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【相談#7】プライベートとキャリアのちょうどいい塩梅を知りたいです

はじめに


ONE CAREER PLUSのキャリアアナリストが、皆様のお悩みや一般的な疑問にお答えする連載企画。

今回は、プライベートを大事にしたい、でもキャリアにストッパーをかけたくない、そんな30代の方からのお悩みです。

いつか新規事業に挑戦してみたいが、今はプライベートの方を優先したいという相談者さん。

キャリアデータを知り尽くすキャリアアナリスト佐賀が、率直にお答えします。


本コンテンツは、Podcastまたは記事のお好きな方法でお楽しみいただけます。


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本日のお便り


皆さんこんにちは、ONE CAREER PLUSの佐賀です。

キャリアアナリストである私佐賀が、キャリアのお悩みに答えていくこの企画。

これまでONE CAREER PLUSに寄せられた相談や、一般的に皆さんが悩むであろうテーマを取り上げ、ラジオ形式で解決していく、シンプルなコーナーでございます。


さて、本日のお便りはこちら。

ラジオネーム「名古屋Lover」さんからのお悩みです。

「佐賀さん、初めまして。
プライベートとキャリアのちょうどいい塩梅ってどこなんだろう?と悩んでおり、相談をさせていただきたいです。
私は社会人として3社を経験し、30代半ばに突入したものです。
一社目でデジタル商材の営業をした後、二社目でSaaS企業の名古屋拠点立ち上げを担当し、フィールドセールスやカスタマーサクセス、マネジメントなど幅広く経験しました。
その後、名古屋の地場の企業に新規事業の立ち上げのために入社し、現在に至ります。
入社後数か月がたち、会社の新規事業への注力に陰りが見え始め、結局これまでのキャリア通り営業業務しかできていない、というのが実情で、転職を考え始めました。
新規事業に挑戦したい気持ちもありつつ、それよりもプライベートでの要件の方を重視しています。
故郷である名古屋で働きたいですし、家族もいるので自由度の高い仕事がいいと思っています。
とはいえ、まだキャリアを伸ばせる年齢でもあるとは思っているので、プライベートに全振りというのも違うなと思っていまして……。
自分の場合、どのくらいの折衷点がプライベートとキャリアのちょうどいい塩梅になるのでしょうか?」


というお便りをいただいています。


いやあこれすごく難しい問題ですね。

私も新卒で働き始めた頃って、30代ってもうなんか、「キャリアの本番、脂がのっている頃」みたいな風に思いながら働いていたんですが、いざ30歳になってみると、「いや、まだまだこれからだな」と。


私が前職で働いていた企業の創業者がですね、「20代は修行、30代は練習試合、40代が本番」ということを言っていたことが私は記憶の中にすごく残っているんですけども、やっぱりそれぐらい今、労働寿命がどんどん伸びていっているので、やっぱりまだまだ30代40代も挑戦をし続けていないと、50代60代でキャリがア大変なことになるというか、苦戦をされるんじゃないかなという風に思っているので、この名古屋Loverさんがおっしゃるような「30代まだまだチャレンジしたい」というのは、まさしくだなというふうには思っております。






地方拠点でのグロース経験は、企業からの引き合いが強い

さて、今回の相談ポイントについてなんですけれども、「地元で働きたい。新規事業だとか新たな挑戦はしていきたいけれども、この地元・地場の中で働くという制約がかかっているので、ちょっと選択肢が少ないんではないか。そこでプライベートとキャリアどういった風にバランスを取っていけばいいか」というご相談をいただいております。


まず大前提なんですが、名古屋Loverさんの経験されていらっしゃるものは、めちゃくちゃ素晴らしいです。


これなぜかというと、まず1社目、デジタル商材で営業されていらっしゃる。

無形商材で営業をされていらっしゃって、デジタル商材って大体がですね、世の中でまだまだ顧客からのニーズが固まりきっていない状態です。

紹介すれば売れる、という状態ではなくて、今まで非デジタル、紙だったりだとか、もしくはそういったシステムがなくても何とかなっていたところに対して、わざわざ使う理由を作らなくてはいけない、というところで、ソリューション営業の要素が強いと思うんですね。


なので、この1社目でのご経験も営業としては素晴らしいご経験を積んでいらっしゃるかと思いますし、そして2社目の経験、これ素晴らしいですね。

SaaS企業の拠点立ち上げを経験されていらっしゃる。

各社ですね、愛知県の名古屋という地域拠点をつくることは重要視しておりまして、なぜかというと、大手企業とのお取引を取り組みをするには、この名古屋に拠点を持っておくということがすごく重要なんですね


日系大手企業の各社も名古屋に拠点持ってる企業多いじゃないですか。

これなぜかというと、言ってしまうとトヨタさんとビジネスの取引がしたいから、というとこがやっぱり一部あると思うんですよ。

トヨタさんが愛知県に地盤を固められていらっしゃって、そことお取引をするには、地域に入り込む必要があると。

そのトヨタさんとの関係で、デンソーさんだったりとかそういった製造業界の企業さんがやっぱり地域の中にあるので、この企業群とお取り込みするために、各社、名古屋本社というような位置づけであったり、名古屋営業所だったりとか、そういったものを置いているような形になっております。


なので、結構この名古屋マーケットというものは、やっぱりビジネス規模・市場規模としても大きなものがありますし、SaaS企業各社からしても、ここを無視してはビジネスの展開を大きくしていけないというところで、いかに入り込んでいくかという点に、すごく苦慮されているような状況です。


ただやっぱりですね、なかなか新参者には厳しいエリアというような地域性もございまして、立ち上げたらすぐうまくいくみたいな簡単な地域じゃないというのも反面、事実としてはあるかなとは思っております。

なので、ここの地方拠点立ち上げ、そしてそれをグロースさせていく過程の中で、The Modelのフィールドセールスだったり、カスタマーサービスだったり、あらゆる職種を経験されている、そして、マネジメントの経験も積めている、というところは、今後全国に拠点展開をしていくような新興企業だったりだとか、既に展開をしていてそれをさらにグロースさせていきたい企業だったりだとか、かなり引き合いが強いと思うので、素晴らしいご経験を積んでいらっしゃるかなと思います。


そしてこの名古屋Loverさんが素晴らしいのは、そこでは飽き足らず、さらに「新規事業を立ち上げよう」という形でチャレンジをされたというのも、素敵なポイントですね。

なので、ご経験されてきていらっしゃることも素晴らしいですし、キャリアの上でどんなことを考えているのかっていうその挑戦的なマインドも素晴らしいので、転職しようとすると、本当に引き合いの強い方なんじゃないかなという風には思っております。






フルリモートという就業条件は、一定選択肢を狭める


ただやっぱり、重要視されていらっしゃるような、名古屋で働くだったりですとか、もしくはフルリモートだったりとか場所を選ばない就業形態に合致できる企業が、世の中にそんなに多いわけではないので、ここの部分で制約がかかってくるというところかなと思います。


それぞれちょっと説明していきたいと思います。


まず、フルリモートであるという点についてなんですが、やっぱりタイミング的にもちょっとずつ出社比率を高めている企業が増えてきていますよね。

コロナ真っ只中の期間であれば、いわゆる採用上も強い要素を増やしておこうというところで、各社リモートワーク体制を整えていきましたと。

ただやっぱりその過程の中で、入社をされた方々がオンボーディングに苦戦をされたりだとか、あとは社内の人間関係が希薄化してしまったというような、リモートならではの課題感といいうものも見えてきてしまったのが、ここ二、三年というところでございます。

なので結構ですね、大手SaaS企業だったりだとかメガベンチャーをはじめとして、出社頻度を高めていくという方針を取る企業が増えてきている、というのは私の耳元にも届いているような状況でございます。


なので、こういった点から、今フルリモートができる会社を探そうとすると、その時点でぐっと選択肢が減ってしまうなというような印象でございます。






「地方で働く×新規事業への挑戦」という条件だけを考えれば、正直、選択肢は限られる


もう一方で、「名古屋地場の企業だったら?名古屋に拠点を置いている東京・大阪本社の企業に就業するのはどうなの?」というところについてなんですが、ここはそれぞれ事情の異なる難易度の高さがあります。


一つ目の名古屋の地場の企業についてなんですけれども、名古屋ってですね、それこそエイチームさんだったりとかスタメンさんだったりとか、本当に日本を代表するようなスタートアップも出てきている地域ではございます。

ただ、とはいえ東京と比べると、まだまだ新興企業の数はこれからなのかな、というような印象です。

なので、この次入る企業を選ぶ時点で、選択肢はぐっと減ってしまうかなという感じです。


より選びやすい選択肢は、東京本社の名古屋拠点勤務や、東京本社の名古屋拠点立ち上げなどの機会を勝ち取りに行く、というものかと思います。

ただ、これはこれで難しい側面がありまして、何かというと、その企業からすると、名古屋マーケットを狙うための営業拠点という位置づけもあると思うんですね。

例えば外資系企業にとって日本法人・日本ブランチといったものは、日本マーケットにサービスを浸透させるための営業拠点である、という考え方と近しいと思います。

例えばGAFAだったりだとかああいったような外資テック企業の中には、「日本には開発拠点は置いていません、ローカライズのためだけの開発機能を持っています」みたいな企業もあると思います。

そういった企業と同様で、もしかすると名古屋拠点に対しては、新規事業を立ち上げるとかそこに関わるという期待値ではなくて、いかにこのマーケットの中に入り込むか、というようなセールスとしての期待値の方が高いという企業も中にはあると思います。


もちろん、「プロジェクトベースで新規事業に関われるだったりだとか、そういった事業開発というような要素がある」とか、「そもそも会社として誕生してからフェーズが浅い、アーリーフェーズの企業なので、既存事業すら新規事業だよ」という風な位置づけで、新規事業開発に携われるという要素がある企業もあると思うんですが、なかなか企業が若いフェーズでいきなり地方拠点を立ち上げるというような意思決定をできる企業は少ないかと思いますので、これもこれでなかなか選択肢が少ないかなという感じです。







足元の条件ではなく、キャリアを俯瞰して選択する


整理をしますと、フルリモート企業、今マーケット全体としても数が減ってきております。

なので、それを見つけられるかっていうところの難易度が一つ。

地場の企業、地場の企業で新規事業にチャレンジをしていらっしゃったりだとか、そういったような職種的な要件はかなうかもしれないが、これも選択肢が少なそうというところ。

三つ目、名古屋拠点を構えているような東京本社・大阪本社といったような別の企業に挑戦する、これは選択肢があるかもしれないが、新規事業に携われない可能性がある、というような点で、なかなか難易度は高いかなというところでございます。


なので、このプライベートとキャリアをどれだけ重視をしていくか、というところについてなんですが、この短期・足元の自身のニーズを満たすではなくて、中長期のキャリアの広がりや中長期のキャリアの目標から見たときに何を重視するかという点で逆算することは大事だと思います。


例えば、もう自分としてはやっぱり家族の優先順位が高くて、例えば子供がもう保育園を通っていて子供の生活を急に変えるっていうことは一番自分にとっては許せない、譲れないところである、という場合だと、もう名古屋に拠点を構えるというところはずらせない点かと思いますので、この中で選べる選択肢からキャリアが下向きにならない、現状の持っているスキルセットを維持できて、その先の選択肢で、タイミング変わった・条件が変わった・プライベートな条件が変わってきたときに、挑戦ができるキャリアを選べるように市場価値を貯めておこう、という考え方で仕事を選ぶべきだと思います。


一方で、家庭についてはもうちょっと融通を利かせられそうだと、例えば東京とかもっとチャンスの多い地域にチャレンジをする拠点を移動させる、家族で引っ越すみたいなことも選べるのであれば、この30代でチャレンジしていくことが重要だという点の比重を上げてキャリアを取りに行く、という意思決定もあり得るかと思います。


今持っている経験だけで戦うとか、今足元のプライベートの条件だけで選ぶとかではなくて、中長期に目線を広げたときに、この30代半ば・30代後半をキャリアの中でどういう位置づけに置くのか、そのときに比重を置かなくてはいけないのはどちらなのか、ということをもとにして考えてみるといいんではないでしょうか。


これもですね、また1人で考えるのはすごく難しい問題だと思います。

なので、こういったキャリアのプロにご相談いただくだったりだとか、そういった形で、ぜひぜひ名古屋Loverさんの考えが前進することを祈っております。






さいごに


さあ、いかがでしたでしょうか。

このコーナーでは、皆様からのお便りを大募集しています。

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それでは、また次のラジオコーナーでお会いしましょう。

さようなら!




ワンキャリアプラス編集部

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