「地方公務員に転職するなら、どの自治体・どの職種が給与が高く、将来も安定しているのか」。そんな疑問に答えるには、総務省が毎年公表する客観データを使うのが近道です。
本記事では、総務省「令和7年 地方公務員給与実態調査」と「令和6年度 主要財政指標」をもとに、(1) 職種別・区分別の平均年収ランキング、(2) 給与水準を示すラスパイレス指数ランキング、(3) 財政力指数・将来負担比率などの財政健全性ランキングを、都道府県・政令指定都市・市区町村別に整理します。地方公務員への転職を「年収」と「自治体の安定性」の両面から見極めたい方におすすめです。
- 1. 地方公務員ランキングの見方【結論】
- 1-1. 結論:「年収・給与水準」と「財政の健全性」の2軸で見る
- 1-2. 主要指標の意味(総務省の定義)
- 2. 平均年収ランキング(職種別・区分別)
- 2-1. 地方公務員の平均年収の目安
- 2-2. 職種別の平均給与月額ランキング(令和7年)
- 2-3. 団体区分による給与水準の違い
- 3. 地方自治体年収ランキング(平均年収・ラスパイレス指数)
- 3-1. 平均年収とラスパイレス指数の見方
- 3-2. 都道府県の平均年収ランキング(全47都道府県)
- 3-3. 政令指定都市の平均年収ランキング(全20市)
- 3-4. 市区町村の平均年収ランキング(指定都市を除く・上位20団体)
- 3-5. 実際の声:自治体選びと給与のリアル(転職体験談)
- 4. 財政力ランキング(財政力指数=自治体の体力)
- 4-1. 都道府県の財政力指数ランキング(令和6年度)
- 4-2. 政令指定都市の財政力指数ランキング(令和6年度)
- 4-3. 全市町村の財政力指数ランキング(令和6年度)
- 5. 財政健全性ランキング(将来負担比率)
- 5-1. 将来負担比率が低い(健全な)都道府県
- 5-2. 借入返済の負担(実質公債費比率)比較
- 5-3. 「給与水準×財政健全性」のマトリクスで見る
- 6. 転職者のためのランキング活用法
- 6-1. 年収・給与だけで選ばない3つのチェックポイント
- 6-2. 職種・区分でこれだけ違う
- 6-3. 「なぜ地方公務員か」を体験談から考える
- よくある質問(FAQ)
- Q. 地方公務員で平均年収が高い職種はどれですか?
- Q. 地方公務員の平均年収が高い自治体はどこですか?
- Q. ラスパイレス指数とは何ですか?
- Q. 財政が安定した自治体の見分け方は?
- まとめ:年収・給与水準と財政健全性の2軸で自治体を選ぶ
- ワンキャリア転職のご紹介
1. 地方公務員ランキングの見方【結論】
1-1. 結論:「年収・給与水準」と「財政の健全性」の2軸で見る
地方公務員といっても、自治体や職種によって給与水準や財政の安定性は大きく異なります。転職先を選ぶときは、次の2軸で見るのが有効です。
- 年収・給与水準(職種別の平均年収、ラスパイレス指数)
- 財政の健全性(財政力指数、実質公債費比率、将来負担比率)
給与が高くても財政基盤が弱い自治体、逆に給与水準は控えめでも財政が安定している自治体があります。両面を押さえることで、長く安心して働ける自治体を見極められます。
1-2. 主要指標の意味(総務省の定義)
本記事で使う指標は、いずれも総務省が定義する公式指標です。
- 平均給与月額:給料月額に諸手当を加えた額。職員の給与水準を表す。
- ラスパイレス指数:国家公務員の給与を100としたときの地方公務員一般行政職の給与水準。学歴・経験年数の差を補正して算出する。
- 財政力指数:基準財政収入額を基準財政需要額で除した数値の3年平均。高いほど財源に余裕がある。
- 実質公債費比率:借入金の返済額の大きさを示す。低いほど返済負担が軽い。
- 将来負担比率:将来負担すべき実質的な負債の大きさ。低いほど将来の財政圧迫リスクが小さい。
2. 平均年収ランキング(職種別・区分別)
ここからは具体的な年収データを見ていきます。なお、データの年次は指標ごとに異なります。給与水準(平均給与・平均年収・ラスパイレス指数)は「令和7年 地方公務員給与実態調査」、財政指標(財政力指数・将来負担比率など)は「令和6年度 主要財政指標」に基づきます。
2-1. 地方公務員の平均年収の目安
まず全体像です。総務省「令和7年 地方公務員給与実態調査」によると、一般行政職の平均給料月額は326,911円、諸手当を含む平均給与月額は413,968円(平均年齢41.9歳)です。
年収の目安は、次のように概算できます。平均給与月額413,968円×12か月=約497万円に、期末手当・勤勉手当(ボーナス、年間およそ4.6か月分)として約150万円を加えると、年収はおおむね650万円前後になります。これは別記事「地方公務員年収」で示す平均約645万円ともおおむね整合します。
2-2. 職種別の平均給与月額ランキング(令和7年)
地方公務員の給与は、職種によって俸給表が異なります。全地方公共団体の職種別平均給与月額は以下のとおりです。
(出典:総務省「令和7年 地方公務員給与実態調査」第9表)
警察職や教育職は、職務の特殊性や専門性に応じた俸給表が適用されるため、一般行政職より高い水準です。警察職は一般行政職より月7〜8万円ほど高く、年収換算では約750万円規模に達します。職種選びが年収を左右する点は、地方公務員への転職で見落とされがちなポイントです。
2-3. 団体区分による給与水準の違い
団体区分別に見ると、都道府県・政令指定都市は市町村に比べて平均給与が高い傾向にあります。ただし、これは年齢構成や役職構成の違いも反映しているため、単純な優劣比較ではない点に注意が必要です。
3. 地方自治体年収ランキング(平均年収・ラスパイレス指数)
【この先の見どころ】
- ラスパイレス指数トップは静岡県(101.8)だが、平均年収の実額トップは東京都(約764万円)。給与水準と実年収のズレ
- 財政力が全国の約2倍に達する小さな村も——「給与水準×財政の安定性」で見る、転職先としての狙い目
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