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【相談#6】コンサルから事業会社への転職ってあるあるですか?

はじめに


ONE CAREER PLUSのキャリアアナリストが、皆様のお悩みや一般的な疑問にお答えする連載企画。

今回は、総合コンサルティングファームに勤める方からのお悩みです。

様々なプロジェクトにアサインされる中で、キャリアの専門性がないことを不安に感じている相談者さん。

キャリアデータを知り尽くすキャリアアナリスト佐賀が、率直にお答えします。


本コンテンツは、Podcastまたは記事のお好きな方法でお楽しみいただけます。


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本日のお便り


皆さんこんにちは、ONE CAREER PLUSの佐賀です。

キャリアのリストにある私佐賀が、キャリアのお悩みに答えていくこの企画。

これまでONE CAREER PLUSに寄せられた相談や、一般的に皆さんが悩むであろうテーマを取り上げ、ラジオ形式で解決していくシンプルなコーナーでございます。


さて、本日のお便りはこちら。

ラジオネームパワポマニアさんからのお悩みです。

「初めまして、パワポマニアと申します。
現在社会人4年目で、新卒で入社したコンサルティングファームに勤めています。いわゆるBIG4と称される企業です。
現在事業会社への転職を考え始めています。
やりたいことが定まっていない中で、幅広い経験が積めると思い、コンサルティングファームに入社をしました。
現在、業界としては興味ある製造業の部門に所属できているのですが、業務効率化やシステム案件などトピックは様々。プロジェクトの中身までは選べないのが実情です。
様々な案件をランダムにこなす毎日で、明確に自分のスキルタグがないことに、キャリアの不安を感じています。
コンサルに勤める他の方も持ちうる悩みではないかと思いつつ、このモヤモヤをどう整理したらよいのか、あまりイメージがついていません。
コンサルから事業会社への転職ってよくあるキャリアパスなのでしょうか」


というお便りをいただいてます。

パワポマニアさん、お便りいただきありがとうございます。


いやあ、このコンサルか、事業会社か、本当によくある悩みでございます。

多分これは永久になくならない悩みなんじゃないですかね。

やっぱり隣の芝は青いと言いますが、コンサルから見てみると、事業会社の事業の主体者として意思決定している様子がうらやましいなと見える側面があったり。

一方で、事業会社の方から見てみると、コンサルのプロフェッショナリティを持っていらっしゃる姿だったりだとか、どこの業界でも通用する、だって案件の度にキャッチアップしてるのすごいですよね、新たな知識を身につけ、そして知識労働といいますか、専門性を武器に戦っているように見える姿、これはすごくかっこいいという風に映るかもしれません。






まずはポストコンサルの転職先を整理


そもそもお便りをいただきました、「コンサルから事業会社ってよくありますか」というところなんですが、よくあるというのがお答えになります。

このポストコンサルの転職先ってどういうところがあるのかについてなんですけれども、大きくはコンサルに行く、そして事業会社に行くというこの2択になります (当たり前ですが)。


コンサルtoコンサルの転職といったものは結構多いです。

なぜかというとですね、これちょっと話がかなり広がっちゃうんですけれども、コンサルティングファームに入社をした場合は、大きくは二つのどちらかのチームに入る傾向が強いです。

一つがインダストリーカットのチーム、もう一つがソリューションカットのチーム。

ファームによって呼び方が違うんですけども、わかりやすく一般的な方法で言わせていただいております。


インダストリーカットというのはどういうことかと言いますと、製造業界だったりだとか、通信業界だったりだとか、そういった風な業界別にわかれているチームにアサインされるというパターンです。

なので、このパワポマニアさんですと、そのインダストリーカットの中でも製造業界に特化をして課題解決をしていくチームに入っているというパターンですね。


一方で、もう一つソリューションカット、これファームによってはオファリングカットとかって言ったりするんですけども、どういうサービスを提供するのかっていうところでチームが分かれているところございます。

例えば、DX、デジタルトランスフォーメーションだったりだとか、業務効率化だったりだとか、組織人事だったりとか、様々な案件があるというような形ですね。


これですね、やっぱり大体入ったチームによって、どんな案件に従事をしていくかというのは、一定やはり制約がかかってきます

製造業界のチームに入った方は、このパワポマニアさんのように、案件自体は業務効率化とかシステム案件とか、トピックは毎回毎回変わる可能性があります。

一方で、向き合う顧客が製造業界っていうところは、一定という感じです。

では、ソリューションカットのチームに入ると、やる内容としては、システム案件・システム導入だとか業務効率化だったりだとか一定なんですが、向き合う業界やクライアントといったものが毎回毎回変わっていくっていう感じです。


元のところに戻りますと、なぜコンサルtoコンサルの転職が多いかというと、こういったですね、自分自身の望むキャリアとファームのアサインの方向性がずれてきたときに、社内で交渉しちゃうよりも、やっぱり売り手市場なので、転職して別のファームに行って条件を整えてしまった方が手っ取り早いという側面があるんですね。

なんなら即戦力としてみなされるので、年収も100万200万上がりますと、さらにアサインされるような自分の希望条件、どういう案件をやっていきたいかっていうところの願いもかなう。願ったり叶ったりですよね。

なので、コンサルからコンサルに転々として自分自身を高く売る、というキャリアは一定あるという感じです。


ただ、コンサルティングファーム、皆さんもイメージがあるように、やっぱり労働改革が進んでいるとはいえ、一定仕事には注力をする業界でございます。

なので、一生この業界にいるイメージは湧かないな、やっぱり事業会社に行きたいな、転職で入ってきてる人にとっては事業会社に戻りたいな、という風に途中でコンサルのキャリアを辞めるという意思決定をされる方々もいらっしゃいます。

そういう方々が、いわゆるクライアントサイドである大手事業会社だったりですとか、今これから伸びていくようなベンチャー企業に転職をするという形で、事業会社入っていくというパターンです。


これがポストコンサルの転職の幅という形になっております。






コンサルに入ったからといって、専門性は身につかない


ちょっといろいろとワーッと最初話してしまったんですけれども、元のパワポマニアさんのお悩みに戻ってみると、パワポマニアさん、いろんな案件をやってきたけれども、明確な自分のスキルタグがないというところが、キャリアの不安点を感じていらっしゃるというお話でした。

これもしかすると、コンサルで働いたことがない人、コンサル業界以外で働いている人からすると、「スキルタグなんてコンサルタントの方がいっぱい持っているでしょと、専門性の塊じゃないの」という風に思う方いらっしゃると思います。


いや実はこれパワポマニアさんが正しくてですね、「コンサルは専門性が身につく」っていうのは半分正解で半分誤りです。


これコンサルで働いてきた方々、うちの会社にもいますし、あとはこれまで転職市場でたくさんお会いしてきたんですけれども、やっぱり一番身につくスキルは、ポータブルスキルなんですね。

どこの会社に行っても通用する汎用性が高いスキルセットが身につくというのが実態です。

それが、例えばコンサルでイメージがしやすいロジカルシンキングだったりですとか、もしくはプロジェクトマネジメントだったりだとか、もしくは資料作成能力、パワポを作るエクセル叩くとか、そういったような資料作成能力っていったような、どこの業界でも活かせるような力が身に付くことが、コンサルキャリアが人気な理由の一つとなっております。


では、専門性って何が身につくのっていうところなんですが、これはですね、アサインされるプロジェクト次第なんですね。プロジェクトへの依存度が高いです。

なので、製造業界のプロジェクトにずっとアサインされてきましたっていう方だと、その方のスキルタグは、製造業界向き合いといいますか、製造業界の内部がわかるという風なスキルタグになります。

で、もっと細分化していくと、製造業界の中でも業務効率化とか、製造業界の中でも自動車業界で、さらにはこのサプライチェーンマネジメントの中のシステム導入、っていった風な、結構ですね、狭い専門性という形になってしまいます


なので実は元コンサルの方々が転職活動をすると、職務経歴書のどこが見られるかっていうと、もちろん在籍しているファームの名前といったものが見られるんですけども、そのファームとかでどんな案件をやってきたのかっていうところが細部まで見られ、それが今回のポジションと一致しているのかというところが比較されるというようなところなんです。


なので、もしかすると皆さんからはコンサルティングファーム、コンサルタントっていう仕事って、幅広い経験が積めて専門性を身についてすごく華々しいというイメージがあるかもしれないんですが、実態としては、必ずしも高い高い専門性を持っている仕事ではないというのが実態という風になっております。

やっぱりこの事業会社と比較をした際には、この特定の業界の特定の業務について長年やっていくっていう風な、深いキャリアというよりは、浅く広く、あらゆる業界あらゆる案件を渡り歩いていくというところになるので、一種、どこの業界でも活かせるようなポータブルスキルは身に付くが、特定業界・特定案件において強く発揮できるような専門性は身につきづらい業界・仕事なのかもしれませんね。






これまでの経験からキャリアタグの方向性を整理する


こういった場合に、キャリアの考え方についてなんですけども、まずは棚卸が重要です。


自分はこれまでの案件の中でどういった業務に携わってきたのか、お客様のどういった課題を解決してきたのか、その中で自分がどんな知識・経験を積んできたのか、ということを棚卸すると。

その経験の中でも、おそらく生かしたいもの・伸ばしていきたいものと、捨てていいもの・ここはもう別に力を身につけたいものではないなというものが、分かれてくるかと思います。


その中で、自身が持っているスキルタグの中でも今後も伸ばしていきたいもの、そして伸ばしていかなくていいもの、なんなら、今の会社では得られないけど新しく身につけたいスキルタグって何なのか、ということを整理をされた上で、その先の選択肢として、例えばコンサルのファームを変えてアサインチェンジでそれは代替できるのか、それともやっぱり事業会社サイドに行って特定領域にコミットしないと得られない力なのか、ということを整理してみると良いんじゃないかなというふうに思っております。


「いやそんなこと言っても他社ではどんな仕事できるかわかんないよ」と、そして「自分の仕事を一人で棚卸するのは難しいよ」という方については、こういったエージェントだったりだとか、HR領域・マーケットを知っている方のお力をぜひぜひ借りてみてください。






さいごに


さあ、いかがでしたでしょうか。

このコーナーでは、皆様からのお便りを大募集しています。

詳細欄のURLの部分から、キャリアに関する疑問やお悩みをどしどしとお寄せください。


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それでは、また次のラジオコーナーでお会いしましょう。

さようなら!




ワンキャリアプラス編集部

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