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メーカーの年収は高い?業界別・職種ごとの違いを徹底解説

メーカー業界は、転職市場でも「年収が安定して高い」「景気変動があっても極端に崩れにくい」といったイメージが持たれやすい業界です。実際、国税庁の業種別統計(令和6年分)では、製造業の平均給与は約568万円で、全体平均約478万円を上回っており、一定の高年収業界といえる水準にあります。一方で、金融業・保険業の約702万円ほど突出しているわけではありませんし、同じ「メーカー志望」であっても、業界や企業規模、職種によって年収にはかなり差があります。


また、メーカーの年収を考えるうえでは、単純な平均年収だけでは実態をつかみにくい点にも注意が必要です。製造業は、自動車、電機、化学、素材、食品など裾野が広く、同じメーカーでも付加価値の高い分野とそうでない分野で賃金水準が大きく異なります。また、企業規模によってもかなりの違いが生まれます。


そこで本記事では、メーカー全体の年収相場を起点に、ワンキャリア転職に寄せられたコメントも紹介しながら、業界別・職種別の違い、そして年収を上げやすいキャリアの考え方を含めて整理します。


(参考)令和6年分民間給与実態統計調査結果について|国税庁企画課データ活用推進室


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1.メーカーの平均年収|全体像と特徴


1-1.メーカー全体の年収水準


メーカー全体の年収水準を大づかみに見ると、製造業は「日本の中では比較的高めだが、トップ業界ではない」という位置づけです。前述したように、国税庁「民間給与実態統計調査」によると、2024年分の製造業の平均給与は約568万円でした。これは全業種平均の約478万円を約90万円上回っており、卸売業・小売業の約410万円やサービス業の約389万円より高い水準です。一方で、金融業・保険業は約702万円、電気・ガス・熱供給・水道業は約832万円となっており、メーカーは“安定して高いが、最上位業種ほどではない”という見方が妥当です。


ただし、製造業には、食料品、化学、電気機械、情報通信機械、輸送用機械など多様な中分類が含まれており、公的統計でもそれぞれを別業種として扱っています。つまり、メーカー志望者が見るべきなのは「製造業平均」だけではなく、自分が目指す分野がどのあたりの賃金帯に属するかです。一般に、グローバル展開が進み、研究開発投資や設備投資の大きい分野ほど年収が上がりやすく、逆に労働集約性が高い分野では平均年収が伸びにくい傾向があります。


大手メーカーと中小メーカーの差も無視できません。メーカーに限定した企業規模別の一律統計ではありませんが、国税庁の企業規模別データを見ると、資本金2,000万円未満の株式会社の平均給与は約403万円であるのに対し、資本金10億円以上の株式会社では約673万円となっており、企業規模によって大きな開きがあります。


(参考)令和6年分 民間給与実態統計調査|国税庁 長官官房 企画課




1-2.年収カーブと昇給の特徴


メーカーの年収カーブを考えるうえでは、毎月の月給だけでなく、年齢や勤続年数に応じた昇給の積み上がりを見る必要があります。厚生労働省「賃金構造基本統計調査」では、一般労働者の賃金は2025年で月額34万600円となっており、年齢とともに賃金が上がっていく傾向が確認できます。男性では55〜59歳で44万5,600円がピークとなっており、日本企業全体として中堅〜管理職層にかけて賃金が高まる構造が明確です。


メーカーは相対的に長期雇用を前提とした人事制度を持つ企業が多いため、このような右肩上がりの賃金カーブの影響を受けやすく、若手で突出して稼ぐというより、勤続と昇格を通じて年収が積み上がるタイプの業界といえます。


このため、若手の時点では「外資コンサルや商社ほど高くはない」と感じても、30代後半から40代で役職がつくと年収差が開いてくるケースがあります。特にメーカーでは、主任・係長級、課長級、部長級といった役職上昇がそのまま処遇に反映されやすく、専門性を磨いて管理職に進むか、あるいは高度専門職として処遇を上げるかが分岐点になります。年収を見るときに単年の平均値だけで判断せず、「何歳でどの役職に届くか」という昇進スピードまで見ておくことが大切です。


また、年収には賞与の影響も大きく出ます。国税庁の2024年分調査では、全業種平均の給与478万円のうち、平均給料・手当は403万円、平均賞与は75万円で、賞与割合は18.5%でした。メーカーは業績連動賞与を採用している企業も多く、年収レンジを考える際には、月例給だけでなく賞与を含めた総額で見る必要があります。特に大手メーカーでは、基本給の絶対額に加えて賞与原資の厚さが効くため、同じ月給水準に見えても年収ベースでは差がつきやすい点に注意が必要です。


(参考)令和7(2025)年賃金構造基本統計調査の概況|厚生労働省


ワンキャリア転職に寄せられたクチコミを見ても、勤続と昇格を通じて年収が積み上がる傾向が浮かび上がってきます。

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