デジタル変革(DX)の加速により、ITコンサルタントへの需要が急速に高まっています。高い年収と専門性を兼ね備えるこの職種は、キャリアアップを目指す若手ビジネスパーソンにとって魅力的な転職先の一つと言えます。
しかし「未経験からでも転職できるのか」「どのようなスキルが必要なのか」といった疑問を持つ方も多いでしょう。本記事では、ワンキャリア転職に集まる250件以上の転職体験談をもとに、未経験からITコンサルタントへ転職するための実態を詳しく解説します。
1.そもそもITコンサルタントとは?
1-1. ITコンサルタントの定義と役割
ITコンサルタントとは、企業や組織が抱える経営課題や業務課題を、ITの力を活用して解決するための専門的支援を行う職種です。
単なるシステム導入支援にとどまらず、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進、業務効率化・自動化、コスト削減・リスク低減、顧客体験(CX)向上、新規事業・サービス開発といった目的で幅広く活用されています。
ITコンサルタントは、技術と経営の橋渡し役として、クライアントの真の課題を見抜き、最適なソリューションを提供する専門家といえるでしょう。
1-2. 具体的なプロジェクトの流れ
ITコンサルティングプロジェクトは、一般的に以下のような段階的なフローで進行します。
1. 現状把握・課題抽出
クライアント企業の経営・業務・ITの現状について徹底的なヒアリングを実施し、KPI(重要業績評価指標)や業務フロー、システム構成の可視化を行い、現状(As-Is)の把握に努めます。
2. 構想策定・To-Be設計
特定した課題に対する解決方針を立案し、DX構想やBPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)方針の策定、あるべき業務プロセス・システム像の設計を行います。
3. 要件定義・システム設計
ユーザー要件の深掘りを業務部門との協働により実施し、システム要件への落とし込み(機能要件・非機能要件)を行います。
4. 開発・テスト・移行支援
開発ベンダーとの折衝・進捗管理(PMO)、テスト計画・移行計画の立案と支援、ユーザートレーニング・教育コンテンツの整備を担当します。
5. 運用・改善
本番稼働後のモニタリング、利用状況の分析・改善提案、データ活用・追加開発の支援、内製化・自走化に向けた支援を行います。
▼ITコンサルの仕事内容については、以下の記事で詳しく解説しています
2. 未経験からITコンサルへ転職できるのか?データをもとに解説
2-1. 転職は十分に可能
結論から述べると、未経験からITコンサルタントへの転職は十分に可能です。
ワンキャリア転職に集まるITコンサルタント職への転職体験談全278件のデータによると、転職前の出身業界を見ると、同業界であるコンサルからの転職は全体の約15%に留まり、残りはIT/SIer、通信、メーカー、金融といった異業種からの転職事例が
大半を占めていました。
つまり、全体の約85%が異業種からの未経験転職となります。このデータからも、ITコンサルタントへの転職は未経験者にも門戸が開かれていることが明らかです。
2-2. ITコンサル転職経験者の前職の傾向
ワンキャリア転職に集まる、ITコンサルタント未経験の転職事例をみると、前職の業界については以下のような傾向が見られます。
さらに・・・
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