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「私は出世できない人間だ」からの人生 30歳からのキャリア再構築

こんにちは、トイアンナです。


「あ、私はこの会社で出世できないな」


そう悟った瞬間を、あなたは覚えていますか。私は鮮明に覚えています。それは上司に叱責されたときでも、大きなミスをしたときでもありません。


後輩が上司と笑顔で雑談し、飲み会に付き合えていたときです。




30歳で「出世の天井」が見えた


20代のうちはポテンシャルやがむしゃらさで誤魔化せていたものが、30歳を過ぎると残酷なほど明確な差として現れます。それは能力の差ではなく、「組織というゲームへの適応度」の違いです。


というと、自己弁護が過ぎますね。もっとクリアに言えば、組織というゲームに適応できない人間は、会社で出世する能力がないのです。組織で生きていくスキルは、社会人における最重要スキルのひとつ。それを欠いているならば、仕事ができないのと同じなのです。


そして「私は出世できない人間だ」と分かっても、人生はあと数十年続きます。今回は、同じく会社員としての適性を諦めた人間として、出世レースから降りた後の「キャリアの再構築」について書きたいと思います。






私の知る「出世」は管理職になることだけだった


なぜ「組織というゲーム」に適応できないと、これほどまでに絶望するのでしょうか。それは、会社の仕組み上「出世=管理職になること」以外に、給与を上げ、承認欲求を満たすルートがほとんど用意されていないからです。


私たちは無意識のうちに、「現場で優秀な成績を収めれば、ご褒美として偉くなれる」と信じています。しかし、これは大きな誤解。会社における昇進とは、レベルアップではなく職種転換です。


現場で顧客を喜ばせる「プレイヤー」から、部下の機嫌を取り、上層部の理不尽な要求を噛み砕いて現場に伝え、予算とコンプライアンスを調整する「マネージャー」への転職。それが昇進という変化なのです。


(Worawee Meepian/Shutterstock.com)


先ほど、私は「組織適応力がないなら仕事ができないのと同じだ」と断言しました。なぜなら、マネージャーの仕事の神髄が「組織適応」にあるからです。その能力が欠落している人間が、組織運営の要である管理職を目指すのは、例えるなら泳げない人間が海に飛び込むようなものです。


私が目指していた管理職には、私が最も苦手とし、最も苦痛を感じる業務が山積みとなっていました。つまり、私は「なってはいけない」場所に憧れていたのです。






出世以外の生存ルートを知れば、幸せになれる


では、管理職になる道を降りた人間は、どうやって生きていけばいいのか。実は、組織適応力がない私たちにも「幸せに働き、稼ぐルート」は残されているのです。


それは、縦社会の上を目指すのをやめ「横に広げる」か「深く掘る」ことです。


1.「現場の番人」としてのスペシャリストになる


まずは「この実務なら誰よりも速く正確にやります」という人材になりましょう。そうすれば、組織内でスペシャリストになれます。目に見える出世はしませんが、現場の若手からは頼られ、上司からも「あいつがいなくなると実務が回らない」と一目置かれるでしょう。


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トイアンナ

P&G→LVMH→ライター・会社経営。得意分野は法人様の人事・採用インタビュー、キャリア記事。女性のキャリアと結婚を支援する婚活予備校「魔女のサバト」の主宰も。著書に『改訂版 確実内定』(KADOKAWA)、小説『ハピネスエンディング株式会社』(小学館)など。 連絡先:http://werite.info/inquiry

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