コンサルの営業は一般的な物販とは異なり、形のない「課題解決」を提案する高度な活動です。本記事では、コンサルにおける案件獲得の仕組みや、アナリストからパートナーまで役職別の具体的な営業役割を徹底解説します。
紹介やセミナーを通じた独自のスタイルや、事業会社との違い、若手が担う役割の実態まで網羅しました。業界理解を深めたい方や転職を検討中の方は、ぜひ実務のリアルを知り、キャリア設計の参考にしてください。
- 1.コンサルの営業とは?
- 1-1.コンサルの営業は課題解決案件を獲得する活動
- 1-2.コンサルが扱う案件
- 2.コンサルはどう営業する?基本の案件獲得
- 2-1.紹介・既存顧客・セミナー・書籍・発信などが中心
- 2-2.案件獲得ではコンペ・提案が重要になる
- 2-3.受注後はアサインまで含めて営業の延長線上にある
- 3.コンサルの営業は誰が担う?役職ごとの役割分担
- 3-1.若手はリサーチ・分析・提案資料作成を担うことが多い
- 3-2.マネージャー層から営業責任を持ち始める
- 3-3.パートナーは案件獲得と重要顧客との関係構築を担う
- 4.コンサルファームの営業体制の実態
- 4-1.管理職が案件を取ってきて、スタッフをアサインする体制は珍しくない
- 4-2.ファームによっては若手でも案件獲得に関与できる余地がある
- 4-3.営業とデリバリーが分断されにくいのがコンサルの特徴
- 5.事業会社の営業と何が違う?コンサル営業の特徴
- 5-1.売るのは商品ではなく仮説と解決策
- 5-2.営業活動そのものが専門性・実績・信頼の勝負になりやすい
- 6.コンサル業界に興味がある人が知っておきたい営業のリアル
- 6-1.入社直後から営業に関われるわけではない
- 6-2.課題解決力だけでなく案件を広げる力も求められる
- 7.まとめ
- ワンキャリア転職のご紹介
1.コンサルの営業とは?
コンサルの営業は、一般的な営業職とは役割や進め方が少し異なります。まずはコンサル営業の基本的な考え方を見ていきましょう。
1-1.コンサルの営業は課題解決案件を獲得する活動
コンサルの営業は、完成した商品を販売する仕事というより、企業や官公庁などが抱える課題に対して解決の方向性を示し、支援案件として受注につなげる活動です。一般的な営業職のように件数を積み上げるスタイルではなく、コンサル営業では課題の把握、仮説の整理、提案の筋の良さ、信頼構築が重要になります。
1-2.コンサルが扱う案件
コンサルファームが扱う案件は、経営戦略、事業戦略、IT、組織・人事、財務など多岐にわたります。
コンサルファームが扱うテーマは幅広く、戦略領域では経営・事業戦略、IT領域ではシステム導入や業務変革、組織・人事領域では人事制度や組織課題、財務領域ではM&Aや事業再編などが挙げられます。
経営層に向けた提案が中心のファームもあれば、現場の業務改革やIT変革から案件化するファームもあり、各ファームが得意とするテーマに応じて内容が変わるのが特徴です。
2.コンサルはどう営業する?基本の案件獲得
コンサルファームでは、どのように案件を獲得しているのでしょうか。ここでは、コンサル営業の代表的な案件獲得の流れや方法を紹介します。
2-1.紹介・既存顧客・セミナー・書籍・発信などが中心
コンサルの営業は、一般的な法人営業のようにテレアポや飛び込みを中心に進めるとは限りません。なぜなら、コンサルティングの価値は課題解決そのものにあり、専門性や実績を外部に示して信頼を積み重ねることが、営業の入り口になりやすいからです。
したがって、既存顧客からの追加相談、紹介、セミナー登壇、知見発信などが案件化の起点になりやすいと考えられます。営業行為そのものというより、専門性と実績を外部に示し続ける活動が重要といえるでしょう。
(参考)様々なコンサルの仕事を知ろう。 - 業界研究 / コンサル vol.1 -、コンサルティングってなに?定義から業界概要、仕事内容、展望までわかりやすく解説
2-2.案件獲得ではコンペ・提案が重要になる
コンサルの案件化では、相談を受けた後に、解決方針や体制、進め方の仮説を示しながら提案を具体化していく場面があります。案件によっては複数の候補先が比較されることもあり、受注前の段階でも、課題の捉え方や提案の筋の良さが重要です。
このとき重要なのは、受注前の段階でも一定の仮説と道筋を示す必要があることです。マッキンゼーの募集要項でも、ビジネスアナリストインターンやジュニアアソシエイトはリサーチ、分析、インタビュー、ブレインストーミングを通じて課題を明らかにし、実行可能なプランを作る役割だと説明されています。提案段階からすでに、分析とストーリー設計が価値の一部になっていることが伺えます。
(参考)Business Analyst Intern - Job、Junior Associate | Careers
2-3.受注後はアサインまで含めて営業の延長線上にある
案件の受注後は、アナリスト、コンサルタント、マネージャーなどが役割を分担しながらプロジェクトを進めていきます。コンサルティングファームでは、営業と実行が完全に分かれているわけではなく、案件は受注した時点からすでに推進が始まると考えられています。
受注後にはプロジェクト体制の構築が進められ、誰をアサインするかは、経験年数や専門性、過去案件との相性などを踏まえて検討されます。こうした体制づくりも、案件を成功させるための重要なプロセスの一つです。
このようにコンサルの仕事は、役職ごとに役割を分担しながら案件全体を前に進めていく点が特徴です。
(参考)【業界理解】コンサルタントの仕事内容とキャリアパス|コンサル転職:完全攻略ロードマップNo.3
3.コンサルの営業は誰が担う?役職ごとの役割分担
コンサル営業は、特定の営業担当だけが担う仕事ではありません。役職ごとに関わり方が異なり、キャリアの段階によって営業への関与の仕方も変わっていきます。
3-1.若手はリサーチ・分析・提案資料作成を担うことが多い
若手のアナリストは、上位職の指示のもとで主に情報収集、データ分析、資料作成を担います。
一部のファームなどでは、若手でも提案活動に関われる可能性があるものの、基本的にはシニアコンサルタント以上で提案活動に一部かかわるようになり、マネージャー以上から本格的に営業に関わるケースが多いです。
若手の段階では、営業そのものよりも提案やデリバリーの土台をつくる仕事が中心になりやすいといえるでしょう。
3-2.マネージャー層から営業責任を持ち始める
マネージャーは、プロジェクトの計画策定、予算管理、チームマネジメント、クライアントとの関係構築を担う役割です。
ファームによっては、マネージャーがパートナーやディレクターとともに新規案件の獲得に携わることもあります。
そのため、マネージャーの責任範囲や営業活動への関わり方はファームによって異なるものの、一般的にはマネージャー層から新規案件の獲得や顧客との関係構築に関わる場面が増える傾向があります。
3-3.パートナーは案件獲得と重要顧客との関係構築を担う
パートナーは一般的に、組織全体の戦略立案や重要クライアントとの関係構築を担う役割です。
売上・利益に対する直接的な責任を持ち、大型案件の獲得や新規事業開発、組織のマネジメントなどを通じて、ファーム全体の成長を牽引するポジションです。そのため、責任範囲はファームによって異なるものの、一般的にはパートナー層が重要顧客との関係構築や大型案件の獲得に関わることが多いといえます。
4.コンサルファームの営業体制の実態
4-1.管理職が案件を取ってきて、スタッフをアサインする体制は珍しくない
コンサルファームの営業体制は、営業専任者が案件だけを取ってくる形に限りません。管理職や上位職が案件獲得に関わり、その後のアサインや案件推進までつながっているケースや、ファームによって若手の関与余地に差があるケースが見られます。
コンサルファームでは、管理職や上位職が案件を獲得し、その後のアサインまで含めてプロジェクトを動かす体制が見られます。
クチコミを見ると、管理職や上位職が案件を獲得し、その後のアサインやプロジェクト推進まで近い距離で関わるケースがあることが伺えます。
プロジェクトによって雰囲気が大きく変わるのでアサイン直後はプロジェクトの空気に慣れるのに時間がかかる.しかしキャッチアップの練習になるのでこの機会を活かすことができれば大きく成長できるチャンスである(アクセンチュア/中途/業務プロセスコンサルタント)
管理職が営業により案件を取ってきて、スタッフを数名アサインの上プロジェクトを進める体制であり、他のコンサルファームと変わりない(アクセンチュア/中途/戦略コンサルタント)
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