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トヨタとホンダ|決算・年収・社風を徹底比較【2025年最新】

トヨタ自動車(以下、トヨタ)と本田技研工業(以下、ホンダ)は、ともに日本の自動車産業を代表するグローバルメーカーですが、その事業戦略や社風には違いが存在します。転職市場でもよく比較される2社ですが、実際のところ、どちらが自分にフィットするのでしょうか。


本記事では、両社の最新決算とワンキャリア転職に寄せられた多数のクチコミから、数字とカルチャーを徹底的に比較。転職を考えるあなたが「どちらの会社が自分に合っているのか」を見極めるための判断材料を提供します。


目次



1:数字で見る、トヨタとホンダの「今」──2025年最新決算の比較


まず、両社の経営状況を客観的な数字から比較します。事業の成長性や収益構造、未来への投資姿勢から、それぞれの「今」の姿を明らかにします。


1-1:トヨタとホンダ|売上・営業利益・営業利益率の比較


トヨタ

ホンダ

対象決算期

2026年3月期 第1四半期

2026年3月期 第1四半期

売上高(四半期)

12兆2,533億円

(前年比+4,154億円)

5兆3,402億円

(前年比 △645億円)

営業利益

1兆1,661億円

(前年比 △1,423億円)

2,441億円

(前年比 △2,405億円)

営業利益率

9.5%

(前年比 △1.6pt)

4.6%

(前年比 △4.4pt)

(出典)トヨタ2026年3月期決算ホンダ2026年3月期最新決算

※両社ともIFRS基準を採用。トヨタの「営業収益」とホンダの「売上収益」は範囲が完全には一致しないが、本比較では同一指標として扱う


2026年3月期第1四半期の実績を見ると、売上収益はトヨタが12兆2,533億円、ホンダが5兆3,402億円と、トヨタが倍以上の規模を誇ります。


営業利益においても、トヨタが1兆1,661億円(営業利益率9.5%)、ホンダが2,441億円(同4.6%)と、トヨタが規模・利益率ともに大きく上回っています。


最新決算では、両社ともに米国関税の影響を受けるなど厳しい外部環境にありますが、事業規模、利益額、利益率のいずれにおいてもトヨタがホンダを上回っており、より強い収益基盤を持っていることがうかがえます。




1-2:トヨタとホンダ|収益構造の特徴比較


両社の収益源の特徴を見てみましょう。


ホンダの2026年3月期第1四半期の営業利益は、二輪事業が1,890億円、金融サービス事業が850億円である一方、四輪事業は296億円の損失を計上しました。この期間は、好調な二輪事業が全体利益を下支えする構図が鮮明です。

一方、トヨタの同期間の所在地別営業利益では、日本が6,434億円、アジアが2,207億円、欧州が974億円と主要地域で黒字を確保。


北米は関税影響により636億円の赤字でしたが、他地域や金融事業の利益が損失を一定程度カバーしています。また、金融セグメントでも1,880億円の営業利益を稼ぎ出しており、自動車以外にも大きな収益源を持っていることが強みです。


ホンダが二輪事業という強力な収益源に支えられているのに対し、トヨタは地域的にも事業的にも幅広く収益を確保しており、安定性の面で優位性があると言えるでしょう。




1-3:トヨタとホンダ|グローバルの販売台数構成比


グローバルな販売台数の構成からは、両社の海外戦略の違いがうかがえます。


トヨタの前期(2025年3月期)の連結販売台数の地域構成比は、北米が全体の29%と最大ですが、日本21%、アジア20%、その他地域18%、欧州13%と、特定の地域に偏ることなく、バランスの取れたグローバル展開を実現しています。


一方、ホンダの2025年3月期のグループ販売台数の地域構成比を見ると、四輪事業では北米が45%、アジアが32%と、やや北米・アジア市場への依存度の高さが見受けられます。また、二輪事業においてはアジア市場が全体の85%と圧倒的なシェアを占めており、事業ごとに主要市場が明確に分かれています。


トヨタは販売地域の分散によって地域要因による業績変動をある程度抑えられる一方、ホンダは北米やアジア市場の動向が業績に与える影響が大きくなる可能性があります。






1-4:トヨタとホンダ|中期視点でみた成長ストーリーの違い


両社が描く未来の姿にも、それぞれの個性が表れています。


トヨタは、2026年3月期の営業利益見通しを3.2兆円としています。厳しい外部環境の中でも人への投資や将来への種まきといった総合投資を拡大し、「もっといいクルマづくり」を通じて「モビリティカンパニー」への変革を進めると掲げています。これは、単なる自動車メーカーにとどまらない、より広い事業領域への展開を視野に入れた成長戦略です。


ホンダは、2026年3月期の営業利益見通しを7,000億円へと上方修正しました。第1四半期決算では、米国でのEV販売やラインナップ見直しに伴う一過性費用を計上しましたが、北米を中心に販売は堅調です。中期的には、知能化技術とハイブリッド車

の拡充を軸に収益基盤を強化しつつ、将来のEV展開に備える方針です。


「モビリティカンパニー」という壮大なビジョンを掲げ、多角的な変革に挑むトヨタ。電動化を軸に、足元の強みを活かしながら着実な成長を目指すホンダ。働く人にとっては、トヨタでは多様な領域での挑戦、ホンダでは環境技術の深化という異なる成長機会が見出せるかもしれません。


(参考)CONTENTS トヨタ自動車 統合報告書 20242025 ビジネスアップデート 説明概要 | Honda 企業情報サイト






2:クチコミで見る、トヨタとホンダの「内側」──働く人の声から見えた違い


決算データから見えてきた事業戦略の違いは、働く環境やカルチャーにどう反映されているのでしょうか。ここからは、ワンキャリア転職に寄せられたクチコミから、「実際どうなのか」「自分に合っているのはどちらか」を探っていきます。


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ワンキャリア転職 編集部

井口 祥子

一橋大学卒業後、新卒では大手人材系企業に入社し法人営業を経験。その後、就活プラットフォームを運営する人材ベンチャーに入社。学生の就職支援に携わった後、スタートアップ、大企業、コンサルティングファーム等の採用ブランディング記事の企画・編集・執筆を手掛ける。2022年よりワンキャリア入社。ワンキャリア転職にて社会人向けのキャリア支援やコンテンツ企画・編集に携わる。

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