「三菱マテリアルに転職したいけれど、三菱グループの大手素材メーカーだから狭き門なのでは」と感じている方は多いのではないでしょうか。銅などの非鉄金属を中心に、高機能製品・加工・再生可能エネルギーまで幅広く手がける三菱マテリアルは、素材業界の中でも存在感のある企業です。一方で、中途でどのくらい入りやすいのか、どんな人物像が求められているのか、まとまった情報は多くありません。
結論からお伝えすると、三菱マテリアルの転職難易度は中程度と考えられます。中途割合は2021年度33%から2024年度50%へと大きく上昇し門戸は広がっていますが、2026〜2028年度の中期経営戦略のもと抜本的構造改革を進めており、希望退職等による人員最適化も進行中です。門戸の広さと、事業カンパニーごとに求められる専門性の見極めの両方を理解しておく必要があります。
本記事では、ワンキャリア転職の選考体験談・転職体験談・社員クチコミと有価証券報告書をもとに、三菱マテリアルの転職難易度と中途採用の実態を解説します。
- 1. 三菱マテリアルとは?事業構造と転職市場での位置づけ
- 1-1. 5つの事業で構成される総合素材メーカー
- 1-2. 「資源循環ビジネスで未来を創る企業」への構造改革
- 2. 三菱マテリアルの転職難易度
- 2-1. 中途採用割合は2024年度に50%まで上昇
- 2-2. 求める人物像は「自律的な課題解決力」と「チームでの協働力」
- 3. 選考体験談に見る通過・辞退の分かれ目
- 3-1. 課長候補の選考で足りなかったもの
- 3-2. 未経験業界からの挑戦は志望動機が鍵に
- 3-3. 第二新卒の管理会計職は内定
- 4. 転職体験談に見る「入口」と「出口」
- 4-1. 三菱マテリアルへ入る人
- 4-2. 三菱マテリアルから出る人
- 5. 三菱マテリアルの年収と働き方のリアル
- 5-1. 平均年収は733万円、前年比2.6%増
- 5-2. 中長期視点でのキャリア形成が前提
- 5-3. 男性育休取得率81.5%、女性管理職比率4.7%
- 6. 三菱マテリアルに向いている人・向いていない人
- よくある質問
- Q. 三菱マテリアルの転職難易度はどのくらいですか?
- Q. 三菱マテリアルの選考ではどんなことが問われますか?
- ワンキャリア転職のご紹介
1. 三菱マテリアルとは?事業構造と転職市場での位置づけ
1-1. 5つの事業で構成される総合素材メーカー
三菱マテリアルは、1950年設立の三菱グループの総合素材メーカーです。連結従業員数は17,591人で、以下5つの事業で構成されます。
- 金属事業(連結従業員1,999人)
- 高機能製品事業(同5,975人)
- 加工事業(同6,973人)
- 再生可能エネルギー事業(同102人)
- その他の事業(同1,740人)
なお従業員数は、中期経営戦略に基づく抜本的構造改革の一環である希望退職等により前年から減少しています。
1-2. 「資源循環ビジネスで未来を創る企業」への構造改革
三菱マテリアルは、新中期経営戦略(2026〜2028年度)で「資源循環ビジネスで未来を創る企業」への進化を掲げ、銅精鉱処理の縮小と二次原料製錬への転換、生産体制・事業ポートフォリオの最適化を進めています。2024年度には独HCスタルク社を買収し、タングステンのリサイクル処理で世界最大級の体制を構築しました。
(参考)三菱マテリアル 第101期有価証券報告書(2026年3月期)、中期経営戦略 | 会社情報 | 三菱マテリアル
2. 三菱マテリアルの転職難易度
2-1. 中途採用割合は2024年度に50%まで上昇
【この先の見どころ】
- 中途割合が「〇割」まで上昇——三菱マテリアルの「〇〇」の中途採用の門戸は本当に広いのか
- 課長候補が選考の途中で語った「〇〇」が足りなかった理由とは
- 連結従業員の「〇割超」を占める「〇〇」事業——中途採用でもっとも動きが大きい領域
三菱マテリアルの中途割合は、2021年度33%→2022年度31%→2023年度41%→2024年度50%と上昇し、直近では新卒と同数以上の中途社員が入社しています。比率だけ見ると門戸は広がっていますが、「誰でも入りやすい」わけではありません。
管理職に占める中途採用者数は2020年度比で約1.5倍に増え昇進機会も拡大していますが、選考体験談から見えるように事業カンパニーごとの専門性のマッチングは厳しく問われています。
(参考)三菱マテリアル 第101期有価証券報告書(2026年3月期)、三菱マテリアル 中途採用ページ)
2-2. 求める人物像は「自律的な課題解決力」と「チームでの協働力」
求める人物像について、公式に次のように説明しています。
当社グループはDX推進をはじめ、様々な経営革新を進めています。めまぐるしく変化する社会のなかで、事業環境に適応し、自律的に課題を解決しながら創造的に仕事をしていける方、しっかりコミュニケーションをとりながらチームで仕事をしていける方、そんな人材を求めています。
(出典)採用情報|三菱マテリアル株式会社
三菱マテリアルの選考は、専門性だけでなく「自律的に動けるか」「チームで協働できるか」という人物面も見極められると考えられます。次章の選考体験談でも経歴とポジションのマッチング度が繰り返し評価ポイントに挙がっています。
3. 選考体験談に見る通過・辞退の分かれ目
ワンキャリア転職には、三菱マテリアルの選考体験談が複数投稿されており、結果はさまざまです。
3-1. 課長候補の選考で足りなかったもの
金属事業の生産管理職(課長候補)は、選考の途中で辞退に至っています。
工事経験とマネージメント経験をアピールしました。管理者のポジションへの応募だったので当然ですが、部下の人数やプロジェクト規模の実績が期待に対して足りないと評価されたと思います。(三菱マテリアル/生産管理/2025年4月 辞退)
3-2. 未経験業界からの挑戦は志望動機が鍵に
IT/DX関連のプロジェクトマネージャー候補も、選考の途中で辞退に至っています。
・以前経験無かった業界であり、新しい挑戦がしたかった ・過去の業務経験や実績(三菱マテリアル/プロジェクトマネージャー/2024年10月 辞退)
3-3. 第二新卒の管理会計職は内定
一方、管理会計職(オープンポジション)の第二新卒候補者は内定を獲得しています。
現職での実務経験の幅広さと挑戦意欲。前者は第二新卒での転職であったため。後者は入社後も勉強し続ける意欲を示すため。(三菱マテリアル/管理会計/2025年7月 内定)
管理職ポジションでは実績値が問われ、未経験業界への挑戦では「なぜ三菱マテリアルか」を語れるかが鍵になると見ています。第二新卒のようにポテンシャルを評価されるケースもあり、経歴と応募ポジションの相性が結果を分けるようです。
4. 転職体験談に見る「入口」と「出口」
4-1. 三菱マテリアルへ入る人
三菱マテリアルテクノからの広報・PR職転籍では、グローバル展開への関心が決め手です。
グローバルに展開していること。日本のメーカーはより製品を海外に売って行く必要性が今後あると考えたから。(三菱マテリアルテクノ・広報/PR/広告宣伝→三菱マテリアル・広報/PR/広告宣伝)
ブラザー工業からの管理会計職転職では、勤務地の事情が理由に挙げられています。
業務内容等には全く不満はなかったがライフステージの変化に伴い、東京に住む必要が出てきたため(ブラザー工業・管理会計→三菱マテリアル・管理会計)
4-2. 三菱マテリアルから出る人
財務職からスカパーJSATの経理財務職への転職では、キャリアビジョンと働き方の見直しが動機です。
・前職の会社が職種別採用をしており、着実にキャリアを積んできた中で、新卒当時に興味のあった別の業界にチャレンジしたいと考えたからです。 ・また、今後のワークライフバランスを考えると転勤を前提としたキャリアステップに再考せざるを得なかったからです。 ・会社の財務体質を考えると今後の成長性や向かっている方向性が見えづらく、その点を解消したいと考えたことも理由のひとつです。(三菱マテリアル・財務→スカパーJSAT・経理(財務会計))
三菱マテリアルは、グループ会社や同業界からの転職では専門性の連続性が重視される一方、転勤やライフステージの変化が意思決定に影響していると考えられます。なお、三菱マテリアルには退職者の再入社を歓迎する「アルムナイ/カムバック採用」制度もあります
(参考)三菱マテリアル 中途採用ページ
5. 三菱マテリアルの年収と働き方のリアル
5-1. 平均年収は733万円、前年比2.6%増
三菱マテリアルの平均年収は約733万円で前事業年度比2.6%増、平均年齢43.0歳、平均勤続年数19.0年、単体従業員数5,084人です
(参考)三菱マテリアル 第101期有価証券報告書(2026年3月期)
5-2. 中長期視点でのキャリア形成が前提
社員クチコミでは、専門性を段階的に積み上げていく社風であることが語られています。
入社前に知っておきたかったこととして、社内でのキャリア形成には中長期的な視点が重要である点が挙げられる。異動や職務範囲の拡大は段階的に行われるため、短期間で大きく職種を変えたり、急激なキャリアチェンジを目指したりするよりも、現在の業務で確実に実績を積み重ねていく姿勢が求められる。また、専門性や強みを明確にし、それを業務の中で示していくことが、将来的なキャリアの選択肢を広げるうえで重要である点も、事前に理解しておくとより計画的に成長を考えられたと感じている。
(中略)入社後に感じた良いギャップは、想像していた以上に業務を通じて専門的な知識や経験を着実に積み上げられる点である。大手メーカーというと分業が細かく、限定的な業務に留まる印象を持っていたが、実際には担当領域において裁量を持って業務に取り組む機会が多く、責任ある仕事を任される場面も早い段階で経験できた。(三菱マテリアル/金属事業カンパニー開発部/新卒)
5-3. 男性育休取得率81.5%、女性管理職比率4.7%
2025年度実績で、男性労働者の育児休業取得率は81.5%、管理的地位にある労働者に占める女性比率は4.7%です。
中長期視点のキャリア形成が前提の一方、裁量権は早い段階から与えられる傾向にあり、腰を据えて専門性を積み上げたい人と相性が良いと考えられます。
6. 三菱マテリアルに向いている人・向いていない人
ここまでのデータを踏まえると、三菱マテリアルへの転職に向いているのは次のような方です。
- 経歴とポジションの親和性を語れる方:実績値(部下の人数・プロジェクト規模等)を含めた適合度が繰り返し評価されています
- 中長期視点で専門性を積み上げたい方:急激な職種転換より実績の積み重ねが重視されます
- 資源循環・リサイクル領域に関心がある方:中期経営戦略の成長領域で人材ニーズが今後高まる可能性があります
一方、次のような方は入社前の確認が必要です。
- 未経験業界への志望動機が固まっていない方:「なぜ三菱マテリアルか」が選考の分かれ目になり得ます
- 事業の安定性を最優先したい方:抜本的構造改革で希望退職等による人員最適化が進行中です
- 短期間で職種を変えたい方:中長期視点でのキャリア形成が前提です
よくある質問
Q. 三菱マテリアルの転職難易度はどのくらいですか?
中程度です。中途割合は2021年度33%から2024年度50%へ上昇し門戸は広がっていますが、経歴と応募ポジションの親和性が厳しく問われます。
Q. 三菱マテリアルの選考ではどんなことが問われますか?
管理職ポジションでは実績値が問われ、未経験業界からの応募では志望動機の明確さが重視されます。
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