みなさんの就活や転職活動の場において、「コンサル」という言葉を目にする機会は多いでしょう。一方で、そもそも「コンサルティングとは?」や「コンサルタントの仕事内容とは?」を正しく理解している人はあまり多くありません。
本記事では、キャリアの基礎知識として「コンサルティングとは」「コンサルタントの仕事内容」の解説から、魅力、業界の展望までを、ONE CAREER PLUSに集まった独自のデータや現役コンサルタントの声をもとに解説していきます。コンサルタントの仕事に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
- 1. コンサルティング・コンサルタントとは
- 2. コンサルティングの代表的な領域と具体例
- 2-1. 経営・事業戦略の課題(戦略コンサル)
- 2-2. ITに関する課題(ITコンサル)
- 2-3. 組織・人事に関する課題(組織・人事コンサル)
- 2-4. 財務に関する課題(財務コンサル)
- 3. コンサルティング業界の特徴
- 3-1. コンサル業界の概観・特徴
- 3-2. コンサル業界のトレンド
- 4. コンサルタントの仕事内容とは
- 4-1. コンサルティングファームの組織構造
- 4-2. 具体的な仕事の流れ
- 5. コンサルタントのやりがい
- 5-1:クライアントへの貢献実感
- 5-2:ビジネスパーソンとしての成長
- 5-3:実力主義の評価制度
- 5-4:関わる案件の面白さ(プロジェクトによる)
- 5.まとめ: コンサル業界の現在と展望
- 5-1. 現在:ニーズは引き続き高いコンサル業界
- 5-2. 展望:今後も「コンサル」は安泰なのか?
- 6. コンサル転職のよくある質問
- 6-1. 未経験からでもコンサル転職できる?
- 6-2. コンサルの年収や待遇は?
- 6-3. コンサルに求められるスキル・資質は?
- ONE CAREER PLUSのご紹介
1. コンサルティング・コンサルタントとは
まずは基本的な言葉の定義を確認しましょう。コンサルティングとは、企業や政府が抱える課題に対して解決策を提示することを意味します。そして、コンサルティング業務を行う人のことをコンサルタントと呼びます。
コンサルティングファームのビジネスモデルは、形あるモノを売るのではなく、課題を解決することでクライアントからフィーを得る形式となっています。
なお、コンサルティングファームは、扱う課題の種類によって「戦略コンサル」「ITコンサル」「総合コンサル」などと呼び分けられます。たとえば、企業の経営戦略に関わる課題を解決するのが戦略コンサル、IT関連の課題を解決するのがITコンサルという具合です。
2. コンサルティングの代表的な領域と具体例
続いて、コンサルティングファームがサービスを提供する代表的な領域と具体例を見ていきましょう。ここでは、企業が抱える課題を「経営・事業戦略」「IT」「組織・人事」「財務」の大きく4つに分け、それらに応じたコンサルティングの課題解決の具体例を見ていきます。
2-1. 経営・事業戦略の課題(戦略コンサル)
経営戦略は企業全体の活動に関わるもので、企業のミッション、ビジョンや業績目標の達成方法を具体的に決めていく領域です。事業戦略は、企業の各事業部ごとに定められる戦略を指します。
経営戦略や事業戦略における、クライアントの課題の例は以下のようなものです。
- 食品メーカー社長「自社ブランドの海外進出を成功させたい」
- 不動産事業部長「今期の売上二桁成長を達成する事業プランを作りたい」
全社や事業部全体に関わる戦略に関与するため、戦略コンサルが相対する顧客は社長や事業部長といった企業の上位役職者となるのが特徴です。
2-2. ITに関する課題(ITコンサル)
システムの開発から導入、セキュリティ体制の見直しなど、ITや情報に関する幅広い課題を解決するのがITコンサルです。クライアントの課題は、例えば以下のようなものがあります。
- システム部長「業務効率化を進める社内システムを開発したい」
- 情報セキュリティ担当者「自社のサイバーセキュリティの体制を見直したい」
近年テクノロジーの急速な発達により、企業におけるITに関する課題は多様化・複雑化しており、ITコンサルは非常にニーズの高い領域とも言えます。
2-3. 組織・人事に関する課題(組織・人事コンサル)
採用・組織に関する課題、評価制度に関する課題など、企業活動にとって重要なリソースの一つである人材に関するあらゆる課題を解決します。クライアントの抱える課題の例は以下の通りです。
- 人事部長「幹部候補を100人生み出す育成プランを作りたい」
- 社長「評価制度を多様性の観点から見直したい」
2-4. 財務に関する課題(財務コンサル)
資金調達や資金繰りの改善、経理体制の見直しなど企業活動にとって重要なリソースの一つである「お金」に関する課題を解決します。課題の例は以下のようなものがあります。
- 財務部長「新規事業のために多額の資金調達をしたい」
- 経理部長「複雑化した経理業務を改善したい」
この他にも、デザインを軸に課題解決の提案をする「デザインコンサル」や、経営状態が苦しい企業の再生を支援する「企業再生コンサル」、調査・研究に軸を置いた「シンクタンク」なども存在します。
(参考)コンサル業界の概要について、動画で知りたい方はこちら
3. コンサルティング業界の特徴
3-1. コンサル業界の概観・特徴
コンサルティングファームは取り扱う企業の課題や、外資系・国内といった資本の特徴の違いによって、呼び分けられています。業界に属する企業は以下のようなカオスマップで整理することができます。
さらに・・・