャリナレ!」はPodcastでも連載配信を行っています。音声版を楽しみたい方はこちらから!🎙
※1to1での転職・キャリア相談を希望の方はこちらから

経営者になりたいと、メガベンチャーから創業まもないスタートアップへ転職
石川:簡単に今までのキャリアを教えていただけますか?
宮脇:会社としてはメガベンチャーからスタートアップ、領域としてはtoC、toBと幅広くマーケティングに関わってきました。
1社目は2014年にサイバーエージェントに入社し、ソフトスキルが鍛えられそうなクライアントワークのある広告代理部門へ配属希望を出し、3年間ひたすら広告運用をしていました。Webマーケティングの中のWeb広告の一媒体だったので、当時はあまりマーケティングに携わっている感覚はありませんでした。
そこから事業側での経験を積みたいと思い、2017年にネットショップ作成サービスを運用しているBASE株式会社のマーケティング部に3人目のマーケターとして入社、主に購入を促すためにアプリ(ショッピングモール)の集客施策を行っていました。
BASEでの経験によって、初めて少し“マーケター”といえる仕事ができるようになりましたね。約1年後に、給料日前にスマホで給料を申請ができるサービスを展開する株式会社ペイミーに社員10人くらいのタイミングで入社しました。
石川:サイバーエージェントからBASEにはどういう意図で転職したのですか?
宮脇:サイバーエージェントからBASEに転職するときは、少しでも創業に近いフェーズで働けることを重視していましたね。
当時自分の人生に初めて向き合ったときに、いつか経営者になりたいと思い、そのために創業フェーズに近い会社で経験を積みたいと思っていました。
創業に近い時期に入社したメンバーや取締役やマネージャー陣の人たちは本気で「21世紀を代表する会社を創る」というビジョンを実現したいと思っていても、3,000人くらいのタイミングで入った自分がその人たちと同じくらい本気になるのは難しいなと思ったんです。
起業をするにあたって「より当事者意識を持って働きたい」と、「創業フェーズで少人数かつサービスに共感できる」という点でBASEに転職しました。
石川:BASEからペイミーへの転職では領域も変わったと思うのですが、どのような違いがありましたか?
宮脇:そうですね、2社目(BASE)までは会社自体にそれなりの知名度がありtoC(対消費者)の領域でしたが、ペイミーは創業から半年くらいのスタートアップかつtoB(対企業)の領域になったので、今までの経験が通用しないと感じていました。
それに、2018年当時はBtoBマーケティングという言葉が出てきた頃で、toCとtoBマーケティングの違いや特徴を、自分も例外なく分かっていませんでした。
特に違いとして大きかったのは、toCのマーケティングはターゲットが多いので例えば広告を出すことで購買を促進できますが、toBは企業の信用力がないと取引させてもらえないことでした。
セールスのオペレーションを構築したり広報も兼任したりしながら、toBのマーケティングは企業の信頼度が上がることやメディアに取り上げられることに伴って、リードを獲得でき成果が出ることがわかりました。

toBマーケティングの特徴。toCマーケと何が違う?
石川:改めて、toBマーケティングの定義と特徴を教えていただけますでしょうか?
宮脇:狭義では「リード獲得」、広義だと「認知からLTVを最大化」と定義されることが多いです。特徴は、3つあると考えています。
さらに・・・