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【トップの視点】変革期を迎えるLIFULLの新社長が見据える、不動産DXの本丸

Sponsored by 株式会社LIFULL

2023年12月。プライム企業の社長に新卒出身の41歳の若手が大抜擢ー。


不動産三大ポータルサイトの一角を成すLIFULL HOME’Sを擁するLIFULLが、いま大きな変革期を迎えようとしている。大きな市場規模がある一方で、DXの進みが遅いと言われる不動産業界について、マーケットの課題と成長性から、第二創業期を迎えるLIFULLの展望まで。LIFULL新社長の伊東氏に話を聞いた。






不動産業界の課題は「情報」から「体験」へ


—— 伊東さんは、不動産業界の現在の課題をどのように捉えていますか。


私はこれまで約20年にわたり不動産テック事業に携わってきましたが、解くべき課題が「情報」から「体験」へと変わってきていると感じています。


—— どういうことでしょう?


これまでの業界課題の変遷からLIFULL HOME'Sが取り組んできたことをお話しします。


まず、LIFULL HOME’Sのサービスを開始したのはインターネット黎明期の1997年のことです。そこから2017年ごろまでの約20年間における業界課題は「情報の非対称性の解消」でした。


2000年代初頭には、すでに社会ではAmazon・楽天といったECサイトやリクナビ・マイナビといった求人ポータルサイトが普及しており、「ネットで物を買うのは当たり前」「就職先をネットで探すのは当たり前」であった一方、家を買う・借りる際にネットを利用することにはかなりのハードルがありました。


当時は一生に一度の高い買い物と言われる住まい探しのハードルは高く、インターネットのみで情報収集するという事に対してまだ不安を覚える方も沢山いたのだと思います。




そこから、LIFULL HOME'Sでは「誰もがリアルタイムで無料で物件を検索できる世界」を目指して、ビジョンに共感してもらえる不動産会社を徐々に増やしながら情報のオープン化を進めていきました。今では不動産情報を調べる際のスマートフォン利用率は9割以上となり、ネットで物件を探すことが業界のデファクト・スタンダードとなりました。


次に、ネットだけでは解決できないユーザーの課題をコンシェルジュがオフラインで解決する「LIFULL HOME'S 住まいの窓口」を立ち上げました。「物件を借りるのか、買うのか?」「マンションか、戸建てか?」といった、物件探しの導入部分の悩みに対して第三者であるハウジングアドバイザーに相談できるようにしたのです。


—— ポータルサイトや実店舗を通じて情報の非対称性を解消してきたのですね。


そして業界の次なる課題はユーザー体験のデジタル化です。銀行や旅行など、決済がスマホ一台で完結できる他業界と比べると、不動産の購入や賃貸はまだDXがそこまで進んでいません


他方、toB側の課題に目を向けると、深刻なのが人手不足の問題です。不動産会社の経営者とお話しをしていると、「広告予算はあるが、広告を出稿・運用する人手やユーザーからの問い合わせ対応をする人手が足りない」という声が多くなってきました。


こうしたユーザーと不動産会社、両者の課題を解決するには採用課題の解決や業務のDXといった変革を最新のテクノロジーを駆使して行っていく必要があるでしょう。




なぜDXが進まない?従来の不動産業務の背景に潜む構造的な難しさ


—— DXというワードが出ましたが、不動産DXのマーケットについても教えてください。市場規模が大きくまだアナログな領域が多いことから、不動産DXに携わる新規プレーヤーが増えてきた印象です。


その通りです。特にコロナ禍を経て、接客や内見のオンライン化の需要が高まったため、一気にプレーヤーが増えました。ここ約5年で不動産テック市場の規模は倍増しているとも言われています。


—— 市場は盛り上がっているものの、家を借りる際にはいまだに紙の契約書に判子を押す必要があるなど、DXの進みは遅い印象です。何が一番の課題なのでしょう。


不動産業界の業務フローはステークホルダーが多く、複雑であるため、一社で全てを切り替えることは難しいからです。


例えば賃貸用の物件には、オーナー、管理会社、仲介会社、ポータルサイト、入居者、保証会社といった具合に、ひとつの物件に対して複数のステークホルダーが存在します。これら関係者のうちの誰かがデジタル化に賛成であっても、他の誰かが「このままでいい」といえばなかなか進みません。




さらには地域毎の違いもあることから、全国均一のルールを作ることが難しいことも理由の一つです。例えば、関西の「敷引き」という独自の慣習など、不動産の商慣習と地域文化は密接に結びついているため、契約書のフォーマットについても会社や地域によって違います。一つのルールの下で全てのステークホルダーが一斉にフローを変えることはなかなか難しいのが実情です。


—— 不動産DXの推進には、業務理解や商習慣への深い理解と、フロー全体にアプローチできる体制が必要になると感じました。


そうですね。実際に、新しく不動産テック領域に参入したスタートアップ企業は、業務理解に苦労されているケースが多いです。


また、スタートアップが成長する上で最初は一点突破で事業を伸ばす必要がありますが、そうすると複数ある業務フローの中の1つの課題を提供するプロダクトになりがちです。


10ある業務フローのうちの1つをデジタル化しても、残りの9が従来のままでは、導入したプロダクトですらそのうち使われなくなるでしょう。ユーザー体験と接続して、集客・問い合わせ・その後の追客といった形で業務フロー全体でDXを設計して推進しなければならないのが難しいところです。




アセットを武器に、行政やスタートアップと業界変革の中核を担う


—— そのようなハードルがある中、LIFULL HOME’Sは今後さらに不動産DXにも注力していくとのことでしたが、貴社の競合優位性はどこになるのでしょう。


当社の強みは3つあります。


一つ目は、北海道から沖縄まで全国に150名近くの営業を抱えていることです。ECやSaaS業界では東京本社から遠隔でオンライン営業によって地方拡大が可能かもしれませんが、不動産業界ではオフライン営業が相性の良いエリアが多いです。物件が全国に分散していて、営業コストがかかるため、ある程度の資本力がないと地方の営業体制を整えることが難しく、新規参入の難しさがあります。


二つ目は、約28,000店舗の顧客基盤があることです。このネットワークがあることで新しい商材を販売する際や、新しい取り組みを導入する際に、既存の販路に乗せて拡大することができます。




三つ目は、20年間で蓄積されたデータの量と質です。当社のポータルに情報がストックされている物件の累計は現在約2,800万戸にのぼります。日本の住宅の総数は約6,300万戸と言われているので、日本の住宅の半分弱が、過去に一度はLIFULL HOME'Sに載ったことがある状態といえます。過去の賃料、売買価格、それらに紐づいたクチコミといったデータは国すらも持っていません。


—— 非常に独自性の高いデータを保有しているのですね。LIFULL HOME’Sのデータを欲しがる団体が多そうです。


実際に不動産×ITのスタートアップからデータ連携の協力依頼がくるなど、多くのお声がけをいただいています。また、当社のアセットは国の資産だと考えているので、国や自治体とも当社のデータを活用した取り組みも積極的に進めています。




私たちにとっても、こうした相談はウェルカムなため、同業界のプレーヤーや行政と連携しながら業界全体の変革に努めている最中です。



不動産は手段のひとつ。ソーシャルエンタープライズとして描く未来


—— 不動産DXの根本課題やその中での貴社の立ち位置がよくわかりました。ここからは、LIFULL全社のこともお伺いします。創業社長の井上さんに代わり、2023年12月に伊東さんが新社長に就任されましたが、今後の社の展望を教えてください。


まず、今後も変わらないことは、社是に掲げる「利他主義」と、「常に革進することで、より多くの人々が心からの『安心』と『喜び』を得られる社会の仕組みを創る」という経営理念です。


逆にいえば、経営理念実現のために必要なことがあればどんどん変革を進めたいと考えています。私自身、入社以降能力がないところから抜擢してもらいチャンスをもらってきたので、これからはポジションをもっと増やして多様な人材を抜擢したいと考えています。




LIFULLといえば、創業者であり現会長の井上のイメージが強いと思いますが、当社には優秀な人材がたくさんいるので、「LIFULLといえば」といった時に、創業社長以外にも様々な人の顔が浮かぶ会社にしていきます。


—— 事業展望についても教えてください。


まず、事業の根幹をなすLIFULL HOME'S事業と海外事業はまだまだ市場の開拓余地が大きく、今後さらなる成長を目指していきます。他方、新規事業のタネも常に蒔き続けています。


新規事業で短期的にコアになるのは、地方創生に関する課題です。少子高齢化が進み生産年齢人口が減少する未来が確実に訪れる日本において、消滅可能性都市や空き家の問題はもはや日本全国民が目をそらすことのできない問題と言っても過言ではありません。5年ほど前から進めている、自治体と連携した地方創生事業の黒字化が見えてきたので、今後ますます大きくしていく予定です。




また、高齢者の介護施設を探すポータルサイトの「LIFULL 介護」も日本最大級まで成長し、需要も高いため事業の柱となっていくでしょう。さらに直近では、空き家をリノベーションして宿泊券をNFT化して販売する地方創生事業の構想も進んでいます。


—— LIFULLというと不動産のイメージが強かったのですが、それ以外の領域でも多数事業展開をされているのですね。


経営理念にもある通り、私たちは自らを「インターネット企業」でも、「不動産情報企業」でもなく「事業を通して社会課題を解決するソーシャルエンタープライズ」と定義しています。


LIFULL HOME'Sや不動産領域はあくまでひとつの手段であり、これからも当社のアセットを活かして解決すべき社会課題に積極的に取り組んでいきます。



変革期を迎える今。成長環境としてのLIFULLの魅力


—— ずばり、これからのLIFULLに中途入社するメリットはなんですか?


私が求職者のみなさんに特にお伝えしたいことは3つあります。



一つ目は私自身が経験してきた「抜擢」の数を今後さらに増やしていくことです。


抜擢の際にはスキルや実績よりも「内発的動機」や「熱量」を重視します。事業を伸ばすうえで、スキル習得や仲間集めは会社がサポートできますが、一番重要な熱量は教えることが難しいからです。実際に、当社では自身の実体験をもとに自ら事業を立案し、サービスを立ち上げ、成功させた事例もあります。


二つ目に、社内で多様なキャリアパスを自分で選べる点です。先ほどお伝えしたような「出る杭を伸ばす」文化があるため、例えば営業として入社した場合に、営業部長を目指すだけでなく、企画に異動する、子会社社長になる、など自分次第でキャリアを切り拓くことができるでしょう。




—— たしかに新規事業提案制度のSWITCHがあるなど、意欲ある人の挑戦を後押しする制度も整っている印象です。三つ目についてはいかがですか。


家族や友人に誇れる仕事ができることです。利他主義を掲げる当社が事業投資において、判断の軸にしていることは「儲かるか」ではなく「社会課題解決になるか」です。


例えば、先日(2024年1月1日)に発生した能登半島地震の際にも、被災者向けに住まいの情報を届ける特設サイトを3週間弱でリリースしました。繁忙期である1月に、関わる社員が誰ひとり嫌な顔をせずスピーディーに対応したのは、当社の利他主義のカルチャーが現れている事例と言えます。


不動産業界の課題解決、空き家問題など自らが所属する会社の世の中への貢献度が高く、「本当に困っている人を助けることができる」「喜んでくれる人がいる」という実感を得ることができるので、こうした価値観に共感できる方にとって働きがいのある職場を提供できると考えています。


—— 最後に、読者へのメッセージをお願いします。




私自身、キャリアのスタートは能力もなくだめだめな学生でした。しかし、「このままで終わりたくない」という覚悟を持って、LIFULLで自分のために・社会のために挑戦を続けた結果、経験値があがり、視野を広げることができました。


「青臭いことを大事にしながら仕事をしたい」という熱量の高い人や、「転職をきっかけにワンチャンスを掴みたい」という野心のある人は、ぜひ当社でその想いを叶えて欲しいです。そのためのフィールドは用意できます。


—— ありがとうございました。

ワンキャリアプラス編集部

次のキャリアが見える転職サイト「ONE CAREER PLUS」の編集・リサーチチームです。 ▼最新イベント:https://plus.onecareer.jp/events ▼公式Twitter:https://twitter.com/onecareerplus

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