日本政策金融公庫の年収・給与・ボーナス一覧

入社前に私が日本政策金融公庫に対して期待していたのは、まず「安定した年収水準」と「公的機関としての公平な評価制度」でした。金融機関でありながら政府系という位置づけを持つため、民間銀行のような厳しい営業ノルマに縛られるのではなく、安定的かつ着実に年収が伸びていく環境があるのではないかと考えていました。特に、有価証券報告書に基づく平均年収が高いことから、将来的に生活基盤をしっかり築けるという安心感を求めていました。また、評価制度についても、成果のみに偏らず、職務遂行能力や公共性に基づいてバランスよく評価されると想定しており、「努力を着実に積み重ねれば報われる」という健全な仕組みを期待していました。

一方で、入社前に知っておきたかったギャップとしては、公式に公開されている平均年収と、実際に若手社員が受け取る年収との間には大きな差があるという点です。有価証券報告書に記載される平均値は、中堅以上や管理職層を含んだ金額であり、20代〜30代前半の実感値はそれよりもかなり低い水準にとどまります。また、評価制度も公平で安定している反面、短期間で大幅な昇給を実現するような仕組みではなく、いわば「時間をかけて報われる」性質を持っています。そのため、早期に高収入を求める人にとっては物足りなさを感じる可能性があります。入社前は「高い平均年収」にばかり目が行きがちですが、実際には長期的な勤続を前提とした昇給モデルであることを理解しておくべきだと感じました。