SIerとITコンサルは、IT業界のキャリア選択において多くの人が比較検討する職種です。ただ、「どちらが自分に合っているか」「具体的な業務や年収の違いは何か」と悩む方も多いのではないでしょうか。
本記事では、ワンキャリア転職に集まる数百件の社員・元社員のリアルなクチコミデータをもとに、SIerとITコンサルの違いを徹底解説します。具体的な業務内容の違いから、年収比較、転職動向まで、実際の声に基づいた情報をお届けします。
1. SIerとITコンサルの違い
まずはそれぞれの定義と役割の違いを見ていきましょう。
SIer（システムインテグレーター）
システム開発の下流から上流まで幅広く携わる企業で、主にクライアント企業のニーズに合わせたシステムの設計・構築・運用を担います。
NTTデータ、SCSK、日鉄ソリューションズ、伊藤忠テクノソリューションズなどが代表的な企業として挙げられます。SIerはシステムの構築や運用・保守を中心とした実務が多いのが特徴です。
ITコンサル
IT戦略策定や業務改革、ビジネス課題の解決に特化し、経営層と折衝することが多い職種です。アクセンチュア、デロイト、PwCコンサルティングなどが代表的企業で、ロジカルシンキング、問題解決力、コミュニケーション力などの「高度な頭脳労働」が求められます。
実際に、SIerからITコンサルへの転職を経験した方のクチコミでは、「より上流工程での業務」「クライアントと深く議論できる仕事」「課題解決や経営層への提案に関わりたい」という志向が強いことがわかりました。
ただし、近年は上流のIT戦略策定だけでなく、実行支援まで行うコンサルティングファームが増えており、
2. クチコミからわかる、仕事のやりがい
SIerとITコンサルタント、それぞれの職種に感じるやりがいや魅力はどのように異なるのでしょうか。クチコミから見えてくる「仕事のやりがい」について探ってみましょう。
2-1. SIerで働く人の声
SIerでは、技術力を活かした具体的なシステム構築と、その成果物が実際に稼働する達成感がやりがいとして挙げられています。
また、大規模システムの開発経験やプロジェクトリーダーとして、プロジェクトの管理、推進を行った経験など、大きなプロジェクトに携わる経験も特徴的です。
「各プロジェクトのリーダー業務でメンバーの進捗管理を行った経験などが評価された」（伊藤忠テクノソリューションズからベイカレントへ）という声にあるように多くのメンバーと協力しながらプロジェクトを進める経験は貴重です。
しかし、「前職ではシステム保守のチームリードを担当していましたが、かねて希望を出していたERPパッケージ導入案件への参画機会がこの先も無い見通し」（TISからPwCコンサルティングへ）という声や、「キャリアプランとして将来的にはアプリ開発者になりたいと考えており、当時の業務内容は自分のなりたい将来像とは方向性がずれていると思い、転職を決意」（TISからWorks Human Intelligence）といった意見もあり、担当業務の幅が限られる場合がある点は課題として挙げられています。
2-2. ITコンサルで働く人の声
ITコンサルタントとしてのやりがいは、より戦略的な視点で企業の課題解決に関わることができる点にあります。経営層を含むクライアントとより深いレベルで議論する機会が増えます。
また、論理的思考力やプレゼンテーション能力など、汎用的なビジネススキルを通じて市場価値の向上が見込めることも魅力的です。
(参考記事)
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3. 年収と転職理由から見る、両者の違い
SIerからITコンサルへの転職を考える上で、多くの方が気になるのが年収とキャリアパスではないでしょうか。ここでは、クチコミから見えてくるリアルな年収事情と転職理由の違いについて解説します。
さらに・・・
