ニトリの年収・給与一覧

説明会や採用段階では、多様な事業部やキャリアの幅広さが強調されます。広告志望の学生には「広告代理店のような仕事もある」、海外志向の学生には「海外勤務も歓迎」といった前向きな印象が伝えられますが、実際には新卒入社の社員は全員、まず店舗に配属されます。店舗での勤務期間は5-10年間に及ぶことが多く、その間に本部へ異動できる機会は非常に限られています。本部では中途入社の専門人材が多く活躍しており、新卒から本部に異動するには高い評価やタイミングの良さが必要です。特に20代で本部へ異動できるのは、ごく一部の優秀層に限られます。入社前に描いていた本部キャリアや職種の選択肢と、実際に任される仕事内容との間には大きなギャップがあると感じました。

前述していた通りではありますが、年収に関しては、新卒入社だったこともあり、特別高望みしていたわけではないため、入社前に知りたかったことは特にありませんでした。強いて言えば、評価制度についてはもう少し詳しく説明があってもよかったかもしれません。評価は主に、店舗全体のKPIや個人の売上予算の達成率など、定量的な数値に基づいて行われます。その一方で、実際の現場ではお客様対応やクレーム処理、日々の業務改善など、数値に表れにくい努力が多く、評価者（エリアマネージャー）には伝わりづらいと感じる場面もあります。制度としては妥当な部分もある一方で、どのように評価が決まるのか、入社前にもっと具体的に知っておけたら、納得感を持って働けたかもしれません。 転勤が発生した際には、引越し代や移動費などの費用は会社が全額負担してくれます。ただし、生活を新たに立ち上げるには想像以上にお金がかかるため、実際には自己負担も少なくありません。たとえば、家具・家電の買い直しや日用品の揃え直し、場合によっては新しい土地での交通手段や生活リズムに応じた追加出費も発生します。地域手当込みの給与水準を踏まえると、生活にゆとりがあるとは言いづらいです。特に若手社員にとっては、何度も転勤が続くと精神的にも経済的にも負担が大きく感じられる場面があります。制度としては整っていますが、実際の生活面でのサポートには限界がある印象です。