M&Aコンサルタントとは？仕事内容・年収・キャリアを転職成功者の体験談で解説

M&Aコンサルタントは、企業の買収・売却において戦略立案から契約成立まで一貫したサポートを提供する専門職です。近年、日本企業のM&A件数が急増する中で、高い専門性と魅力的なキャリアパスを持つ職種として注目を集めています。

しかし、実際の仕事内容や年収、キャリアの実態については詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。本記事では、ワンキャリア転職に寄せられた現役社員や転職成功者の生の声をもとに、M&Aコンサルタントの全貌を解説します。

1. M&Aコンサルタントとは？役割と特徴

1-1. M&Aコンサルティングの定義

M&Aコンサルタントとは、M&Aの案件に特化してアドバイスを行う業務をさし、M&Aの買収先や売却先からの相談を受けたり、M&Aの契約を代理で行ったりする専門家のことです。

M&Aコンサルティングは、M&Aにおける買い手・売り手へのアドバイスや、対象事業者間の交渉代理を提供することを指します。対象範囲はM&A戦略の策定からM&A後の統合作業（PMI）まで幅広いです。

基本的にM&Aコンサルタントは、依頼されたタイミングからM&A契約が締結するまで一貫してサポートを行います。M&Aコンサルタント業務を行う大手の会社によっては、M&A後の経営統合や組織再編を相談できるケースもあります。

（参考）

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1-2. 主なM&Aコンサルファーム紹介

M&Aコンサルティングサービスを提供する企業は多岐にわたりますが、主に以下の3つのカテゴリーに分類されます。

M&A仲介会社

M&A仲介会社は、売り手と買い手の間を調整し、中立的なポジションからM&Aの成立を促します。主に中小企業を顧客としており、事業承継案件なども多く、1案件当たりの規模の上限は20億円程度となります。

代表的な企業例

• 日本M&Aセンター
• M&Aキャピタルパートナーズ
• ストライク

FAS系ファーム

日本国内でFASを大規模に提供しているのは、主に世界的な会計事務所グループであるBig4系のファームです。これらのファームは、グローバルネットワークを活かしたクロスボーダー案件に対応できる点が大きな特徴です。

代表的な企業例

• デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー（DTFA）
• PwCアドバイザリー
• KPMG FAS
• EYストラテジー・アンド・コンサルティング（FAS部門）

経営コンサルティングファームのM&A部門

戦略系コンサルティングファームも、M&A領域でのサービスを提供しています。

代表的な企業例

• フロンティア・マネジメント
• IGPI（経営共創基盤）

2. M&Aコンサルタントの主な仕事内容

2-1. 案件発掘・マッチング

M&Aコンサルタントは、まずクライアントの目的を明確にしたうえで、それを実現するための戦略を策定します。

その後、買収・売却の候補企業を幅広くリスト化した「ロングリスト」と、そこから条件やシナジー効果を基準に絞り込んだ「ショートリスト」を作成し、候補を提示します。企業選びの過程でも、戦略に沿った助言や調整を行います。

2-2. 企業価値算定・デューデリジェンス

候補企業が決まると、財務・税務・法務・ビジネスモデル・IT資産などを精査する「デューデリジェンス」を実施します。これによりリスクを把握し、適正な企業価値を算出します。その結果をもとに交渉材料を整理し、条件調整や経営陣同士の面談の準備を進めます。

2-3. 契約交渉・クロージング支援

交渉段階では、クライアントの利益を最大化できるよう戦術を立案し、条件交渉をサポートします。双方の意見を調整し、合意に至れば最終契約書を作成。契約内容は法的拘束力を持つため、弁護士などの専門家と連携しながら慎重に進めます。

さらに、契約成立後は「PMI（ポストマージャー・インテグレーション）」と呼ばれる統合作業を支援します。進捗管理や組織体制の設計、会計・税務処理に関するアドバイスを行い、M&Aの成果を最大化することが重要な役割です。

（参考）

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3. 必要なスキル・求められる人物像

3-1. 求められる要素