記事画像

三菱UFJ銀行の初任給|クチコミとコース別採用から読み解く実態

三菱UFJ銀行の初任給は、2026年度実績において大卒で30万円へと引き上げられたことが公表されています。これは人材獲得・人的資本強化の流れの中で確認できる動きです。


ただし、この金額には「シニアライフプラン支援金」が含まれており、基本月額とは別立ての設計となっている点に留意が必要です。さらに銀行本体では9つの職種コース制を採用しており、シニア人材の活躍支援に関する制度改定といった、長期的なキャリア形成を見据えた取り組みも進められていることがうかがえます。


本記事では、公式情報に基づく初任給の実額から、社員のクチコミ等で確認できるキャリア形成の流れまで、転職を検討する際の参考となる情報を整理します。



目次




三菱UFJ銀行の基本情報と初任給の全体像


MUFG(三菱UFJフィナンシャル・グループ)と三菱UFJ銀行の位置づけ


三菱UFJ銀行は、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の中核をなす商業銀行です。


MUFGは銀行本体、信託銀行、証券会社(三菱UFJモルガン・スタンレー証券)、ニコス、リサーチ&コンサルティング、アセットマネジメントなど多数のグループ会社を束ねる金融コングロマリットですが、初任給や採用制度は各社ごとに独立して設計されている傾向があります。


本記事では、中途転職検討層の関心の高い銀行本体に焦点を絞って解説します。



9つの職種コース制の全体像


三菱UFJ銀行の新卒採用は、応募段階でコースを選択する「職種コース別採用」を採用しています。


公式採用サイトによれば、コースは大きく分けてオープンコース、グローバルコース、カスタマーサービス(CS)コース、トレードビジネスコース、フィナンシャル・エンジニアリング(FE)コース、戦略財務コース、システム・デジタル(SD)コース、ウェルスマネジメント(WM)コース、グローバル・マーケッツ(GM)コースの9系統に整理されます。


さらに、勤務地区分として「全国グローバル」「国内ブロック・本部」「転居を伴う異動はない」の3種類が設けられており、コースと勤務地の組み合わせによって、配属先や働き方の違いが生じます。中途転職検討層にとっても、自分がどのコースに近いキャリアを積んできたかを整理することが、初任給と将来年収を読み解く一助になりそうです。



銀行本体・信託銀行・証券会社が独立採用している構造


MUFGは銀行本体、信託銀行、証券会社がそれぞれ独立して採用活動を行っていることが確認できます。信託・証券・アセットマネジメント等の関連会社の初任給や人事制度は本記事の対象外です。


本記事では、公式の採用情報に基づき銀行本体の情報に絞って整理しています。関連会社の給与情報と混同しないよう、応募検討時は銀行本体か関連会社かを改めて確認することが良さそうです。





2026年度実績に見る初任給30万円の内訳


初任給の学歴別区分――博士33万、修士31万、大卒30万、短大卒29万


公式採用サイトによれば、初任給は博士33万円、修士31万円、大卒30万円、短大卒29万円などの区分で整理されていることが確認できます。初任給水準が引き上げられていることが確認できます。



「基本月額27万+諸手当(シニアライフプラン支援金)3万」の内訳


見落としやすいのが、この30万円という数字の内訳です。マイナビ2027の記載では、大卒30万円は「基本月額27万+シニアライフプラン支援金3万」で構成されています。シニアライフプラン支援金は基本月額とは別建ての手当で、将来の生活設計を支援する目的で設定されている諸手当です。


公式情報によると、給与テーブル上の「基本月額」は27万円です。この基本月額が昇給や賞与、退職金計算のベースとなるかは、給与比較時の確認ポイントになります。初任給の総額と基本月額の間には3万円の差があるため、転職検討層はこの点を踏まえて現在の給与水準と比較するのが良さそうです。



固定残業制度なしの給与設計


三菱UFJ銀行の公式採用情報においても、固定残業制度は導入されていないことが確認できます。

クチコミ上では、残業時間によって支給額に差が出るという声があります。





9コース制と初任給の見方


オープンコース/グローバルコースの初任給水準


9コースの中でも代表的なコースとして挙げられるのはオープンコースとグローバルコースです。学歴別区分に基づいて整理されており、グローバルコースは全国・海外への異動が前提となり、海外赴任時の手当や住居関連制度は、応募・配属時の確認ポイントになります。

オープンコースは国内での幅広い経験を積む位置づけで、勤務地区分によって異動範囲や働き方が変わります。



戦略財務・GM・WM等の専門コース


戦略財務コース、グローバル・マーケッツ(GM)コース、ウェルスマネジメント(WM)コース等は、応募段階から特定領域の専門性を志向する採用枠です。社員は、初任給まわりの処遇構造について次のように語っています。


日本を代表する大企業であることから、公表されないような福利厚生や待遇面でのアップサイドを期待していた。
三菱UFJ銀行/ソリューション本部/新卒


総合職なら全員一斉に昇格する制度だったが度重なる人事制度改定により年功序列ではなくなってきたこと。
三菱UFJ銀行/市場部門/新卒


社員の体験談によれば、コース選択がその後のキャリア形成に影響を与える可能性があるといった傾向も伺えます。



勤務地区分3種類と初任給の関係


勤務地区分は「全国グローバル」「国内ブロック・本部」「転居を伴う異動はない」の3種類です。国内ブロック・本部は地域ブロック内および本部への異動が想定され、異動範囲や働き方の違いを確認するとよいでしょう。





3年目・5年目・10年目の年収カーブと平均年収856万円をどう見るか


入社3〜5年目の推移――一般社員→調査役への昇格タイミング


3〜5年目の年収は、部署と残業時間によって幅があります。営業店で2023年に新卒入社した社員は、昇格制度の実感を次のように語っています。


役職に上がれれば給料が大幅に増えるが、最近は役職に上がるのに支店長、部店長の推薦に寄るところが多く、上がらない人が増えてきた。後輩の方が先に役職に上がるケースもあり、公平な評価ではないと感じる。
三菱UFJ銀行/営業店/新卒


支店で2023年に新卒入社した社員も、評価制度の実感を次のように述べています。


年収の上り幅や支給額は入社前と後で認識に相違なかった。評価のされ方としてはプロセスより結果を重視する傾向にあると感じる。そこは入社前とのギャップであった。
三菱UFJ銀行/支店/新卒


法人RMで2022年に新卒入社した社員は、調査役昇格前後の年収変化について次のように整理しています。


入社前は、調査役に上がるまではあまり年収が変わらないという認識であった。調査役に上がると年収が一気に上がるというイメージを持っていた。
三菱UFJ銀行/法人RM/新卒


クチコミ上では、3〜5年目のあいだは基本月額の上昇が緩やかで、調査役昇格が年収上昇の大きな分岐点になるとの見方が確認できます。


入社6〜10年目の昇格分岐と1,000万円到達年次


クチコミ上では、調査役昇格や担当業務によって年収に差が出るという声があります。営業本部で2021年に新卒入社した社員は、入社前に「30歳で年収1,000万円に到達するという声」に魅力を感じていたと語っていますが、実際の到達年齢はコースや配属部署によって幅があります。


ソリューションプロダクツ部で2021年に新卒入社した社員は、次のように整理しています。


年収はそこそこ上がると思ったが、正直メーカーより低い。またボーナスも業績連動でないため、どんなに業績が良くても期待はできない
三菱UFJ銀行/ソリューションプロダクツ部/新卒


同社員は入社前後のギャップとして、評価が部の業績と個人のパフォーマンスの2つに分かれ、部の業績はボーナス、個人のパフォーマンスは職務ポジションに紐付いていると解説しています。評価制度の変化を感じている社員の声もあります。


営業本部で2016年に新卒入社した社員は、昇進機会の実態を次のように語っています。


・年功序列の会社だと思って入社しましたが概ねその通りでした ・一度昇進の機会を逃すとかなり昇進するまで苦労する印象
三菱UFJ銀行/営業本部/新卒


同社員は「何をやっているかよりどこの部署にいるかで昇進できるかどうかが決まり200万円くらい差が出る」とも述べており、6〜10年目の年収において所属部署が影響するという見方があるという声があります。



平均年収856万円(有価証券報告書ベース)への到達見通し


有価証券報告書によると、三菱UFJ銀行の平均年収は856万円(直近開示)です。クチコミ上では、10〜15年目前後が一つの目安として語られる事例があります。個人のパフォーマンスや所属部署によって到達タイミングは変動する可能性がある点に留意が必要です。





賞与・住宅補助・福利厚生の実態


賞与年2回(6月・12月)の水準感


賞与は年2回、6月と12月に支給されます。ワンキャリアに寄せられた社員のクチコミによると、若手一般社員の賞与については、年間で100万〜150万円程度という事例がクチコミ上で見受けられます。調査役以上で年間200万円を超える事例も確認できるようです。



独身寮制度と家賃補助の条件


若手向けの独身寮や家賃補助に関する声もクチコミ上で見られます。法人ウェルスで2022年に新卒入社した社員は、寮制度と福利厚生の実感を次のように語っています。


日系大手企業として福利厚生は充実している。 寮制度があり、1-2万円程度で一人暮らしができるのでお金は貯まる。(友人を部屋に入れることはできないのでその点は不便。) ベネフィットポイントは70000円分もらえる。
三菱UFJ銀行/法人ウェルス/新卒


家賃1〜2万円で一人暮らしができる寮制度は、若手期の家計面で助けになるという声があります。ただし、家族形成後は住居費負担が変わるという声があります。

営業本部で2016年に新卒入社した社員は、住宅補助を含む福利厚生について「福利厚生は基本的なものは揃ってます」と述べています。クチコミ上では、若手期の寮制度は魅力的な一方、中堅以降の家賃補助は限定的という実感があるという声があります。


カフェテリアプラン


福利厚生のカフェテリアプランなどで年間7万円程度のサポートがあるのは良いところ。特に若いうちは年収は高くないので、代理などへの昇格時までは辛抱する必要あり。
三菱UFJ銀行/R&C部門/新卒


クチコミ上では、カフェテリアポイントや持株会補助、資格取得報奨金として高額な支給があるという声もあります。






シニア人材の活躍支援に関する制度改定と長期キャリア設計


定年延長を含む制度改定の含意


三菱UFJ銀行では、シニア人材の活躍支援に関する制度改定を進めていることがうかがえます。長期にわたり活躍し続けられる環境整備の一環として示されています。中途転職検討層にとっても、40代・50代以降の長期的な働き方や処遇を確認する材料になりそうです。



定年延長による長期的な報酬設計への影響


定年年齢の引き上げに関する取り組みは、生涯年収を考えるうえで確認ポイントになりそうです。長く働く前提で報酬・役職の見通しを確認しやすくなる可能性があります。



「入社後30年キャリア」で総報酬の確認ポイントとなる道筋


長期キャリア設計を実感として語るのが、経営企画部で2004年に新卒入社した社員です。クチコミ情報では、部長クラスで年収2,000万円に到達している事例が確認できます。


2004年に三菱UFJ銀行への入社を考えていたとき、私は年収や評価制度に大きな魅力を感じていました。 当時は、メガバンクとして国内トップクラスの安定感があり、年次に応じた昇給・昇格制度が明確であることが特に印象的でした。 新卒で入社した初年度の給与は決して高くはありませんでしたが、キャリアモデルが公表されており、将来の収入が長期的に見通せる点に安心感を覚えました。
三菱UFJ銀行/経営企画部/新卒


同社員は入社検討アドバイスとして「入社後は、ボーナスや株式報酬(ESOPやRSU)が年収の大きな部分を占めるケースがあります。これらは上位職や条件付きで支給されることが多く、即効性は限定的です」と述べており、上位職に到達した後の株式報酬を含めた総報酬を考えるうえで確認ポイントになりそうです。



中途入社者の昇格タイミングと長期キャリア設計


ITRDで2018年に新卒入社した社員は、ジョブチャレンジ制度について整理しています。


社内公募・チャレンジ制度 希望部署への応募が可能な社内公募制度(ジョブチャレンジ)が整備され、本人のキャリア志向・適性に応じて"自らキャリアを獲得する"文化が強まっています。 具体的には、上期に"異動型"、下期に"体験型"という流れを設けて、異動前に業務体験しながら判断できるような仕組みもあります。
三菱UFJ銀行/ITRD/新卒


クチコミ上では、社内公募制度に関する言及もあります。40代以降の入社でも、長期的な働き方や処遇を確認する材料になりそうです。シニア層の活躍を支援する制度改定と組み合わせることで、長期的なキャリア設計が可能になるとの見方があります。





中途転職検討層への3つの示唆


示唆(1) 初任給の額面だけでなく「基本月額+昇格タイミング」が確認ポイント

初任給30万円の内訳において、昇給・賞与・退職金のベースとなる基本月額の水準を確認することが大切です。中途採用の給与提示を受ける際は、額面総額だけでなく基本月額の水準と想定される昇格タイミングを確認しておくことが良さそうです。


M&Aアドバイザリー領域で2012年に新卒入社した社員は、昇格分岐点の重要性を次のように整理しています。


新卒から給与が段階的に上がって行くこと。30代前半で年収が1000万円を突破すること。
三菱UFJ銀行/M&Aアドバイザリー/新卒


クチコミ上では、30代前半での1,000万円到達は一つの代表的な到達点として語られていますが、中途入社者にとっても、入社後の昇格分岐点をどのタイミングで通過できるかが年収カーブを左右する確認ポイントになりそうです。



示唆(2) 9コース制のうち自分の専門性に合致する領域を検討する


中途採用でも、配属領域や担当業務は確認ポイントになりそうです。クチコミからは、コース選択の重要性を指摘する声も確認できます。


新卒採用においてはコース別採用が進んでいる為、なるべくコース別で内定を狙うべきと考える。 そうでない場合、結果を出さない限りは銀行都合の人事制度に左右されるキャリアになりかねないリスクは承知で入社するべき。(もちろん結果を出せると自信がある場合は関係ない話)
三菱UFJ銀行/JCIB事業本部/新卒


応募前に自身の経験に近い領域を確認しておくと参考になります。自身の専門性を次のキャリアに接続した事例はクチコミでも見られ、今後のキャリアを考える参考になります。



示唆(3) シニア人材活躍支援制度を前提に長期的な設計を組む


シニア人材の活躍支援に関する制度改定により、40代以降の入社でも、長期的な働き方や処遇を確認する材料になりそうです。中途入社の意思決定においては、単年の給与だけでなく、中長期的な役職ラインや報酬設計の見通しを確認しておくことで、判断の精度が高まることが期待されます。





よくある質問(FAQ)


Q:9コースのうち、初任給が最も高いのはどれか?

学歴別の区分(博士33万、修士31万、大卒30万、短大卒29万等)の枠内で検討されることが基本ですが、勤務地区分や海外赴任の有無による手当の加算により、総支給額に差が出る可能性があります。



Q:入社何年目で年収1,000万円に到達するか?


クチコミ上では、専門性の高い部署では30代前半(入社10年前後)での1,000万円到達が一つの目安として挙げられる事例が確認できます。一方で、所属部署や評価によって到達時期は前後する可能性がある点には留意が必要です。



Q:中途入社者の初任給は新卒と同じ水準か?

中途採用の初任給は個別の経験や能力に応じて提示されるため、新卒水準と一律に比較されるものではありませんが、基本月額の水準は一つの目安となり、職務等級等に応じて検討される流れとなっていることがうかがえます。





まとめ|三菱UFJ銀行の初任給を正確に読み解いてキャリア設計する


三菱UFJ銀行の初任給を理解するには、金額の内訳やコース制による配属の仕組みを確認することが一助となります。有価証券報告書等の公的資料や社員のクチコミを総合すると、平均年収856万円という開示水準も、長期的な年収目安を考える際の参考になります。


シニア人材の活躍支援に関する制度改定は、中途入社者にとっても長期キャリアの前提を構成する要素とうかがえます。中長期的な総報酬設計を含めて意思決定することが、長期的な処遇を考えるうえで参考になります。





ワンキャリア転職のご紹介


ワンキャリア転職は「次のキャリアが見える」転職サイトです。これまで可視化されていなかったキャリアに関するクチコミデータが60,000件以上掲載されています。


どの企業からどの企業へ転職したのかという転職体験談や、転職の面接で実際に聞かれた質問がわかる選考体験談、企業ごとの年収や福利厚生に関するクチコミなど、転職時の情報収集から面接対策までワンキャリア転職だけで行うことができます。





また、個別でのキャリア相談も可能です。ワンキャリア転職に集まるキャリアデータを熟知したキャリアアナリストがデータに基づいたキャリアパスの提示や求人のご紹介をいたします。面談にてご自身のキャリアを相談したい方はぜひ、以下よりお申込みください。


ワンキャリア転職編集部

私たちは、6万件超の独自キャリアデータと、日々成長企業・有名企業への転職支援を行う採用コンサルタントチームの現場知見を掛け合わせ、実態に即した情報を発信しています。 また、就活サイト「ワンキャリア」とのデータ連携も行っています。 膨大なデータと転職市場の動向を熟知するプロの視点を活用し、キャリアの意思決定を行うために必要な情報を、確かな根拠に基づきお届けします。

フェーズからキャリア面談を選ぶ

関連タグの人気記事

こちらの記事も読まれています

記事一覧のトップへ