ユニコーン企業とは、一般に企業評価額10億ドル超の未上場企業を指します。転職先を検討するときに「ユニコーン企業」という言葉を見かけることは多いものの、実際にどの企業が該当するのかは分かりにくい面があります。
経済産業省が2026年3月に公表した資料では、2025年4月時点の国内ユニコーン企業として8社が掲載されています。 ただし、そのうちGO株式会社は2026年6月16日に東京証券取引所グロース市場へ新規上場しました。 上場したことにより、GOは「未上場企業」という通常のユニコーン企業の定義から外れています。
このように、ユニコーン企業の一覧や社数は、上場や買収、企業評価額の変化、参照するデータの基準時点によって変わります。この記事では、官公庁資料の定義と掲載企業を整理したうえで、GOの上場を例に一覧を見る際の注意点を解説します。あわせて転職の観点から、経産省資料に掲載された企業のうち「ワンキャリア転職」に選考体験談が寄せられている企業の事例を紹介します。選考体験談は原文ママで引用しています。
- 1. ユニコーン企業とは|官公庁資料の定義
- 1-1. 企業評価額10億ドル超の未上場企業
- 1-2. なぜ「未上場」が条件なのか
- 1-3. ユニコーン予備軍・上場ユニコーンとの違い
- 2. 経済産業省資料に掲載された国内ユニコーン8社とその後
- 2-1. 2025年4月時点で掲載された8社
- 2-2. GOは上場によりユニコーン企業の定義から外れた
- 2-3. ユニコーン企業の一覧が媒体によって異なる理由
- 2-4. 現在の国内社数を単純に「7社」としない理由
- 3. 日本でユニコーン企業が少ないといわれる理由
- 3-1. 諸外国との社数比較
- 3-2. 大規模なスタートアップの創出をめぐる課題
- 3-3. 政府が掲げるユニコーン100社の目標
- 4. 経産省資料掲載企業に寄せられた選考体験談
- 4-1. 資料掲載8社のうち4社に選考体験談がある
- 4-2. SmartHRの選考体験談で確認できる準備内容
- 4-3. スマートニュース・Preferred Networks・GOの選考事例
- 5. ユニコーン企業への転職で確認したいこと
- 5-1. 「ユニコーン」という呼称だけで判断しない
- 5-2. 事業内容・役割・成長フェーズを確認する
- 5-3. ストックオプションの条件を確認する
- 5-4. 情報の基準日を確認する
- 6. よくある質問(FAQ)
- Q. ユニコーン企業とはどんな企業ですか。
- Q. 日本にユニコーン企業は何社ありますか。
- Q. ユニコーン企業は上場するとどうなりますか。
- Q. GOは現在もユニコーン企業ですか。
- Q. GOが上場したので、日本のユニコーン企業は7社ですか。
- Q. ユニコーン企業の一覧が媒体によって違うのはなぜですか。
- Q. 政府はユニコーンを何社にする目標を掲げていますか。
- 7. まとめ
- ワンキャリア転職のご紹介
1. ユニコーン企業とは|官公庁資料の定義
1-1. 企業評価額10億ドル超の未上場企業
ユニコーン企業の定義は、官公庁の資料で確認できます。
内閣官房が2026年5月に公表した「スタートアップ総力創出パッケージ」では、脚注で「『ユニコーン』とは時価総額10億ドル超の未公開企業を指す」と説明されています。経済産業省が同じ日に公表した「日本のスタートアップエコシステムの現状評価」では、「ユニコーン:評価額10億ドル又は1,500億円を超える未公開企業」と注記されています。
なお本記事では、未上場企業について原則として「企業評価額」と表記します。 官公庁の資料では「時価総額」と表記される場合もありますが、時価総額は本来、上場企業の株価に発行済株式数を掛けて算出する指標です。未上場企業には市場で形成される株価がないため、資金調達時の株価などをもとに推計した評価額が用いられます。引用箇所では官公庁資料の原文どおり「時価総額」と記載します。
円換算については、資料によって表記が異なります。内閣官房が2022年11月に決定した「スタートアップ育成5か年計画」では「ユニコーン(時価総額1,000億円超の未上場企業)」と記載されている一方、前述の2026年の経産省資料では「10億ドル又は1,500億円」とされています。為替の水準によって円換算額は変わるため、この記事では10億ドルを基本の基準として説明します。
(出典)内閣官房 スタートアップ総力創出パッケージ、経済産業省 日本のスタートアップエコシステムの現状評価、内閣官房 スタートアップ育成5か年計画
1-2. なぜ「未上場」が条件なのか
ユニコーン企業は、証券取引所に株式を上場していない企業を対象とする概念です。 官公庁の資料でも「未上場企業」「未公開企業」と明記されています。
上場していない段階で企業評価額が10億ドルを超えることは珍しい、という意味合いから使われてきた呼称です。したがって、その企業が上場すると、通常のユニコーン企業の定義からは外れます。企業の実力が落ちたわけではなく、該当する条件が変わるということです。
この点が実際に起きた例が、経産省資料に掲載されていたGOです。詳しくは次の章で紹介します。
1-3. ユニコーン予備軍・上場ユニコーンとの違い
官公庁の資料には、ユニコーンと近い集計区分がいくつか登場します。
経済産業省の資料によると、ユニコーン予備軍は2026年3月31日時点で31社(5か年計画策定時の2021年は12社)、上場ユニコーンは33社(同18社)です。上場ユニコーンは、2016年1月1日から2025年12月31日にIPOした企業を集計した数値とされています。
注意したいのは、「ユニコーン企業が上場したこと」と「上場ユニコーンという集計区分に該当すること」は別の話だという点です。 上場ユニコーンは、上場後に一定の時価総額に達したかどうかで集計されます。GOについては上場した事実までは公式に確認できますが、上場ユニコーンに該当するかどうかは基準時点の時価総額を確認したうえで判断すべき事柄であり、この記事では該当性を断定しません。
(出典)経済産業省 日本のスタートアップエコシステムの現状評価、内閣官房 スタートアップ総力創出パッケージ
2. 経済産業省資料に掲載された国内ユニコーン8社とその後
2-1. 2025年4月時点で掲載された8社
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