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「自己認識」と「ユニークネスの掛け合わせ」で切り拓く。突き抜けるためのキャリア戦略|100 HER vol.1

女性活躍が広く語られるようになった今も、経営の意思決定やビジネスの表舞台に立つ女性は、いまだ多くはありません。


「バリキャリ」として1人で戦うことだけが道ではなく、成果を出しながら自分らしいキャリアを切り拓く女性たちが、今まさに各所で奮闘しています。


『100 HER(ハンドレッド・ハー)― 100人100通りの女性たち』では、そんな女性たちのキャリア戦略や仕事術、生き方を紹介します。キャリアに前向きに向き合うすべての人に、何か一つでもヒントが届けば嬉しい。そんな思いから 「Project:F(プロジェクトエフ)」とワンキャリア転職が立ち上げた連載です。


第1回では、「Project:F」発起人でSworkers代表の坡山里帆さん(通称:はやまり。)と、ワンキャリア転職 シニアマネージャー・石川広華のキャリア戦略・仕事術に迫ります。






サイバーエージェントでVCとして働いた後、起業。変わらぬ「人」への想い


石川:まずは、はやまりさんの自己紹介をお願いします。


はやまり。: 私は今、3期目のスタートアップ「Sworkers(スワーカーズ)」の代表をしています。学生時代から漠然と起業に興味があったのですが、まずは事業を創る経験を積みたいと考え、新卒ではサイバーエージェントに入社しました。


ABEMAの開発局で1年半ほど経験を積んだ後、サイバーエージェント社長室投資戦略本部(通称:藤田ファンド)の担当者になりました。そこでベンチャーキャピタリスト(VC)として約4年半、20社ほどのスタートアップに投資した経験から、「スタートアップに挑む人を一人でも増やしたい」という思いが強くなり、スタートアップ企業への転職支援を行うSworkersを創業しました。


現在は、数多くの方とキャリアについて話すなかで、女性を中心にライフイベントが要因で新たな挑戦や仕事に没頭することが困難になり、望まない選択肢をとる女性が多いことを知りました。


このことから、女性がルールを課される側ではなく、ルールメイカーとして活躍できる組織を増やしたいという想いを強くし、Project:Fを立ち上げ、キャリア・起業支援に取り組んでいます。




石川:学生時代から起業に興味を持っていたんですね。起業の中で、スタートアップのキャリア支援という領域を選ばれたのはなぜでしょう。


はやまり。:スタートアップにいる人たちが好き」という気持ちがキャリアの原点にあります。

まだ世の中に価値が認められていなくても、自分たちが信じる未来に向かって熱中し、もがきながらも前に進もうとする姿に強く惹かれます。学生時代に漫画『インベスターZ』を4回も読み返すほど、未来を創る仕事や人が好きでした。


人事職に興味を持っていた時期もあるのですが、興味を持った理由は人事が「その人の才能や情熱をどうすれば最大化できるか」という意思決定に関われる仕事だからです。会社が非連続な成長を遂げる鍵は、いつだって「人」の熱量だと思っています。






3つのユニークネスの掛け合わせで、代替不可能な「レアキャラ」を狙う


石川:サイバーエージェントに新卒入社後、藤田ファンドに抜擢されるというご経験はかなりレアだと思います。どのようなキャリア戦略があったんでしょうか。


はやまり。:私は「ユニークなことの掛け合わせ」で自分の価値を高めることをキャリア戦略の軸にしてきました。

何か一つの分野でトップになるのは難しくても、3つくらいのユニークな経験やスキルを組み合わせれば、代替不可能な「レアキャラ」になれると考えています。



例えば、私の経歴も「メガベンチャー(サイバーエージェント)での新規事業(AbemaTV)立ち上げ」×「藤田ファンドでの投資経験」×「人材領域での起業」という掛け合わせです。VCから人材系の事業を立ち上げる人はそれほど多くないので、あえてそのポジショニングを選びました。


石川:その戦略はいつ頃から意識されていたんですか?


はやまり。:学生時代に長期インターンをしていた面白法人カヤックでの経験が原点です。代表をはじめ、本当に個性的で面白い人たちの集まりで、「この中でその他大勢になったら終わりだ。自分だけの武器を持たないと埋もれてしまう」と強烈に感じ、自分なりの生存戦略を考え始めました。


その後のサイバーエージェントでは「挙手制」の文化が根付いていたので、常にチャンスを掴めるよう準備していました。新規事業コンテストに応募したり、社内SNSや日報で自分の考えを積極的に発信したり。


「いつでもReadyです(準備できている)」という状態を作り、ボールが飛んできたらすぐに手を挙げられるようにしていたんです。あわせて「初めてのことに絶対ビビらない」ということも意識しています。


石川:はやまりさんと言えば「はやまりさんが話せば皆んなが耳を傾ける」というイメージがあって、人を動かせる才能がおありだと思っています。この点について、何か意識していることはありますか?


はやまり。:表と裏を作っていない、ということは言えるかもしれません。小さい話だと、例えば私はSNSの裏アカウントは持っていないんですよ。どんなシーンでも、自分が思っている本音だけを言うことは常に心がけていて、嘘がなく本気の言葉だからこそ周りの方も真摯に受け止めてくださるんだと思います。







まずは「仕事を選べる立場」を目指す。強みを活かすためのキャリア戦略


はやまり。:ここからは石川さんについても教えてください。まずは改めて自己紹介をお願いします。


石川: 私は新潟で18年間育ち、京都大学法学部を卒業後、新卒ではマッキンゼーに入社しました。マッキンゼーには3年間勤めた中で、多岐にわたるプロジェクトに従事する傍ら、新卒社員のオンボーディングやソーシャルリスポンシビリティ活動などコミッティー活動にも積極的に参加していました。


その後2022年にワンキャリアに転職しています。実は学生時代にワンキャリアで長期インターンをしていて、「出戻り」という形での入社になります。現在は事業計画の策定からコンテンツ、マーケティング、セールスまで、事業サイドを幅広くカバーしています。




はやまり。:石川さんは、ワンキャリアへ転職後入社9ヶ月・25歳の時に執行役員一つ手前の現在のポジションに登用されているそうですね。早期抜擢と現在の管掌領域の広さがキャリアとして特徴的ですが、これまでキャリア形成においてどんなことを意識してきたんですか?


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ワンキャリア転職編集部

次のキャリアが見える転職サイト「ワンキャリア転職」の編集・リサーチチームです。 ▼公式X:https://x.com/ocTenshoku

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