「ゼネコンへ転職したいけれど、各社の規模や働き方の違いがわからない」と感じていませんか。
結論からお伝えすると、ゼネコンは売上規模で「スーパー」「準大手」「中堅」の3層に分かれ、各社で得意領域・働き方・年収水準が大きく異なります。
本記事では、最新の公開IR資料に基づく売上・年収ランキングと、ワンキャリア転職に集まった社員クチコミから、ゼネコン主要企業のリアルを解説します。
- 1. ゼネコンの分類とスーパーゼネコン5社
- 2. スーパーゼネコン 売上ランキングTOP5(2026年3月期)
- 3. 準大手・中堅ゼネコン 売上ランキング(2025年3月期 単独)
- 4. スーパーゼネコン 平均年収ランキング
- 5. クチコミから見る働き方のリアル
- 5-1. 鹿島建設:残業代に依存した給与構造
- 5-2. 大林組:評価は反映されるが身体への負担も大きい
- 5-3. 大成建設:技術力は高いが現場負荷も大きい
- 5-4. 長谷工コーポレーション:マンション事業リーダーで若手裁量大
- 6. 転職で重視すべき3つの視点
- 7. 向いている人・向いていない人
- 8. よくある質問(FAQ)
- Q.スーパーゼネコンと準大手・中堅の違いは?
- Q.ゼネコンの年収は本当に高い?
- Q.転職するならどの規模を選ぶべき?
- 9. まとめ:規模より「専門領域と働き方の許容範囲」で選ぶ
- ワンキャリア転職のご紹介
1. ゼネコンの分類とスーパーゼネコン5社
ゼネコン(General Contractor)は、土木・建築工事一式を発注者から元請けとして請け負う総合建設業者です。売上規模で大きく4層に分類されます。
ゼネコンの転職では『スーパーゼネコン=最良』とは限りません。スーパーは大規模案件で経験を積めますが、準大手・中堅にはマンション・海洋・土木などの専門領域でトップシェアを持つ企業も多く、配属次第で身につくスキルが大きく変わります
2. スーパーゼネコン 売上ランキングTOP5(2026年3月期)
各社の最新決算短信(連結ベース)に基づくランキングです。
※竹中工務店は12月決算のため、上記は2025年度(第88期/2025年12月期)の連結業績。
出典:各社の2026年3月期決算短信(鹿島建設・大林組・大成建設・清水建設)、竹中工務店は2025年度(第88期)決算概要
鹿島建設が約3兆円で首位を維持し、大林組・大成建設・清水建設が2兆円台、竹中工務店が約1.6兆円で続きます。スーパーゼネコン5社の合計売上は約11兆4,148億円となり、国内建設投資の中で大きなシェアを占めています。各社とも増収または増益基調で、建設需要の堅調な推移と工事採算改善が業績を押し上げています。
3. 準大手・中堅ゼネコン 売上ランキング(2025年3月期 単独)
スーパーゼネコンに次ぐ規模の企業を、各社の単独売上ベースで整理します。
出典:各社最新決算短信・公式IR(長谷工コーポレーション、五洋建設、前田建設工業/インフロニアHD、戸田建設ほか)
長谷工コーポレーションは「マンション事業のリーディングカンパニー」として準大手のトップに位置します。五洋建設は海洋・港湾分野、前田建設工業はインフロニアHD傘下でインフラ事業に強みがあるなど、各社が特定領域で存在感を発揮しています。
4. スーパーゼネコン 平均年収ランキング
各社の最新決算資料(決算説明資料・統合報告書「従業員データ」等)に基づく平均年収(単体ベース)です。
スーパーゼネコン5社の平均年収は1,000万円前後で並び、業界全体の高い水準を示します。ただし、後述するクチコミでも見るように、残業代込みの数字である点に留意が必要です。
5. クチコミから見る働き方のリアル
ワンキャリア転職に集まった社員クチコミから、上位企業の働き方を見ていきます。
5-1. 鹿島建設:残業代に依存した給与構造
鹿島建設の管理部現業グループに在籍する新卒社員から、給与の実態について声があります。
残業代が満額支給され、働けば働くだけ給料が増える
残業頼りの給与になっているため、残業が少なくなると給与が一気に下がるため、必ずしも高給とは限らない。徐々に残業規制が厳しくなっており、現在はわからない。また、ボーナス比率が高く、現在は業績が良くボーナスを大盤振る舞いに支払っているが、業績が下がるようだとかなり給与が減るリスクはある。
管理職のポジションが空いていないため、良い評価をとっても昇格できない。昇格しないと基本給が変わらないので、年収がほとんど上がらない。また、評価制度は曖昧でありいかに上司に気に入られるかの勝負となる。
(鹿島建設/管理部現業グループ/新卒)
業界1位の高年収を支える残業代とボーナス依存構造が見えます。働き方改革で残業が減ると年収にも影響する点は要注意です。
5-2. 大林組:評価は反映されるが身体への負担も大きい
大林組の工事事務所に在籍する新卒社員から、評価と労働環境について声があります。
評価制度について、上司に頑張ったことはしっかり見てもらっており、それが評価に繋がっていた。そして、賞与ではしっかりと反映されており、評価の善し悪しで差が付いていた。
残業が想像以上に多いし、早出・残業・夜勤と身体を壊してしまうような生活になった。その分残業代は出るが、その時間単価と身体への負担を天秤にかけると、身体への負担の方が多く、年収としては期待値以下である。
(大林組/工事事務所/新卒)
頑張りが評価に反映される一方、現場の労働強度は依然として高い構造です。
5-3. 大成建設:技術力は高いが現場負荷も大きい
大成建設の建築本部に在籍する新卒社員から、業務環境について声があります。
日本のランドマークとなる大規模建築の実績を誇り、高度な技術力と豊富な経験で都市の象徴を形作る力が強みです。挑戦的なプロジェクトを通じて、社会に永く残る価値を創造します。
覚悟はしていたものの、実際に働いてみると残業は月に約200時間が当たり前という過酷な環境であった。毎日の業務は深夜まで続き、休日も出勤することが多く、心身ともに大きな負担となった。(大成建設/建築本部/新卒)
ランドマーク級の大規模建築に関われるやりがいの裏に、月200時間という極端な残業の現実があります。配属プロジェクト次第で大きく変わる点に注意が必要です。
5-4. 長谷工コーポレーション:マンション事業リーダーで若手裁量大
長谷工コーポレーションの営業部に在籍する新卒社員から、組織文化について声があります。
強みはマンション事業のリーディングカンパニーである事。弱みはマンション事業に依存している事。
良くも悪くも成果主義の為、若手から裁量権を持ってプロジェクトを進められる。ただ、そこに対しての上長のフォローなどは少ない。
若い時の成長環境としてはいいです。大手のデベロッパーと仕事出来る点も良かったと思ってます。
(長谷工コーポレーション/営業部/新卒)
準大手のトップとして、マンション領域に特化した経験を若手のうちから積める環境です。
6. 転職で重視すべき3つの視点
6-1. 売上規模より「専門領域」:土木・建築・住宅・海洋・港湾など、各社の得意領域が異なります。スーパーゼネコンに行けば必ず良いキャリアになる、とは限りません。
6-2. 残業実態の把握:クチコミでは月200時間残業の事例もあり、配属プロジェクトで大きく変わります。働き方改革の進捗を面談で確認してください。
6-3. 評価制度・昇格スピード:「管理職ポジションが空いていない」「評価が曖昧」というクチコミもあり、昇格スピードと評価の透明性は事前に把握すべき点です。
ゼネコンへの転職では『社名より配属現場』が決定打になります。同じ会社でも、土木の山岳現場・都市部の建築・海外案件で働き方は全く異なります。求人票だけでなく、面談で実際の配属候補や働き方を確認してください。
7. 向いている人・向いていない人
7-1. 向いている人
- 「地図に残る仕事」など社会的インパクトのある建築・土木に関わりたい
- 体力・精神力に自信があり、現場の負荷を許容できる
- 専門領域(土木・建築・海洋・マンション等)を深めたい
- 安定したボーナス・年収水準を求める
7-2. 向いていない人
- 長時間の残業を許容できない
- 評価制度の透明性・スピード昇進を強く求める
- フルリモートやスタートアップ的な働き方を望む
- 短期で年収を大幅に上げたい
8. よくある質問(FAQ)
Q.スーパーゼネコンと準大手・中堅の違いは?
売上規模で分類されます。スーパーは年間売上1兆円超(5社)、準大手は3,000億〜1兆円、中堅は1,000〜3,000億円が目安です。
Q.ゼネコンの年収は本当に高い?
スーパーゼネコン5社の平均年収は1,000万円前後で、日本の平均460万円程度を大きく上回ります。ただし残業代に依存する構造もあり、純粋な基本給だけで判断するのは危険です。
Q.転職するならどの規模を選ぶべき?
売上規模より「自分が関わりたい工事の種類」と「働き方の許容範囲」で選ぶのが現実的です。スーパーは大規模・グローバル案件、準大手・中堅は専門領域(マンション・海洋・土木など)に強い企業が多いです。
9. まとめ:規模より「専門領域と働き方の許容範囲」で選ぶ
ゼネコンは売上規模で3層に分かれますが、転職先選びでは「自分が関わりたい工事の種類」と「働き方の許容範囲」を起点に考えることが重要です。
転職を検討するなら、次の3ステップで進めてみてください。
- 売上ランキングと専門領域を整理し、関心のある領域に強い企業を絞る
- 残業実態・評価制度をクチコミと面談で確認する
- ワンキャリア転職で配属候補先のリアルな声を把握する
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