本記事では、ONE CAREER PLUSの独自調査をもとに、以下についてまとめています。
・電子・電気機器・精密機器メーカー各社のうち、最速で1,000万を実現できる企業はどこなのか?年次別の年収テーブルや、評価制度の特徴、高評価を得る人に共通していることとは?
・電子・電気機器・精密機器メーカー未経験でも間口が広い企業、転職に有利な業界や経験など、各社のキャリア入社者の傾向まとめ (実例データあり)
・三菱電機への転職成功者のクチコミから紐解く選考対策
1. 最速1,000万はどこ?電子・電気機器・精密機器メーカーの年収まとめ
ここからは、電子・電気機器・精密機器メーカー4社の年収テーブルや高評価を獲得する人の特徴を解説します。
【本記事内で解説する電子・電気機器・精密機器メーカー】
・キーエンス
・三菱電機
・東京エレクトロン
・村田製作所
1-a. キーエンス
●事業内容
キーエンスは、ファクトリー・オートメーション(FA)の総合メーカーです。
1974年の会社設立以来、今まで世の中になかった商品の提供を通じて、お客様の課題を解決すること、新しい価値を生み出し続けること、にこだわり続けてきました。
現在ではFA用センサをはじめとする付加価値の高い商品が、自動車・半導体・電子・電気機器・通信・機械・化学・薬品・食品など幅広い業界で採用され、海外においても1985年のアメリカ現地法人設立を皮切りに世界46ヵ国250拠点から35万社のものづくりに貢献しています。
注目すべきはキーエンスが新たに生み出す商品の約7割が「世界発」「業界初」であることです。このことから、キーエンスが常に変化する潜在的ニーズを捉え、革新的な商品を生み出しつづけていることが分かります。
【参考資料】
●キーエンスの等級(役職)・年代・職種別年収まとめ
キーエンスには大きく分けて7段階のグレードが存在し、それぞれのグレードに応じた年収が設定されています。
年収はベース給与(5Bグレードまではベース給与に見込み残業代が含まれる)と賞与で構成されますが、賞与の割合が大きくなっています。さらに、役職がつくと役職手当が上乗せされ、年収がさらに増加します。
キャリア入社の場合、4Bや5Bグレードからスタートすることが一般的です。特に20代後半から30代の営業経験を持つ人材が多く入社しています。4Bから5Bへの昇格は最短で5年目ですが、ここからは評価次第でばらつきが大きくなります。年次を重ねれば5Bまでは上がれるものの、それ以降の昇格は実力主義の度合いが強くなります。
キーエンスは国内企業の中でも平均年収が高いことで知られており、キャリア入社した時点で年収1,000万に達するケースも多くあります。
キーエンスの評価基準・評価フロー
【評価の流れ】
キーエンスの評価回数は社員のグレードによって異なります。2Bから4Bのグレードでは年に1回の評価が行われ、5B以上のグレードでは年に2回の評価が実施されます。評価項目は「成果評価」と「アクション評価」の大きく二つに分かれています。
成果評価では、同じ事業部、担当商品が同じ、同じ等級の中でのランキングが見られ、「売上」、「過去最高額からの伸び率」、「3年平均からの伸び」といった項目が評価されます。これらの評価項目は毎年ほぼ変わりません。
一方、アクション評価では、成果創出までのプロセスを定量的に設定します。プロセス指標は事業部(取り扱う商品)によって違いがありますが、例えば架電数、架電時間、訪問数といった項目が8つ程度設定されます。この評価項目は毎年変わります。
期末には、成果評価とアクション評価を振り返り、7段階(U、A、B、C、D、E、Z)で最終評点がつけられます。最高評価のUと最低評価のZはほとんどつかないため、実際の評価はAからEまでの範囲で行われます。評価は同じ事業部、担当製品、同じグレードの中で正規分布するように相対調整が行われます。
【賞与の決定ロジック】
キーエンスの賞与は大きく3つに分かれており、年4回支給されます。このうち、年2回は等級で固定額が支給され、残りの2回は等級の固定基準額に個人評価の評点による係数が掛け合わされて決定されます。個人評価による係数は1.2倍から0.8倍の範囲で、ほとんどの社員が1.1倍から0.9倍に収まるため、評価の評点によるボーナス金額の個人差は大きくありません。
さらに、毎月支給される業績連動賞与もあります。これは等級に応じて配分され、個人評価はほとんど関係ありません。
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