「自動車部品メーカーは安定している」と思って転職先を検討している方も少なくないでしょう。しかし、2026年4月28日に一斉発表されたトヨタグループの主要サプライヤー4社の決算を見ると、同じ「トヨタ系」の中にも大きな明暗が生まれていることがわかります。
デンソーとアイシンは増収増益を達成した一方、豊田自動織機は営業利益38%減・無配という異例の決算となりました。ジェイテクトも構造改革に伴う一時費用の影響で当期利益が減少していますが、中期的な収益力は着実に改善しています。
本記事では、各社の決算データとワンキャリア転職に集まったクチコミをもとに、4社の経営安定性・成長戦略・働く実態を解説します。転職・就職先として検討中の方はぜひ参考にしてください。
4社の業績サマリー:同じ「トヨタ系」でも3,000億円規模の増益と38%減益が混在する
まず4社の2025年度(2026年3月期)通期決算を比較します。
(出典:各社2026年3月期 決算短信・決算説明資料)
デンソーは売上収益7兆5,400億円(前期比+5.3%)で過去最高水準を更新しました()。車両販売の増加に加え、合理化努力と操業度改善により営業利益5,525億円(前期比+6.5%)を確保しました。ただし来期(2027年3月期)の営業利益予想は5,000億円(前期比▲9.5%)と減益見通しで、将来成長投資の強化と中東情勢リスクの織り込みが背景にあります。
アイシンは、ハイブリッドトランスミッションやeAxle(電動駆動ユニット)の販売台数増加と継続的な企業体質改善努力により、親会社帰属当期利益が前期比+59.6%と大幅増益を達成しました。1,000億円規模の自己株式取得も決議し、資本効率改善への取り組みを加速させています。
4社の中で最も注目すべきは豊田自動織機です。売上高こそ7%増でしたが、後述する複数の一時要因が重なり、営業利益は前期比38.2%減の1,370億円にとどまりました。配当金は前期の280円から0円へと、異例の無配となっています。
ジェイテクトは事業利益(管理会計ベース)では16.5%増益と実力面での改善が確認できますが、欧米での構造改革に伴う一時費用の計上が影響し、営業利益・当期利益ベースでは減益となりました。
豊田自動織機の「3つの試練」:エンジン認証問題・米国訴訟・非公開化で異例の無配
豊田自動織機の今期は、3つの特殊要因が重なった異例の決算です。
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