インフラ業界の中でも高い人気を誇る関西電力。伝統ある大手企業であるが故に、新卒社員中心のイメージを持たれがちですが、キャリア採用の数は年々増加しています。
本記事では、2024年に実施した社員への独自インタビューやONE CAREER PLUSに寄せられた5万件以上のクチコミをもとに、関西電力の給与体系や評価制度を解説します。
関西電力ってどんな会社?
関西電力は1951年に設立した、大阪府大阪市に本社を置く電力会社です。売上高は2兆8,682億円 (連結ベース 3兆2,459億円、2015年度)、総資産は7兆4,124億円(連結、2015年度)、従業員数は21,817名(2015年度)となっています。
1軒当たりの停電時間が年間約4分(国内平均: 20分)と、高い電気品質を誇っているのが特徴です。
また、国内の電力会社で初めて、海外発電事業を展開したという特色ももっています。さらに、電力供給以外にも、インターネット接続サービスやホームセキュリティーサービス、介護サービス等の事業を幅広く展開しています。
関西電力のグレード別年収と昇進スピード
以下が、関西電力のグレード別年収の一覧です。
S1からS3までのグレードにおいては年功序列が基本となっており、ほとんどの社員が横並びで昇進します。
この段階で昇進が遅れるのは、研修の態度が著しく悪い場合や社内試験の成績が悪い場合などに限られます。S1からS3のグレードはさらに「S1、S1上級、S2、S2上級、S3、S3主査」と細分化されており、月数千円単位で給与の差があります。
S4以降のグレードからは個人の評価やポジションの空き具合によって、昇進スピードに差が生まれ始めます。
上位役職のポジションは、事務系部署においては詰まる傾向がありますが、エンジニアリング部など比較的若い部署であれば、上のポジションが少なく、昇進のチャンスがあると言えます。
残業代はS1からS4までのグレードでは実働時間に応じて1分単位で支給されますが、S5以降は年俸制となります。
関西電力の各グレードの期待役割
関西電力では各グレードに求められる期待役割が、社内で開示されています。S1からS2までが担当クラスと呼ばれ、S3より上位グレードに進むにつれて、組織への貢献や管理職としての役割が増えていきます。
【S1:新入社員】年収400万円〜
新卒入社や第二新卒などの若手社員は、S1からスタートします。S1は上司の指導・監督のもと、定常的な日常業務を遂行することが主な役割です。この段階では、基本的な業務スキルを習得し、組織の一員としての基礎を構築することが求められます。
【S2:担当社員】年収500万円〜
S2は職場の担当者として、上司の助言を受けつつ業務を遂行し、目標達成に貢献する人材です。また、後輩の指導やサポートも重要な役割の一つです。この段階では、より自主的に業務を進め、チーム内での信頼を築くことが期待されます。
【S3:中堅社員(上席担当者)】年収550万円〜
S3は職場の牽引者および上席者として、リーダーシップを発揮しながら目標達成に貢献する人材です。職場全体をリードし、組織の目標達成に向けて積極的に取り組むことが求められます。
【S4:係長クラス】年収900万円〜
S4は係長クラスの役職者としての責任を果たし、業績向上に貢献する人材を指します。チームリーダーとしての役割を担い、自分の部下の労務管理や業務指導も含まれます。この段階では、チーム全体の成果に対する責任が大きくなります。
【S5:課長クラス】年収950万円〜
S5以降は特別管理職と呼ばれます。本店の課長やマネージャー相当の幹部社員として職務を遂行します。会社の業績向上に貢献することが求められ、戦略的な視点での業務遂行が重要となります。
【S6:部長クラス】年収1,200万円〜
S6は本店部長、チーフマネージャー、所長相当の幹部社員としてさらに高いレベルでの職務遂行が求められます。組織全体の業績向上に貢献し、部門のリーダーシップを発揮することが期待されます。
【S7:室長クラス】年収1,300万円〜
S7は室長相当の経営幹部社員として、経営方針の達成に向けて活動します。この段階では、企業全体の戦略を理解し、経営目標の実現に向けてリーダーシップを発揮することが求められます。
グレードと職位は必ずしも一対一で対応しているわけではなく、例えば、課長であってもS6に該当する場合もあります。
関西電力の評価基準・評価フロー
【評価の流れ】
関西電力の評価は、貢献度評価と能力評価の大きく二つに分かれています。貢献度評価は、期初に設定した業務成果目標の期末時点での達成状況を評価します。能力評価は、職種や部署ごとに定義されたスキルをどの程度発揮できているかが評価されます。
これらの評価指標や評価者は社員に明確に開示されているわけではなく、社員は最終的な総合評価の評点のみを知ることとなります。評価基準は定性的な要素も多いのが特徴です。
【昇格試験】
S1〜S3までは基本的に年功序列で昇格していくことができますが、上位グレードに昇格するための社内試験が存在します。具体的な試験の内容は以下の通りです。
- S1→S2への昇格:
ペーパーテスト+面接
テスト合格者は面接に進み、人事部と所属部の上長との面接となります。
- S2→S3への昇格:
ペーパーテスト+論文+面接
ペーパーテストに加え、経営課題に対する論文が課されます
テスト・論文に合格後は、人事部と所属部門の上長との面接があります
- S3→S4への昇格:
ペーパーテスト+課題発表+面接
ペーパーテストに加え、事前に出された課題の発表があります
合格者は、人事部と所属部門の上長との面接を行います
S5以降の昇格については、試験よりも研修や業務におけるパフォーマンスが重視されていきます。
ペーパーテストは、会社の中期経営計画に関する問題や所属部門での業務に必要な専門知識、一般的なビジネス知識を問う内容が多く、1ヶ月1日30分程度の対策を経て試験に臨む社員が多くなります。
関西電力で評価が高い人の特徴
① 上位役職者の目に止まるプレゼンスを出す
社内で積極的に新しい取り組みにチャレンジしたり、リーダーシップを発揮したりするなどで、同じ組織の上司や同僚からの信頼を得ることが評価されるためには重要です。
効果的に上司にアピールする能力も重要であるため、逆に、コミュニケーションや自己アピールが苦手な社員は、実績があっても評価が上がりにくくなることも。
② 役割にとらわれず専門性を発揮する
自らの役割を超えて貢献する姿勢も高評価につながります。
特にキャリア採用で入社した社員は、異なる社風や新しい視点を持ち込み、プロパー社員にはない視点や専門性を提供することで評価されやすいと言えます。
関西電力へのキャリア入社で押さえておきたいポイント
①キャリア入社の場合のキャリアパス
キャリア入社の場合、経験や社会人歴に応じてグレードが決まります。前職の経験・役職によってS1~S3などのグレードや、S5以上の役職者としてスタートすることもあります。
入社以降は基本的には新卒と同じ昇進スケジュールで昇格の機会が与えられます。
キャリア採用者は、営業職に関しては特に幅広い業界からの経験者が求められる傾向があります。
②キャリア入社の直近の傾向
関西電力では、中期経営計画に掲げたKX(Kanden Transformation)推進に向けて、人財の多様性・専門性を充実させるためにキャリア採用にも力を入れています。
実際に、同社のキャリア採用は2020年度22名に対し、2024年度は95名の実績。さらに、2025年度には100名を採用するという計画を発表しています(※)
近年では、総合職として幅広い部門で募集がおこなわれています。
特にキャリア採用に積極的なのは、国際事業、再生可能エネルギー事業、IT、コーポレート部門や技術職といった高い専門性を必要とする部門です。
メーカーや商社での海外事業経験者や金融業界出身者などがキャリア入社の後活躍しています。逆に、営業部門は第二新卒入社者など若手の割合が多くなります。
関西電力の福利厚生の特徴
関西電力の福利厚生は以下のとおりです。
住宅補助やカフェテリアプランなど、充実した福利厚生を受けることができます。
特徴的な福利厚生としては、新卒5年目までは勤続年数に応じた祝い金が挙げられます。新卒2年目~5年目のタイミングで合計約10万円が支給されます。
【枠数限定】「無料キャリア面談」のご案内
ONE CAREER PLUSのキャリア面談では、25,000件以上のキャリアデータから、選ぶべきキャリアパターンや求人例をご紹介。面談予約は下記フォームより。短期的な転職支援ニーズから中長期のキャリア相談ニーズまでご対応可能です。
ONE CAREER PLUSのご紹介
ONE CAREER PLUSではこれまで可視化されていなかったクチコミデータが25,000件以上掲載されています。
どの企業からどの企業へ転職したのかという転職履歴をはじめとする自身のキャリアを考える際の参考になるデータや、転職の面接でどういった質問がされたのかなど面接対策に使えるデータがあり、転職時の情報収集から面接対策までONE CAREER PLUSだけで行うことができます。
また自身のキャリアの棚卸しや参考になる情報が集められるイベントを定期的に開催中。
イベントに参加し、具体的に興味ある会社が見つかったら、掲載されている求人から、企業への応募も可能です。
※本記事は、原稿作成の一部過程において生成AIを使用していますが、ONE CAREER PLUS編集部のエディターが編集・校正を行った上で公開しております。