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【事業会社とコンサルファーム】成長したいならどっちを選ぶ?DTCコンサルタントから紐解く成長論

「事業会社とコンサルティングファームの違いとは?」


キャリアの観点からみると、両社は一体何が違うのだろうか。アドバイザーと実行者、WILLの実現方法、給与や評価制度など……。未経験者の挑戦が増える昨今、そのような疑問を抱く方は多いだろう。


そこで今回は、コンサルBIG4の一つでもある、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社(以下、DTC)のコンサルタントにご協力いただき、事業会社とコンサルティングファームの違いについて迫る。







事業会社とコンサルファームにおける3つの違い


──今回お集まりいただいた3人は事業会社からのご転職と伺っています。早速、本題である「事業会社とコンサルファーム」の違いについて教えてください。


山下:これまでメガバンクでの法人営業、ベンチャー企業の経営企画を経験しましたが、大きく3つの違いがあると思っています。





違い1:経験できる打席数によって広がるキャリア像





鈴木:キャリアの観点では、専門性を磨くために「経験できる打席数」が異なると感じています。


──打席数ですか。


鈴木:私は新卒でIT企業の銀行部門に入社し、バックオフィスやコールセンターの立て直しなどに従事するなかで課題解決を専門的にやりたいと思うようになり、コンサル業界へ転職しました。


──事業会社の企画職でも同様の業務は経験できそうですよね。


鈴木:おっしゃる通り、事業会社の経営企画でもタスクとしては似たようなことができると思います。私も最初はそれらを候補に入れて転職活動をしていましたが、成長スピード×課題解決の幅広さでコンサルのキャリアのほうが魅力的だと感じました。


コンサルタントは、若手のうちから仕事を任されて成果を出すことが求められる環境のうえに、短いスパンでプロジェクトを回していきます。それなりの苦労ももちろんありますが、Industry×Offering(業界×提供領域)のかけ合わせで多様なプロジェクトがあるため選択肢が広く、「経験できる打席数」が多いのが特徴です。





山下やっぱりコンサルは、より主体的にキャリアを築いていける職種だと思っています。


DTCでは、「Check-in」という所属組織の上長との面談やコーチとのキャリア面談など、自分のWILL(やりたいこと)を発信できる場面が多々用意されています。そこでWILLを発信し続けることで、希望のプロジェクトにアサインされることは往々にあります。


希望通りのアサインであれば、モチベーション高く取り組めますので、成果も出せる。良い循環で仕事ができ、理想のキャリア像に近づく。それが、主体的にキャリアを築けるという意味です。


──山下さんはどのような領域でのキャリアプランを立てていらっしゃいますか?





山下:私は「マーケティング×デジタル×新規事業」というキーワードでキャリアを築いていきたいと思っています。ですので、これらにミートする仕事をしていきたいというのは日々言っていますね。


例えば、これまで経験したプロジェクトのなかでは、ある損保会社のデジタルを活用した新規事業の構想プロジェクトが印象に残っています。当時、案件内容が非常に面白くがむしゃらに取り組んだ結果、私が提案した案が、プロジェクト終了後しばらく経って日経新聞に掲載されました。私の提案を、クライアントが社内で上申し承認を勝ち取ってくれたんですよね。





私自身ベンチャー企業も経験していますので、事業会社でも主体的なキャリア形成はできなくはないと思っています。


しかし事業会社では一般的に、事業や組織のフェーズ・状況に合わせ必要に応じて仕事を行うことが多いので、プロジェクト単位で仕事をするコンサルのほうがよりWILLをベースにしたキャリア形成はしやすいかと思います。


あとは、全業界・全職種を経験しているわけではないのでフェアな比較ではないかもしれませんが、コンサル会社は良い意味で、人事があまりシステマチックではないと思います。その点も主体的なキャリア形成がしやすい理由です。


田村:私はDTCへ入社後、コンシューマー×海外に興味があったので、「Job Posting」という社内異動制度を利用して、希望のユニットに異動しました。DTCでは、手を挙げればその希望をかなえる風土や制度があると思います。



違い2:真正面から経営課題に向き合うことで磨かれる思考法





──続いて、仕事への向き合い方や思考法は具体的にどのような違いがあるのでしょうか。


山下コンサルティングは、「本当にクライアントのためになる」ことを提案できる仕事です。


具体的には、前職の銀行業界ではリスクの極小化のため財務内容が良い会社を優先して融資したり、販売している商品に限りがあるため、提案できるソリューションが少し限定的になってしまうことがあったように思われます。


前職で経験した法人営業では、カウンターパートは中小企業の社長が多く、すごく恵まれた環境でしたが、本当に彼らから頼られるくらいの経営アドバイスができるパートナーになりたい、経営課題に真正面から取り組める環境に身を置きたいと感じるようになりました。


そのようなパートナーになるために、結果としてコンサルを選びましたが、やはりそこは間違っていなかったなと。コンサルタントになってからは、「クライアントの経営にとって本当に大事なこと、真の課題は何か」「その課題を解決するための提案になっているのか?」と日々自問自答しながら仕事に向き合えています。





──確かにコンサルは顧客にとって本当に必要なものを提供したり、課題解決することが価値になります。本質的な課題解決をするために、仕事の仕方なども前職と異なるのでしょうか。


田村そうですね。コンサルタントはクライアントのプロジェクトにより入り込んで仕事をしている印象です。前職もクライアントと顔を付き合わせる仕事でしたが、DTCの場合、クライアントのためになる提案をするための入り込み方が、大きく異なると思います。


前職のときは、カウンターパートである担当部署の部長や担当者を週に何度か訪問し商談する感じだったのですが、コンサルティングワークでは、クライアントと毎日のように討議を実施し、時にはクライアントの社員証を貸与いただいて、クライアント企業の一員としてプロジェクトを推進することもあります。


つまり、自分がこの会社の経営者や社員だったら、どのようなソリューションを行うか。この会社が今後どうなっていくのかというところまで真剣に考えて、日々クライアントに向き合うことが求められる環境なんですよね。





──それだけ入り込むからこそ仕事のアウトプットにも当事者意識が生まれ、結果として課題解決につながっているように感じました。コンサルへ転職してすぐにそのような仕事の仕方を身に付けられたのでしょうか。


田村:いえ、そんなことはありません。というのも、前職が大きな会社で慣習や伝統を大事にする社風だったため、転職当時は変化に消極的で、無意識にできない理由を考える癖がついていました。


しかしコンサルの場合は、自分がこうすべき、こうしたほうが良いという思いから、どうやったらできるのかを数字で示し、具体的な提案につなげていくことを推奨します。お客さまへの提案でも、常に上司やチームからゼロベースで考えた自分の意見を求められます。その環境のおかげで、現在はどんどん提案できるようになりました。


私の転職理由は、自分の感性や思いを仕事に生かしたいというものでしたが、こういった仕事の思考法や進め方によって実現できていると日々実感しています。



違い3:給与=パフォーマンスへの対価





──転職時に重視する軸の一つに「給与」があります。実際、DTCの給与や評価制度についてはいかがですか。


田村:私はもともと「業界や業種を変えたい」という気持ちがあったので、転職時の給与の変動よりも、先行投資で転職後に力を付けて着実にランクアップし、将来回収すれば良いと考えていましたし、その分頑張ろうという思いにつながりました。


山下:前職は年功序列で給料が上がっていたのに対して、当社はきちんとパフォーマンスが評価され、その分ランクや給与に反映されるので、評価と報酬の納得感が以前より高まりましたね。





鈴木:入社後の話をすると、ランクごとに求められる水準が明確に定められており、次のランクへ昇格することを一つの目標に働くことになります。そこに向けて努力し、きちんと昇格できれば、そのタイミングで大きな給料のジャンプアップも狙えます。


大変な部分もありますが、給料も自分のパフォーマンス次第で大きく上がる、良くいうとニンジンがぶら下がっている状態なので、そこを一つの励みにしつつ、頑張る方も一定数いるように思います。





田村いつまでにどういう状態にしたいのか? という希望から逆算して、主体的に目標設定できる環境があると思いますね。あと、大きな変動は昇格時ですが、年間の昇給や標準以上の評価を得た場合、その分の賞与の反映はあります。転職時の年収の上下を刹那的に切り取らずに、自身のパフォーマンスへの対価で考えることが重要です。



未経験でも活躍できるのは、チームで戦うカルチャーがあるから





──事業会社との違いは理解ができました。とはいえ、皆さんコンサルは未経験ですよね。どうやって高水準のアウトプットや成果を出せるようになったんでしょうか。


鈴木:基本的にクライアントは大企業で、カウンターパートはCXOなど責任者クラスです。社員の方は優秀ですし、業界が長く、事業に詳しい方たちが考えてもなかなか解が出ないようなことをコンサルに依頼しているので、アウトプットの質の高さは必ず求められます。かつ、我々も高いフィーをいただいているので、それに見合った成果を求められるのはかなりプレッシャーです。


そのためDTCでは、チームの力を最大限に活かすことを徹底しています。自分だけの視野ではなく、上位者のマネジャーやパートナー、チームメンバーへ必要に応じて「自分は今こういう課題感を抱えているけど、その認識で合っているか。他に見落としはないか」と問いかけ続けながらディスカッションを行っています。


そうすることで、広い視野を持ちながら課題解決に当たることができ、アウトプットのレベルを高められ、コンサルタントとして成長もできる。それは結果として、クライアントへの価値提供につながるのかなと思います。


山下:DTCは、そうやってチームで助け合うカルチャーがありますね。上司が若手をしっかり指導することも大前提です。


例えば、2週間に一度という高頻度で、必ず直属のマネジャーと「Check-in」という1on1を行います。そこで仕事における課題を明確にし、フィードバックを素直に受け止め、ディスカッションをしてPDCAを高速で回していくのが、コンサルタントとして成長する基本の型になっています。


──オンボーディングやキャッチアップのための社内制度も充実しているのでしょうか。


田村:第二新卒の場合だと「Deloitte Boot Camp」という新人研修が3カ月あるんです。現役のコンサルタントが講師で、コンサルスキルやマインドセットなど、さまざまな濃い内容の講座が組まれています。


そこで吸収した知識を現場でアウトプットし、さらに鍛えていくような設計です。社内研修でも多忙なパートナーが4、5名も参加していただけることもあり、組織としての育成の強化も感じています。


──ありがとうございました。最後に、コンサル転職を考えている方にメッセージをお願いします!





鈴木:最後に伝えたいのは、なんとかなるということ。私も未経験でコンサルに入って、今までなんとかサバイブできています。周囲でも未経験で入られる方がどんどん増えており、そこに対する会社のケアもしっかりしているので、コンサルタントとして成長できる環境が整っていることはお伝えしたいですね。


山下:考えることが好きな人にとって、コンサルは本当に面白い仕事です。同時に、ハードな仕事であることは間違いないと思いますし、本気で取り組まないと、成長や昇格といった求めるものを得ることは難しいと思います。


一方で、覚悟を持って取り組めば、その覚悟を受け止めてくれる仲間もたくさんいます。考えることが好きな方や、興味を持ってくださった方は、ぜひ積極的にチャレンジしていただけたらと思います。



フェーズからキャリア面談を選ぶ

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