こんにちは。ワンキャリア転職のキャリアアナリストです。
この連載「キャリアアナリストのお悩み相談室」では、転職を考えている方からいただいたリアルなお悩みに、ワンキャリア転職のデータをもとにお答えしています。
本日のお便り
さて、本日のお便りはこちら。ラジオネーム「しぐれ煮太郎」(27歳・外資系コンサルティングファーム・戦略コンサルタント)からです。
外資系コンサルティングファームに入社して3年目になります。主に製造業クライアントのDX・業務効率化案件を担当しており、プロジェクトマネージャーとして5〜10名のチームを束ねています。現在の年収は850万円ほどです。
最近、プロジェクトで支援していたSaaS系スタートアップ(従業員50名程度)から、事業開発ポジションへのオファーをいただきました。年収は650〜700万円になる見込みで、現状から150〜200万円ほどの減収です。
コンサルとして「外から提言する立場」に限界を感じており、実際に事業を動かす経験を積みたいという気持ちが強くなっています。一方で、この年収ダウンが「妥当なコスト」なのか「やりすぎ」なのか判断できていません。コンサルから事業会社に転職した方の年収変化の実態と、転職後に後悔しないためのポイントを教えてください。
コンサルから事業会社へ――185件のデータが示す転職のリアル
まず、データから確認しましょう。
ワンキャリア転職に集まった転職体験談のうち、戦略コンサルタントまたは業務プロセスコンサルタントから事業会社(非コンサル職種)へ転職したケースは185件。その内訳は、年収DOWNが47.6%(88件)、年収STAYが33.5%(62件)、年収UPが18.9%(35件)です。
結論から言うと、「コンサルから事業会社への転職で年収が下がること」は、約半数に起きている現実です。200万円ダウンが「普通かどうか」は転職先の規模や職種によって変わりますが、少なくとも珍しいことではありません。むしろデータを見る限り、年収ダウンは「例外」ではなく「想定内のシナリオ」として考えておくべきです。
転職先は「事業企画・経営企画・新規事業」に集中している
転職先職種もデータで見ておきましょう。185件のうち、1位が事業企画・事業統括(35件)、2位が経営企画・経営戦略(31件)、3位が新規事業企画・事業開発(27件)でした。この3職種だけで全体の約50.3%を占めます。
コンサル出身者の多くは、事業会社に転じても「経営の意思決定に近い場所」を選んでいます。ルーティン業務ではなく、構造的な問いを解く力を活かせるポジションに向かっていく傾向があり、これはコンサル経験者の強みをうまく転用した選択と言えます。
こうした動機を、ある転職体験談が端的に示しています。
現職に全く不満はなく、自分にとっての新しい挑戦をするための転職。コンサルタントとして仕事をするよりも、事業会社で大きな組織を動かす舵取りをしながら、頭も使って戦略を考えるという並行業務をこなせて初めて、私がゴールとするPEファンドへの就職が実現する。ファイナンス・戦略・経営という3つの異なる高度専門領域が将来の目標のために必要だからこそ、早いうちに高度なナレッジが凝縮された場所で経験を積みたかった。(アクセンチュア・戦略コンサルタント→NTTデータ・経営企画・経営戦略)
この方のように、コンサルから事業会社への転職を「目的」ではなく「次のキャリアゴールへのステップ」として設計しているケースは少なくありません。年収ダウンを「コスト」として割り切れるかどうかは、その先に何を描いているかによって変わってきます。
年収を下げて転職した人が「本当に重視したもの」
年収ダウンで転職した88件の方が、何を重視して転職先を選んだかも見ていきましょう。
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