コンサルファームの選考では、志望動機が合否を左右する重要なポイントの一つです。しかし、「なぜコンサルなのか」「なぜそのファームなのか」を論理的に説明できず、志望動機の書き方に悩む人も多いのではないでしょうか。
コンサル業界では、論理的思考力や課題解決力が重視されるため、志望動機でも納得感のあるストーリーや具体的な経験が求められます。ありきたりな理由では評価されにくく、企業の特徴を踏まえた説得力のある内容にすることが重要です。
本記事では、コンサルの志望動機の書き方や評価される理由、例文、作成時の注意点を分かりやすく解説します。
- 1.コンサルタントとはどんな職業?
- 2.コンサルに向いている人の特徴
- 3.コンサル職で志望動機が重視される理由は?
- 3-1.コンサルの適性を多角的に理解できているか確認するため
- 3-2.コンサルの仕事内容に認識のズレがないか確認するため
- 3-3.自社のコンサル職とのフィット感を確認するため
- 4.コンサルの志望動機の書き方とポイント
- 4-1.【STEP1】コンサル業界を志望する理由を明確にする
- 4-2.【STEP2】なぜ応募先を希望するのか言語化する
- 4-3.【STEP3】これまでの経験とコンサル業務を結びつける
- 4-4.【STEP4】入社後にどのように貢献できるかを具体化する
- 5.領域別のコンサルタントの志望動機の例と注意ポイント
- 5-1.戦略コンサルタントへの転職の志望動機の例
- 5-2.ITコンサルタントへの転職の志望動機の例
- 5-3.総合コンサルタントへの転職の志望動機の例
- 5-4. 未経験コンサル転職の志望動機の例
- ワンキャリア転職のご紹介
1.コンサルタントとはどんな職業?
コンサルティングとは、企業や政府などの組織が抱える課題に対して、専門的な知識や分析をもとに解決策を提示するサービスを指します。そして、このコンサルティング業務を担う人を「コンサルタント」と呼びます。
コンサルタントの仕事は、商品やサービスなどの形あるものを販売することではありません。クライアントの課題を整理・分析し、最適な解決策を提案することで価値を提供し、その対価としてフィーを得る点が特徴です。
また、コンサルティングは扱う課題の種類によって分野が分かれており、企業の経営戦略を扱う「戦略コンサル」や、ITシステムの導入やDXを支援する「ITコンサル」などがあります。そのため、コンサル業界を志望する場合は、志望する企業がどの領域のコンサルタントを求めているのかを事前に理解しておくことが大切です。
(参考)コンサルティングってなに?定義から業界概要、仕事内容、展望までわかりやすく解説|ワンキャリア転職
2.コンサルに向いている人の特徴
コンサルティング業界は、高い専門性と課題解決力が求められる仕事です。そのため、一般的な企業と比べても求められる資質や適性がはっきりしている傾向があります。
コンサルタントは、クライアント企業の課題を分析し、最適な解決策を提案・実行する仕事です。そのため、次のような特徴を持つ人はコンサルに向いているといえるでしょう。
(参考)現役・元コンサルに聞いた、コンサルに向いている人の特徴6選【コンサルタント志望必見】|ワンキャリア転職
3.コンサル職で志望動機が重視される理由は?
コンサルファームの選考では、志望動機が非常に重要視される傾向があります。コンサルタントは専門的なスキルだけでなく、課題解決力や思考力、価値観など多面的な能力が求められる職種です。
そのため企業は、志望動機を通して応募者の適性や業界理解、企業との相性を総合的に確認しています。
3-1.コンサルの適性を多角的に理解できているか確認するため
コンサルファームは、転職希望者がコンサルタントとしての適性を持っているかを志望動機から確認しています。コンサルタントには、論理的思考力や知的好奇心、レジリエンス、コミュニケーションスキルなど、多様な能力が求められます。
そのため志望動機では、これまでの経験をもとに課題にどのように向き合い、どのように解決してきたのかが重視されます。こうした経験から、応募者がコンサルタントとして活躍できる素質を持っているかを判断しているのです。
過去のコンサルタント経験もしくはコンサルティングができるくらい特定業界に精通した経験がないと難しいと感じたので、そういった経験値を重ねていくことが対策かと思います(デロイト トーマツ コンサルティング/中途/戦略コンサルタント)
どんな質問にも結論ファースト→抽象→具体の順番で素早く回答できる準備をしておくと、コンサルとしての素質があると思われやすいと感じました(EYストラテジー・アンド・コンサルティング/中途/業務プロセスコンサルタント)
3-2.コンサルの仕事内容に認識のズレがないか確認するため
志望動機は、応募者がコンサルの仕事内容を正しく理解しているかを確認する材料にもなります。コンサルタントはクライアント企業の課題解決を担う立場であり、成果を求められるプレッシャーの大きい仕事です。
そのため、志望動機が曖昧だったり表面的な理由にとどまっている場合、業界や仕事内容への理解が浅いと判断される可能性があります。企業は志望動機を通じて、応募者がコンサルの業務内容や責任の大きさを理解したうえで志望しているかを確認しています。
面接では、経験の表層ではなく「なぜそう考え、どう意思決定したのか」を深く問われる。そのため、過去の行動を原因と結果で整理し、自身の価値観や判断基準を言語化しておくことが重要である。また、デロイトの各事業領域やプロジェクト事例を把握し、自分の経験がどこで活きるかを具体的に説明できるように準備すべきである。(デロイト トーマツ コンサルティング/中途/人事コンサルタント)
プロジェクトマネジメント経験を体系的に整理し、「チームをどうリードしたか」「ステークホルダーとどう調整したか」「問題が発生した時にどう対処したか」という3つの軸で具体的なエピソードを準備した。(EYストラテジー・アンド・コンサルティング/中途/システムコンサルタント)
3-3.自社のコンサル職とのフィット感を確認するため
コンサルファームといっても、企業ごとに強みや得意分野、企業文化は大きく異なります。戦略コンサル、総合コンサル、ITコンサルなど領域も多岐にわたり、それぞれ求める人物像も異なります。
そのため企業は、志望動機を通して応募者が自社のカルチャーや特徴を理解しているか、そして自社で活躍できる人材かどうかを確認しています。志望動機では、企業の特徴を踏まえたうえで、自分がどのように価値を発揮できるのかを具体的に伝えることが重要です。
なぜデロイトなのかを深堀りして聞かれるためしっかりと準備が必要。専門分野外の仕事への対応性について聞かれた場合を想定した問答を作っておくこと。(デロイト トーマツ コンサルティング/中途/リサーチャー・調査員 パブリックセクター)
多くのファームがある中で、なぜEYなのかを気にされていた。また、事業会社ではなく、コンサルタントでなければならない理由もよく整理しておく必要がある。(EYストラテジー・アンド・コンサルティング/中途/戦略コンサルタント)
4.コンサルの志望動機の書き方とポイント
コンサルファームの志望動機を作成する際は、単に「コンサルに興味がある」といった抽象的な理由ではなく、業界を志望する理由・企業を選んだ理由・これまでの経験・入社後の貢献を論理的に整理することが重要です。
ここでは、説得力のある志望動機を作成するための4つのステップを紹介します。
4-1.【STEP1】コンサル業界を志望する理由を明確にする
まずは、数ある業界の中でなぜコンサルティング業界を志望するのかを明確にすることが重要です。コンサルタントは企業の課題解決を支援する職種であるため、課題解決への関心や、企業変革に関わりたい理由などを自分の言葉で説明できるようにしましょう。
特にキャリア採用の場合は、前職での経験や問題意識がどのようにコンサル志望につながったのかを整理することが大切です。前職で感じた課題や経験をもとに、その延長線上にコンサルというキャリアが見えてきたことを言語化すると、説得力のある志望動機になります。
コンサルに入って、やりたいこと、扱いたい分野などを明確にして、面接に臨むことが必要。その他、強みの明確化、言語化も必要。(EYストラテジー・アンド・コンサルティング/中途/戦略コンサルタント)
当たり前だが、なぜコンサルか、なぜアクセンチュアかという点は入念に準備することをおすすめする。なぜを3回聞かれても応えられることが大切。(アクセンチュア/中途/業務プロセスコンサルタント)
なぜ、コンサルタントなのか?という理由を考え抜いたほうが良いと思いました。自身のスキルアップというのは、もちろん良いと思っていますが、理想主義的な面接内容になってしまうと、面接官の印象は悪くなってしまう気がします。特に事業会社出身の場合だと、プロモーションして内部からコンサルテーションすれば良いのではないか?という問いがきますので、コンサルタントを志望する理由というのが一番重要なのかなと思います。(アクセンチュア/中途/財務・会計コンサルタント)
4-2.【STEP2】なぜ応募先を希望するのか言語化する
志望動機では、なぜ数あるコンサルファームの中から応募先を選んだのかを明確にする必要があります。企業ごとに強みや得意領域、カルチャーは異なるため、企業研究をもとに志望理由を整理しましょう。
例えば、過去の経験から自分の強みとする領域が応募先の事業とフィットしていることや、戦略立案から実行支援まで携わった経験を活かせることなど、応募先にどのように貢献できるかを具体的に示すことが重要です。
単に「大手だから」「実績が豊富だから」といった理由ではなく、企業の特色を踏まえた志望動機を考えることがポイントです。
コンサルの中でなぜEYを志望するかを他のBIG4と比較した上で明確にしておくこと。
またケース面接の対策もやっておくこと。(EYストラテジー・アンド・コンサルティング/中途/戦略コンサルタント)
同社の選考対策はネットでも出回っているくらいだが、だからこそライバルとの差別化が必要である。私は応募部門のセミナーに参加し具体的な案件例を把握、それらの案件と自身の経験をマッピングして面接に臨んだ。(アクセンチュア/中途/システムコンサルタント)
なぜアクセンチュアなのか、他のコンサルとどう違うのかは業界マップなどで明確にアクセンチュアに行きたい理由を詰めて置いた方が良い。(アクセンチュア/中途/戦略コンサルタント)
4-3.【STEP3】これまでの経験とコンサル業務を結びつける
志望動機では、これまでの経験がコンサルタントとしてどのように活かせるのかを説明することが重要です。過去の実績を羅列するだけではなく、その経験がコンサル業務でも再現性があることを示しましょう。
例えば、プロジェクトリーダーとしてチームをまとめた経験や、業務改善によって成果を出した経験などは、コンサルタントとしての課題解決力や推進力のアピールにつながります。実際の数値や具体的な成果を交えて説明できると、より説得力が高まります。
前職の棚卸をしてアピールできる強みを明確化すると良い。
また、業界動向等に関する自分なりのスタンスを持つと良い。(EYストラテジー・アンド・コンサルティング/中途/業務プロセスコンサルタント)
さらに・・・



